松尾 順

時事

トランプ政策「入国禁止」オンラインと電話でアンケート調査の結果が変わるワケ

 直近、ロイターが行ったトランプ政策「入国禁止」に対するオンライン調査では、賛成派が反対派を上回り、トランプ大統領を指示する人が多いという結果が報道されました。しかし、過去2年の間に電話調査で同じ質問をした統計では、反対派が賛成派を上回る結果が出ています。アンケート手法が変わるだけで相反する結果が出たのはなぜでしょうか?
効率化

ラグビー日本に学ぶ〜結果を出す人は「テクニック」より「スキル」を磨く

 ビジネスの現場ではよく「スキル」と「テクニック」という言葉が使われますが、2つの言葉は混同されがち。対して、ラグビーでは「スキル」と「テクニック」は明確に区別されています。すなわちテクニックとは「型」スキルとは「実践力」です。この区別を元に、スキルを重視したラグビーを展開した日本代表はWカップで見事躍進しました。適切なテクニックを採用するためには、実践スキルが不可欠なのです。
時事

ホテルが空いてない。外国人観光客はどのようにしのいでいるのか?

 2016年の外国人観光客の数は2400万人に達し、前年比20%の伸びを見せています。一方で政府の取る外国人宿泊客数の伸びは8.4%に留まりました。これは、宿泊施設を利用していない外国人観光客が相当数存在することを意味します。彼らはどこに宿泊しているのか?今後どのような場所に宿泊するようになるのか?これらを考察することで思わぬビジネスヒントが得られるかもしれません。
マーケティング

チャットで転職相談。1日に150人の相談にのるジョブクルの転職エージェント

 ウェブサイトの提供するサービスにおいて、まるでリアル店舗にいるかのように、生身の人間がオンラインでも対応する「ヒューマニゼーション(人間化)」が進んでいます。人材紹介サービスを提供する「ジョブクル」も、生身の人間が応答するチャットを利用することで、転職希望者の心理的負担や手間を軽減し、同時にコスト削減も実現しています。
IT

ノーメイクでもお化粧ばっちり状態でビデオ会議に臨める?資生堂の「テレビューティ」

 ビジネスシーンにおけるオンライン会議やビデオ会議の重要性がより一層高まっています。一方で画面が映す自分の顔を好きな人は殆どいませんし、女性ならオンライン会議があっても自宅勤務の時はすっぴんでいたいもの。この悩みを解決するため資生堂が開発した「テレビューティー」は、微妙な人間心理を理解した上で、テクノロジーを適切に利用したソリューションの一例です。
マーケティング

売れば終わりは昔の話?ソニーが一眼レフカメラ購入者に対して「購入後のサービスやフォローが命」と考えるワケ

 従来、メーカーは「売ってしまえば、あとは消費者がどう使おうが知ったことではない。」という考えを持つのが一般的でした。しかし現在では、優れたアフターサービスの提供を通じて、顧客満足度を高めようとする動きが高まっています。その一例として、ソニーが一眼レフカメラ購入者に対して行う、購入後の優れたサービスやフォローをご紹介します。
マーケティング

映画「君の名は。」の大ヒットに貢献したプロデューサー・川村元気氏の企画法

2016年末現在、観客動員数1500万人、国内興行収入200億円を突破する大ヒット映画と言えば、読者の皆様もご存知の「君の名は。」です。映画が大ヒットとなった背景には、プロデューサーを務めた川村元気氏の企画法が大きく貢献しています。その企画法においてベースとなる「発見」と「発明」という2つのキーワードがどう活用されているかご紹介します。
企業分析

ワーゲンが機内販売で買える?躍進するピーチ航空の成功を支える秘密

 LCCの勝ち組であるピーチ航空は、自社業務に関わる部分で徹底的なコスト削減による節約を行っている一方で、顧客サービスには惜しみない投資や新しいサービスの投入を行うことにより「かわいくておもろい航空会社」というブランディングに成功しています。節約(守り)とチャレンジ(攻め)を良いバランスで保つ企業の好事例と言えるでしょう。
マーケティング

廃墟が聖地になった理由~顧客と共に新たな価値を創り出した鶴見緑地公園の場合

 私達が思いもしなかったところで、顧客が私達の商品に価値を見出す場合があります。例えば、大阪花博の跡地廃墟・鶴見緑地公園は誰にも見向きもされぬ空間でしたが、ここに価値を見出した人々にとって「廃墟」は「聖地」となりました。顧客と共に新たな価値を創り出す「価値共創(コ・クリエーション)」は、これからのマーケティングに欠かせぬ概念です。
効率化

