みなさんこんにちは!
組織活性化プロデューサーの南本です。
今回は「ブルーオーシャン戦略」という本をもとに、中小企業に参考にしてほしいポイントを解説します。
ブルーオーシャン戦略とは
ブルーオーシャンは競争のない市場のことをいい、反対に、レッドオーシャンは血みどろになって戦っている競争社会の海のようなイメージをいいます。
本には「ブルーオーシャンというのはバリューイノベーションだ」と書いてあります。
レッドオーシャンの枠組みで競争するのではなく、今までとは全く違うサービスや商品を提供していくということです。
つまり、ブルーオーシャン戦略とは、「あなたの会社が、お客さまにとって一番価値の高いものは何か」ということを突き詰めて、ブルーオーシャン市場を作っていくということなんですね。
今までの考え方は「競合他社とどう戦っていくか?」という常に競争ありきの発想ですが、ブルーオーシャンの市場は、「バリューイノベーションを起こしながら、競争のない世界を市場に生み出していく」という発想なのです。
ブルーオーシャン戦略のアクションと4社の事例
これまでの、強み・弱み・機会・脅威といったSWOT分析ではなく”価値の創造”をするのです。
「取り除く」というのは、業界の常識と比較して取り除ける要素はないかを考えるということです。
「追加する」というのは、これまでに業界で取り入れていない、新しい発想を取り込んだらどうなるかということです。
シルクドソレイユの事例
シルクドソレイユは、もともとはテントを張った動物のサーカスのイメージを「取り除く」「追加する」「減らす」「増やす」の4つのアクションで、全く概念の違う価値を創造してお客さんをたくさん集めています。
動物のショーや館内グッズ販売、花形パフォーマンスなどすべて取り除き、テーマ性や洗練された環境、芸術性の高いダンスなどを追加しました。
また、笑いやユーモア、危険やスリルを減らし、個性あふれる独自のテントを増やすことで、全く新しい市場をつくりブルーオーシャン化しました。
動物ショーが中心だった頃は、子ども連れの家族しか見にこなかったショーが、芸術性の高いダンスパフォーマンスを見たいからと老若男女関係なく集客できるようになったという事例です。
サウスウエスト航空の事例
サウスウエスト航空は、時間の正確性がないアメリカの航空会社で、鉄道と戦うために低賃金で正確でスピードという他の航空会社がやっていなかったものを全部取り入れて成功しました。
QBハウスの事例
美容室は予約をとっても待たされたり、終わるまでに1時間、2時間とかかってしまうこともありますが、QBハウスは髭剃りやシャンプーなど取り除いたため、空いていれば10分で終わります。
カーブスの事例
カーブスは、従来の料金の高い会員制のフィットネスと違い、月に数千円で通えるところと女性専用というところがイノベーティブです。
女性は男性にがんばっている姿を見られたくないというのがあり、女性専用にして、さらに大掛かりなマシントレーニングではなく、日常の運動を少し補完するようなコンセプトで大成功したと言われています。
ブルーオーシャン戦略を導入するための3つのポイント
ここではブルーオーシャン戦略を導入するための3つのポイントを紹介します。
- メリハリ
- 高い独自性
- 訴求力のあるキャッチフレーズ
それでは1つずつ見ていきましょう。
メリハリ
ブルーオーシャン戦略導入の1つ目のポイントは「メリハリ」です。
業界で当たり前のようにやっていることに対して、「これは捨てる」「これを取り入れる」といったようにメリハリをつけることが大切です。
高い独自性
ブルーオーシャン戦略導入の2つ目のポイントは「高い独自性」です。
中小企業は人がやはり人が大事です。
付加価値の高いサービスの仕組みを作って、労働力を駆使しながら提供していくという独自性が必要だと思います。
訴求力のあるキャッチフレーズ
ブルーオーシャン戦略導入の3つ目のポイントは「訴求力のあるキャッチフレーズ」です。
例えば、今まで1時間かかっていたヘアカットの時間を10分にしたQBハウスの「10分の身だしなみ」のような強烈なキャッチコピーが必要です。
ブルーオーシャン戦略の取り入れ方
良いアイデアが出てきたなら、あなたの会社もブルーオーシャン化できる可能性があります。
相手と競争するのではなく、お客様と自社の価値を最大限に高めて、競争することを無意味化することで、バリューイノベーションのブルーオーシャン市場を作っていっていただけたらと思います。