出来たばかりの企業へ融資する際に金融機関が危惧する2つの懸念

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 金融機関は新規独立者への融資について、お金を何に使うのか?お金を返してくれるのか?、という2つの懸念事項から慎重な判断を行いがちです。実績が無く判断しにくい状況もこの懸念を助長します。新規独立者はこれに明確な答えを出す必要があります。では、どれくらい具体的な事業計画書を銀行へ提出すれば良いのか考えてみましょう。

独立したばかりの経営者に融資する側が危惧する2つのこと

 独立したばかりの経営者が行う活動の1つに、金融機関との融資交渉による資金調達があります。

 融資を受ける側は、商売を始めたばかりで絶対に成功する自信があるので、すんなり融資してくれないかなと思います。

 でも、あなたが融資する側でしたらどうですか?

 やはり、この人に融資しても大丈夫かな?と心配になりますよね。そして、これは実際に事実です。

 融資する側がどんな点を心配するのかというと、次にあげる2つの懸念事項について心配します。

  • 融資したお金、この人は何に使うのだろうか?
  • 融資したお金、本当に返ってくるのかしら?

 融資する側の視点に立ってみれば当たり前のことですね。

 金融機関は減点式の人事評価を行うのがほとんどですから、少しでもミスの無い融資を実行するため、担当者は不安な点に私達以上の注意を払います。

 でも、融資を受ける側では、この当たり前の事実をしっかり見据えていないことが多々あり、提出する事業計画書も「机上の空論」となっているものがほとんど。

 これでは希望額に届かぬ融資しか受けられない、それどころか全く融資してくれる金融機関が無いという状況に追い込まれてしまいます。

 どうすれば、この状況を避けることができるでしょうか?

お金を何に使うのか?⇒可能な限り見積書を予め取っておく

 まずは、融資したお金、この人は何に使うのだろうか?という危惧への対処から考えてみましょう。

 この不安への対処策は、見積書をとって融資する側に予め提示することです。

 例えば、お店を開業する場合、店舗の改装費、設備や什器備品などの見積書があれば、何にいくら使うのかがはっきりしますよね。

 お店を借りるのに必要な敷金や礼金、仲介手数料なども契約書や見積書があるといいですね。

 予め見積もりが取れない場合は、その物件を紹介したチラシをとっておきましょう。

お金は返ってくるのか?⇒返済の原資・売上げの根拠を客観的に提示する

 次は、融資したお金、本当に返ってくるのかしら?という危惧への対処です。

 一旦お金を借りた後は、商品やサービスを販売し、様々な経費を引いた残りから借入金の返済を行っていきます。

 ですから、起業したら、このくらいの売上げと利益を確保することができますよ、ということを融資する側に納得してもらえるような根拠を提示する必要があります。

 しかし、新規に事業を行う場合は、フタをあけて見なければ、幾ら売れるのか誰にも分かりませんよね。

 だからといって、融資してくれる人の前で、「やってみなければ分かりません」と正直に答えたら、まず融資を受けることは無理でしょう。

 融資する側に、このくらいの売上げや利益は確保できそうだと、納得してもらえないと融資してもらえません。

 例えば、飲食店の場合、売上は「客単価×客数」ではじき出せますね。

 であれば、ランチとディナーの客単価を明確にします。

 客単価は、狙っているターゲット層、周辺の競合店のメニュー価格などのよって変わってきます。

 この点を考慮して、このくらいの客単価はいけると相手に納得してもらうことが必要です。

 もしも、あなたが、同じような形態の飲食店に勤めていたならば、そのお店の客単価の実績を根拠とすることができるでしょう。

 次は客数です。

 商圏範囲、ターゲット層、店の前を通る人や車の数、周辺の競合店の配置、店の席数や営業時間などによって、客数は変わってきます。

 私のところに相談に来た人の中には、時間帯別に店の前を通る人数を調べて、客数の見込みを提出した人がいます。

 集客方法も、客数に大きく影響してきます。

 最初は、あなたの店のことを誰も知りませんから、まず知ってもらうことが重要です。

 そのための手段として、チラシ、ホームページ、フェイスブックなどのSNSネットを利用した広告、タウン紙の広告、情報誌、看板、口コミ、訪問営業、パブリシティなど様々なものがあります。

 どのような手段を使い、どの範囲に、どの程度の頻度で行うのか、という集客のためのシナリオを明確にしておきます。

資金調達の融資交渉が必要なら可能な限り客観的な数値を事業計画書に落とし込む

 融資をする側に納得してもらうには、上記のように客観的な数値に基づく、しっかりしたマーケティング計画を立てる必要があります。

 もちろん現代は、不確実性の高い時代であり、当初に決めた計画がそのとおりに上手く行くことは、そうそうありません。

 計画自体が作れない!ということであれば、銀行や信金などの金融機関とは違う資金調達方法を考えるか(ベンチャーキャピタルやクラウドファンディングなど)、資金調達の必要ないビジネスモデルにする必要があります。

 ただし、資金調達のために金融機関との交渉を行わねばならないなら、「計画などない」という話は出来ません。

 独立すれば、経営者にとっては資金調達も重要な仕事の1つです。

 資金調達ついでに、ザクッと自分の置かれた状況を冷静に見極めるうえでも、客観的な数値に基づく計画作り(事業計画書作り)を行って損は決してありません。

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大場保男

大場 保男 (おおば やすお)
静岡県沼津市生まれ
早稲田大学第一文学部心理学科卒業

経済産業大臣登録中小企業診断士
東京都福祉サービス第三者評価者
SOURCE公認ベーシックトレーナー
関東学院大学経済学部非常勤講師

社会人としてのスタートは、二日酔いで遅刻

大学を卒業し、就職先の化粧品会社の入社式を翌日に控えた夜、
アパートの隣の部屋の友人から
「彼女に振られたからヤケ酒に付き合え」と言われて明け方近くまで痛飲。
案の定、入社式は遅刻、まだ身体に酒が残っており、
人事担当者に一発で二日酔いであることがバレて大目玉。

