国税庁の統計では、起業から10年で残る会社は6.3%しかないという数字が出ています。
会社を10年経営し続けるというのは、経営者にとっては1つの大きな目標となりますが、どうすれば10年もたせることが可能なのか?という疑問も湧いてくるものです。
そこで多くの企業で顧問をされているキミアキ先生が、起業から10年もった会社で多く見られる9つの特徴を解説します。
起業から10年存続している会社は実に6.3%
今日は10年もつ会社ってどんな特徴を持つの?ということでお話してみたいと思います。
我々あおば会計も開業から15年が経ち、もうすぐ16年目に入ります。
これまでもたくさんの会社さんとの出会いがあり、別れがあった訳なんですけれども、やはり会社を10年継続させるというのは、経営者にとっては1つの大きな目標となります。
国税庁の統計では、起業から10年で残る会社は6.3%しかないそうす。
やはり1割くらいしか残れないとなると「どうしたら残れるの?」と考えてしまいますよね。
とはいえ、これまで当会計事務所からは、沢山儲けて収入を得たという実質年収1億円の方が、7名程出ています。
ここ最近3年位、新たな1億円プレイヤーは出ていないのですが、特定の稼いでいる人達が毎年稼いでいるという状況は続いております。
彼らには多くの共通した特徴がありますので、本日は参考までにご紹介させていただきます。
10年もつ会社の経営者に共通する8つの特徴
特徴その1 節税しない
効果の大きい節税はしたりするんですが、節税、節税ひたすら節税…みたいなことを、儲かっている人は全くしません。
稼ぎが良いというのはあるんでしょうけども、ほんっとに全然と言って良いほど全く節税しないような会社もありますからね。
こちらとしては「ここもったいないな〜」と思うこともあるんです。
例えば1億円プレイヤーともなると、源泉税が普通の一般人のお給料よりも高くなるわけです。
源泉税だけでお給料より遥かに高いわけです。でも節税には全然興味が無いんですね、この層の人たちは。
特徴その2 会計事務所に頼り過ぎない
それから経営に関しては、(あくまで経営ですよ)会計事務所に全く頼らないですね。
要するに「経営のアドバイスを下さい」なんて言ってくることはまず無くて、税金面であったり会計面であったりの質問のみして来ます。
会計事務所を変えれば、経営が変わるんじゃないか…!なんて過度な期待…これ間違った期待なんですが、そういうのも一切されません。
特徴その3 節税したい業種は不動産賃貸だけ
10年もった会社でも節税に積極的な業種があります。
不動産賃貸業です。法人さんもありますし、個人さんも、この業種は沢山いらっしゃいます。
不動産賃貸業は、法律上いじめられてるんです。
生かさず殺さずで、税金を取られるように仕組まれているので、腹が立って仕方がないんです。
ですから10年もった会社でも節税をやりたいというのは、この不動産賃貸業だけです。
特徴その4 競合が少ない場所で商売する
更に10年もっている会社で稼いでいるところは、とにかく競合が少ない場所で商売をしています。
チョット言い方悪いですけれども、あんまり流行っていなそうなお店でも、その地域に1店舗しかないケースなどは強いです。
1店舗しかないと競合がありませんから、10年もつんですね。
世の若い人達は何でもネットで買い物するんだと思い込みがあるんですが、実はネットでの流通量というのは、まだそんなに多くなくて、実際の店舗で買う事って結構あるんですよ。
ですから競合が少ないと、ネット使っていなくても「辛うじて10年生き残って来れました」となるわけです。
特徴その5 ブランド化に成功している
それから、やはりブランド化に成功した事が、10年続くかなり大きな理由になったな、という会社さんが幾つも存在します。
ブランド化に成功すると何が出来るかというと、固定客の囲い込みができている状態ですから、新製品・新商品を出すと前に買ってくれた顧客がまたそれを買ってくれるんです。
要するに固定客が完全に付いていると。
ただ、ここまで持って行くには、商品やサービスが本当に卓越したものでないとなかなか難しいですよね。
このブランド化に成功した人たちの中から、1億円プレイヤーが数多く生まれています。
特徴その6 社長とNo2がとにかく切れ者
これも社長が億プレイヤーの会社に共通しているんですが、経営陣がとにかく頭が切れるんです。
こういう会社は競合がある程度存在し、競争が激しいところでも、勝っています。結局最後はアタマだよな〜と、納得させられるようなやり方をやってるんです。
10年もっただけでなく、1億円プレイヤーを輩出している会社があるんですけれど、こういう会社はとにかくNo2に頭が切れる方がいる場合が多いです。
そういうの見せられると、結局どんだけ体動かして働いてもこの方々の頭には勝てないなとか、そんな気持ちになります。
だから会社も潰れないんだな〜とかね、ついつい思ってしまいます。
特徴その7 つまみぐいの多角化をしない
それから、やっぱり本業を1点集中でやっている会社は、案外10年もっていたりします。
ランチェスターの弱者の戦略に近いんですが、1点集中でやって多角化しないことです。
これに該当する経営者は、あれもこれもつまみ食いしない。つまみ食いした人たちはだいたい潰れていきます。
ここの事業が駄目になりそうだから、他のことやらなきゃいけないんだってなっちゃう。
ところが中小零細企業に限って言えば、本業でやれることってまだまだ残されてる場合が多かったりします。
大企業ともなれば、食い尽くしたとかやり尽くしたってあるんでしょうけども、中小零細企業同士の狭いマーケットの中の戦いってのは、大した戦いはやっていませんからね。
ですから1点集中突破のほうが生き残りやすくなります。
特徴その8 技術力に裏付けがある
これは全てにおいて言えることですが、技術力の裏付けがあるところは10年もっている場合が多いですね。
ソフトウエアの開発はもちろん、飲食もそうです。
飲食だってちゃんとした技術があるところは、美味しい料理を適正な価格できちんと出している点で、技術力の裏付けがあるわけです。
小売であれば、すごく目利きの良いバイヤーさんがいるとか、技術の裏付けという点では色々あります。
10年もった会社さんを見ると、普通に「ものづくり」の見えるところだけではなく、色んな部分で裏側を支える技術力を必ず持っていて、これが結局は社長やNo2の頭の切れに繋がっていたりするんですよね。
それでは、最後の9つ目に該当する特徴とは何なのでしょうか?
9つ目に共通する特徴は「努力と変化の継続」
この継続が大事ですよね。結局は継続をしていますか、していませんかということです。
飽きっぽい人たちっていうのは、すぐ飽きちゃうんです。結局、継続ができたから、10年持ったんだよな。ということですよね。
起業してから10年生き残る会社というのは統計的にいえば1割だったり6.3%となっていますけれども、これがきちんとした人たちの集まりになると確率は変わっているのでは?と考えています。
もっと言えば勉強会にいつも参加しているとか、常に志高く努力を続けているような人たちから見れば、生き残りは決して1割とか6.3%とかの非常に低い確率じゃないと思っていいです。
本当はもっと生き残り率は高いんです。ほとんどの人が努力しないし、勉強しないからこんな低い数字になっているんだと思います。
何故なら「じゃあ何?勉強さえすれば商売うまくいくわけ?」と、そういう風な考え方で、何も考えずに起業する人の方が多いんです。
そういう人たちを相手にするわけですから、よりたくさん勉強して努力と変化の継続をすれば良い。
これをやればあなたも10年もつ会社をつくれるかもしれません。