みなさんこんにちは!
組織活性化プロデューサーの南本です。
社内失業者が急増している中でテレワークが実行されています。今回は、このような状況で中小企業が社内失業者に対してとるべき対策というテーマで解説したいと思います。
社内失業者とは
社内失業者とは、労働者が正社員として企業に在籍しながら仕事を失っている状態の人のことを指します。2011年の時点で465万人おり、2020年には500万人くらいになっていると推測されています。
ここでは、エンジャパンが社内失業者について企業に行ったアンケートをもとに、以下の3点を紹介します。
- 社内失業者の属性
- 社内失業者になる要因
- 社内失業者への対応策
それでは1つずつ見ていきましょう。
社内失業者の属性
社内失業者の属性は以下の通りです。
年代 | 50代 |
---|---|
役職 | 一般社員クラス |
職種 | 企画・事務職 |
大手企業で要職に就かずに50歳を過ぎて、役職もなく事務的な仕事に就かされている人が社内失業者に定義されているようです。
細かく見ていくと、経営企画・広報・人事・事務などの事務職や、営業・MR ・人材コーディネーターなどホワイトカラーの50代の方を中心に社内失業化されていることがわかります。
社内失業者になる要因
社内失業化する要因として、以下の2つが大きな割合を占めています。
該当社員の能力が足らず、年齢が上がっているのに求められている仕事に対して自分の能力を開発できないという理由が70%。
そして、会社の異動受け入れ先がないという理由が51%です。
社内失業者への対応策
エンジャパンには、中小企業や大企業での社内失業者への対応策が20個ほどあがっているのですが、そのうち9個を紹介します。
- 該当社員の教育(35%)
- 何もせず、状況を注視する(22%)
- 等級や職階の見直し(21%)
- 自己啓発の支援(20%)
- 賃金体系の見直し(20%)
- 部署・社員間業務平準化(16%)
- 転籍・出向(15%)
- 解雇(11%)
- 希望退職(10%)
大手企業、中小企業に関わらず上記のような問題があると思いますが、このアンケートはほとんどが大手企業を対象としているものではないでしょうか。
ですので、中小企業もこのパーセンテージの高い順番からやればいということではないと私は思っています。
社内失業者に対する中小企業の対策
中小企業の経営者が、成長する見込みのない社内失業者たちに対してどう手を打つべきかについて、4つの対策案を紹介します。
- 意識改革・自己変革を促す
- 賃金体系の見直し
- 再教育をしない
- リストラ(転籍・希望退職・解雇)
それでは1つずつ解説していきます。
対策①:意識改革・自己変革を促す
もしあなたの会社に社外失業化しているようなスタッフがいたとして、いきなり解雇するのはかわいそうですよね。
まず本人にやる気があるかを確認し、「あなたの仕事は時代に取り残されているので、意識を変えて、資格を取るなり行動を変えてください」と会社側から意識改革・自己変革を促してください。
対策②:賃金体系の見直し
やる気のある人に対しては賃金を高く、やる気のない人には賃金を低く、普通の人には普通の給与をというように、高給、普通給、低給の3つぐらいの賃金体系や評価制度の大改革をしてください。
やる気のない社員にまで普通の給与を出していては経営がうまくいかなくなります。
対策③:再教育をしない
やる気のある人は再教育してもいいと思いますが、それ以外の社員にお金や時間を使うのは無駄なので、自ら「やり直します」と言ってきた社員のうち、会社が認めた人だけに再教育をしていくのがよいと考えています。
対策④:リストラ(転籍・希望退職・解雇)
コロナの影響を受けるような旅行業や飲食業、店舗型の小売業はコロナ前の状態に戻ることはまずないと思うので、どこを損益分岐にして収益を出していくかを考えていく必要があります。
ほとんど成果の出せない社内失業者という「人罪(じんざい)」に対しては、見切りをつけ、転籍、希望退職、解雇ということを真剣にやっていかなければ会社を守ることはできないと思います。
社内失業者の特徴と中小企業がとるべき対策:まとめ
社内失業者は、正社員として企業に在籍しながらも仕事を失っている状態の人を指し、要職に就かずに50歳を過ぎて、役職もなく事務的な仕事をしている人が多いです。
このような社内失業者に対する中小企業の対策として以下の4つを紹介しました。
- 意識改革・自己変革を促す
- 賃金体系の見直し
- 再教育をしない
- リストラ(転籍・希望退職・解雇)
あなたの企業に社内失業者がいる場合は、ぜひ参考にしていただいて早めに対策をしてください!