ドラマ化もされた「下克上受験」は、「40歳を超えるともうここからは人生は変えられない」と考える親が、子供を医学部へ受からせるべく勉強させるという辛辣なテーマの話でした。
年間4千万の利益を出すため今からできることをキミアキ先生が教えてくれます。
40歳を超えると人生はもう変えられないの?
今日は、「下克上受験」についてお話します。
このお話はドラマ化もされたんですが、その時に作られた人生表って見たことある方いますかね?
この人生表は凄まじく辛辣なものでございます。
噂の人生表拾ってきた。私が子ども達に毎日のように言ってることと同じだけど、なんだろうこの違和感は。 pic.twitter.com/e44izoQinN
— つぐみん (@a04030222) 2015年1月14日
『下克上受験』は10歳のかおりちゃんという女の子に、中卒のご夫婦が中高一貫の超一流校の受験をさせることから始まります。
その時にお父さんが書いた人生表は、どうもこれを見ると医学部に行くための人生表みたいです。
10歳から大学受験の18歳までの8年間とにかく勉強で頑張れば、その後は医者になって61年間沢山の人に感謝され尊敬され、お金の心配なく暮らすことができる。
8年間勉強を頑張ることによって、頑張る期間の8倍も医者として幸せな人生を送ることができるんだよ。というものになっています。
ちょうどお父さんが40歳ぐらいなんですけど、ここから辛辣なことを書いています。
「40歳を超えるともうここからは人生は変えられない」
たしかに大人となって実感するようなことが書かれてるわけでございますが、これ、「マジか…」って身につまされる方もいらっしゃると思うんですよね。
40歳過ぎて儲かってる気がしない社長さん達
実は私のところには、この人生表に書いてある「もう、ここから人生は変えられない」という行き詰まった方々がかなり相談にお見えになります。
どういう方かといいますと、第二の創業という感じで私は受けとめているんですけれど、実際に開業してから5年〜10年経っているんだけれど、いわゆる「儲けた」ことがないっていう社長さん方なんです。
では、「儲かってるか?」の基準はどこかというと昔は国税庁が発表していたんですが、日本には「8万社」という基準があります。
年間の利益が4000万円以上の会社が8万社あるんです。
日本一のホワイト企業をつくった未来工業の故・山田社長の言葉を借りて言わせてもらえば、「たかが4000万円ぽっちの利益も出せないなんて、お前らどんな経営やっているんだ?」ということなんですけどね。
税金の申告やっているっていう会社さんが、国税庁の発表だとだいたい日本には260万社あって、そのうち年間利益が4000万円以上は8万社ということなんですね。
ですから、8万社は上位3パーセントに当たります。
上位3パーセントといえど、日本では8万もの会社が年間利益4000万円以上をあげているんですね。
ですから、これを知らなかったっていう社長さん達は、なんて自分たちは小さなふうに物事を見ていたんだろうか、自分も一国一城の主となって、たかが年間4000万円の利益も出せないなんて恥ずかしくてしょうがない。って思われるみたいです。
4000万円の利益を出したって日本で8万番にしか入れないんだ。悔しくて悔しくてしようがないよ!
俺って実は儲けたことがなかったんだ…!!という形で第二の創業の相談にお見えになるわけでございます。
年間4千万の利益を出すには1日10万円の利益を出す必要がある
なぜ辛いと思ったかというと、今までのやり方で確かに売り上げもそこそこ上がっていくだろうと。
今までのやり方の延長線で自分がどんなに頑張っても頑張っても、到底この利益4000万円は残らないという結論に達するんです。
そういう結論に達すると、自分の会社変えられるかな?自分の会社が変えられないと自分の人生ももう変えられないところに来ているんじゃない?っていうふうに考えて、40歳過ぎあたりの社長さんの相談が多くなるわけです。
それで、利益が出ない諸悪の根源は、日本の中小企業が下請構造になんやかんやで組み込まれることが多いことにあります。
「下請けの低収益から脱出したければ 販売という『難行苦行』に耐えなければいけない」
これは昭和の大コンサルタント一倉定さんの名言です。
下克上受験で言うと勉強という難行苦行を8年間やって、やっと医学部に入れて、もちろん医者になるまでには医学部に入ってからも大変でして、そこからもしっかりと勉強をしなきゃいけない。
お医者さんに聞いたら、研修医っていうのも2回あるそうですね。
ですから実際は、半人前になるまでに30歳となってしまうと。
結局は10歳から勉強始めても、半人前の医者になるのに30歳までだから20年かかるっていう話でした。
我々も商売をやっていくうえで販売という難行苦行、受験に置き換えると勉強という難行苦行に耐えることができるのか?っていうことです。
利益を出せていない中小企業の殆どは属人的な仕組みで回っている
ところが第二の創業の相談に来る方はかなり都合の良い方が多いんですよ(笑)。
下克上受験では、10歳から勉強を始めて大学に入るまでの8年間ひたすら勉強という難行苦を課しますけれど、自分自身に8年もの難行苦行を与える社長がいるかっていったら、そんな社長はいないんですよ。絶対に(笑)。
結局のところは都合よく、「なんか儲からんもんかな?」と(笑)。みんなそう考えるわけです。
どうしてもその日本の8万社に入りたいんだけれども、なんかこう〜都合よくならんもんかな?みたいな淡い期待みたいなものがあるんですね。
それでこの点については、中小企業が弱いと言われている広告・採用・教育をしっかりやれば実際には何とかなります。
8年もの時間をかけているヒマは無いので、大体は1年間くらいでやってしまいます。
人の能力に頼るんじゃなくて、もっと作業を単純化して普通の人ができるようにしなければなりません。
教育プログラムをしっかり組んで自ら考え動く社員を作れ
そして、採用と教育はしっかりやっていかなくてはいけないんですが、その教育システムというか、教育プログラムをしっかり敷いている会社って、実は中小企業にはほとんどありません。
教育プログラムをしっかり組んで、どれくらいで半人前にしていくのか、普通の人がどれくらい業務を回せるようにするのか、そういう仕組み作りを考えていかねばなりません。
8年間もの間、勉強の難行苦行を子供に押し付けるようなことをしなくても、実際は仕組みをしっかり考えて、従業員さんが仕事もミスが無く、滞り無く行くような仕組みをしっかりと実行させるっていうことを考えれば良いんです。
こんなに単純なんですけれども、これまで全く自分たちがやって来なかった方法なので、利益4000万円が十分狙えるっていう話なんですね。
下克上受験では、「40歳以上になったら、もう人生変えられない」と確かに言ってました。
第二の創業でも社長は悩みます。40歳過ぎて「俺の会社も変わらないんじゃないか…」って。