衆議院解散は近い?!経営者の選挙候補者に対する正しい陣中見舞いの出し方

資金調達

 年明け以降、衆議院の解散総選挙に向けた動きが出てきたり、夏には都議会議員選挙が行なわれるなど、2017年は選挙イヤーとなる可能性が高まっております。もしも特定の政治家や政党を応援しているなら、政治資金規正法に照らし合わせて、正しい陣中見舞いの出し方を再度勉強してみませんか?

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2017年は選挙イヤーで陣中見舞いも増えるか?

 年の初めから安倍総理による「今年は解散しない」から「今月の言い間違い」発言など、衆議院の解散総選挙に向けた動きが出てきているようです。

 夏には都議会議員選挙も控え、大きな動きがある年になりそうです。

 選挙に関心が薄くなったと言われて久しいですが、それでも様々な理由で政治家や政党を応援しているという方が沢山いらっしゃることと思います。

 献金をしたりパーティー券を購入したり、選挙中には陣中見舞いを持っていったり、特に地方の場合は政治とのつながりで、ビジネスを広げられている場合も多いことでしょう。

 そこで本日は、会社として、経営者個人として、陣中見舞いを始めとする政治分野への資金提供について、正しいあり方をおさらいしてみようと思います。

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選挙中の陣中見舞いでやって良いこと悪いこと

 まず最初に知っておかなければならないのは、政治資金規正法です。

 同法には、どういう場合に資金提供がOKなのか、あるいはNGなのかが細かく規定されています。

 陣中見舞いに限ってみると、まず通常は候補者個人への金銭寄付が原則禁止(物品等のみ年間150万円以内までOK)とされていますが、例外として選挙運動に関するものに限り、年間150万円まで可能となります。

 逆に陣中見舞では飲食物の提供が禁止されています。

 従って、通常の場合の金銭寄付は、候補者等の、

  • 資金管理団体
  • 後援団体
  • 所属政党

 に対して行うことになります。

 選挙中にお酒や弁当を持っていくのはNGですが、当選後に当選祝いとしてお酒を持っていくのはOKです。

 ただし、これらは全て個人が行うもので、企業や団体は候補者個人対して、一切の寄付行為ができない決まりとなっています。

 行えるのは政党や政治資金団体に対してのみです。

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会社・個人として出した陣中見舞いの会計処理

 では、これらのお金の会計処理は、会社として、個人として、どのように処理すれば良いのでしょうか?

 まず、会社の社長が陣中見舞いをした時に、これらにかかる費用を会社の経費で落とそうとすると、厳密には政治資金規正法違反ということになり、理論的には社長個人の支払を肩代わりしたという意味で、役員賞与としての取り扱いになります。

 一方で、社長の個人的な支払とすると、寄付金控除の対象となります。

 但し控除するには確定申告で金額を記載したうえ、寄付金の領収書、選挙管理委員会等の確認印のある「寄付金控除のための書類」が必要になります。

 わかってはいても、選挙が始まると毎回、これらの約束事を破る人たちも出てきますので、ぜひ読者の皆様に於かれましては、遵守されることを願います。

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