これに懲りることなく、酒杯を重ねて幾年月、
最近めっきり酒量は減ったけれども、
酒を通して様々な分野の人たちとの付き合いを楽しんでいる。

上司の独立に伴って転職したが、その会社はあえなく倒産

化粧品会社からマーケティング企画会社へ移って10年近く経った頃、
上司が「独立するので自分の会社に来ないか?」を誘われて転職。
社員4人の小世帯ながら、
東銀座の歌舞伎座近くの立派なビルの
ワンフロアを事務所に会社が立ち上がった。

オープンの祝賀パーティも盛大に行われた。
しかし、その会社は1年も経たずしてあえなく倒産…。
その時は、すでに中小企業診断士の資格をとっていたので、
資格があればなんとかなるのでは…と甘い考え。

46歳、何の見通しも計画もないままに独立起業

自分の意思ではなく、やむなく独立せざるを得ない状況での起業。
平成5年、46歳だった。独立起業に対する見通しも計画も何もなかった。

中小企業診断士の資格を活かそうと、知人から紹介されて行政の人に会ったとき、
「専門分野は何ですか?」と問われてハタと返答に窮した。
そこで、化粧品会社に勤務していた頃、
一番長く携わっていた「イベント企画」を自分の専門として打ち出すことにした。

以来、「商店街のイベント屋」として神奈川県を中心に、
イベントによって商店街の活気を取り戻そうという活動に取り組んできた。
かかわった商店街は、横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、座間市、
大和市、厚木市など50ヶ所以上に及んだ。

お店の販売促進、中心市街地活性化、農業診断などに取り組む

「商店街のイベント屋」として活動しているうちに、
県庁や市役所などの行政、商工会・商工会議所などの
商業振興や地域活性化を担う部署の人たちとの人脈ができてきた。
そこから、商店街のイベント以外の仕事も依頼されるようになった。

商店街のコンセプトづくり、特産品の開発、中心市街地活性化、
物販店や飲食店などの店舗診断と販売促進、
チラシやニュースレターの作成などを行ってきた。
店舗診断の業種は多岐に渡り、約300店の店舗診断を行った。
また、農家の経営診断や野菜の直売所の販売促進にも取り組んだ。

「かながわ朝市ネットワーク」の立ち上げ

神奈川県西部の人通りがほとんどない商店街、何とか活気を取り戻そうと、
朝市の立ち上げを手伝った。
当日、果たしてお客様は来ているだろうかと不安な気持ちで会場に着くと、
「この街にもこんなに人がいたのか」
というほどの賑わい。

以来、朝市の魅力に惹かれ、あちこちの朝市の立ち上げの支援を行ってきた。
神奈川県内各地の朝市の連携を図ることを目的に
平成21年「かながわ朝市ネットワーク」を立ち上げた。

活動の一環として、毎年1回、県内の朝市が一堂に
会するイベント「かながわ朝市サミット」を行ってきた。
今まで、横浜、平塚、小田原、相模原、座間、茅ヶ崎で実施してきており、
毎回、約100店が出店し、2万~3万人の来場者で賑わった。

平成26年、神奈川県内の約40ヶ所の朝市を紹介した「かながわ朝市ガイドブック」、
朝市を実施するための「朝市実践マニュアル」を発行。
今後も朝市を通して地域活性化に取り組んでいく。

商工会議所で延400人前後の創業相談を実施

平成19年より神奈川県の県西地区の商工会議所で、
創業相談を担当することになった。
現在までに延400人前後の起業の相談を行ってきた。
業種はマチマチだが、ほとんどの人がそれまで自分が従事していた業種と同じ業種で起業。
それしか起業の選択肢がないと思っている…。
その人のやりたいことは、本当にそれなのだろうか?

そんな折、アメリカのマイク・マクマナスの開発した
SOURCEという手法に出会い、トレーナーの資格を取得。
自分の本当に好きなこと、ワクワクすることを見極め、
本来の自分を発見し、それに基づいた
仕事にしていくことが充実した人生につながるという考え方に出会う。

「ライフワーク起業」の支援を自分のライフワークに

起業しても、3年後まで生き残れるのは約3割、
オリンピック選手のコーチングで有名な
あるコーチによると
目標設定の95%が実現しない。
立てた目標が本当にやりたいことでないからだという。

「ライフワーク起業」とは、自分の本当に好きなこと、
ワクワクすることを見極め、本来の自分を最大限に活かして
経済的にも豊かに生きるための起業、
これを支援していくことを私のライフワークにすることにした。

家族は妻とイヌとネコ、落語をきくのが好き

家族は妻とイヌとネコ。
イヌはヨークシャーテリアと
マルチーズのミックス。
朝、目が覚めると私の横に寝ていることが多い。
ネコは野良ネコ出身、寝る前に晩酌していると私の膝に乗ってくる。

化粧品会社に勤務していたころ、会社をサボって、
よく浅草演芸ホールに落語をききに行った。

趣味はと聞かれて
これはというものはないが
強いて言えば落語かなという程度
こだわりの落語論を持っているわけではない。

ハッツァン、クマサン、ご隠居さんの世界が好きなのだ。

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