インターネットエクスプローラーを使っている人は離職しやすい?ブラウザーと離職率の意外な関係

 経済学者のマイケル・ハウスマンは、「コールセンター(コンタクトセンター)」の従業員について3万人以上の雇用履歴などのデータを入手し、分析を行った結果、従業員の使用するブラウザーの種類と離職率、欠勤率、また業績に相関関係があることを見出しました。クロームを使う人のほうが欠勤率が低いのはなぜか?考えてみましょう。
コスト削減

人の介在無くしてもはや発展無し?!リアル店舗化する企業のウェブサイト

 企業がウェブサイトを構築することには、1)マスメディアを利用せずブランディングや販売促進が出来る、2)人件費などコスト削減が出来る、という2つのメリットがあります。しかし、ネットで販売しにくい商品を中心に、人が介在しない販売促進は頭打ちとなり始め、逆に人を配置し、手厚いサービスを提供しようとするトレンドが始まっています。
マーケティング

顧客との不効率な電話による会話でリピーターを増やす情報工房

 一般的にコンタクトセンターのオペレーターは、入電1件あたりの平均処理時間をできるだけ短くするよう指導されますが、同業務を請け負う情報工房は、セオリーに反し、顧客との対話時間を伸ばす「ワンモアトーク」という施策を実施。これにより、定期客の離反は、未実施の顧客層よりも20%ダウンしました。顧客の心理に沿った好施策として学ぶ点が多い事例です。
マーケティング

電話はネットと併用すると最強の営業ツールになる〜インサイドセールスのすすめ

 顧客1人1人に直接メッセージを届けるダイレクトマーケティングの世界でも、デジタルツールの活用がますます重要視されています。一方で、デジタルツールのみを利用した顧客との関係作りは効率的ですが、リアルなニーズを拾いきれない場合もあります。そこで注目されているのが、電話とネットをミックスした営業手法です。電話がなぜ重要視されているのか、その理由をご紹介します。
企業分析

ファンの心を鷲づかみにするヤッホーブルーイングのロイヤリティマーケティング

 ビール業界第六位のヤッホーブルーイングは、リアル・ネットを問わず泥臭いコミュニケーションを行い、熱狂的なファンを獲得してきました。ロイヤリティマーケティングによりブランドを作るために大事なのは、仕組みやシステムではなく、「きずな」を生み出す心のこもったコミュニケーションです。
労務

電通社員が自殺に追い込まれた際に奪われた「自己コントロール感」

 電通に新入社員として入社した高橋まつりさんが、過労の末に自殺したことに対して、労基署は労災認定を下しました。激務自体の辛さはもちろんのことですが、高橋さんが生前に吐露した言葉からは、自らの意思と関係なく激務に身を投じざるを得ず、徐々に自己コントロール感を奪われたことが理解できます。マネジメント側に立つ人間に、部下へ自己コントロール感を与えることの大切さを教える、決して繰り返してはならない悲しい事件です。
経営

社員の皆で踊るとチームワークが向上する大マジメな理由とは

ITの進展は、仕事のスピードアップと効率化をもたらした一方で、リアルな社内コミュニケーションの機会を減らし、チームワークが生まれにくい状況も作り出しています。社員寮や社内運動会が復活している背景にはこれらの事情があります。そして、本稿で筆者が大まじめにお勧めするのは、皆で踊ることです。その理由を心理学の観点から解説します。
労務

ビッグデータとAIを活用し従業員満足を実現する未来の会社作り

 経営者ならば誰しも、従業員に仕事から満足感を得てほしいと願います。しかし、従業員が仕事で満足を得るためには、職場の人間関係が良好である必要があります。これを踏まえ、近年ではビッグデータの収集とAIの活用により、チームの活性化や人間関係の円滑化につながる有効なアドバイスを与える新技術が開発されています。日立製作所の取り組みをご紹介します。
マーケティング

ヒット商品の裏には必ず「情緒価値」がある!バラの泡が出るカネボウの洗顔料に学べ

 テクノロジーが発達した現代、商品の機能そのもので大きな差を生み出すことは非常に難しくなっています。そこで、ヒット商品を生み出すために重視され始めているのが、消費者の5感に訴える顧客体験を兼ね備えた「情緒価値」の高い商品を開発することです。カネボウの泡がバラの形で出るエビータ・ビューティホイップソープは、その好事例と言えます。
マーケティング

赤字案件43%でも18年連続黒字のリフォーム会社が実践する「先義後利」経営

 43%の仕事が赤字必至の小口案件にも関わらず、18年連続で黒字経営を続ける横浜のリフォーム会社「さくら住宅」。ちょっとした修繕でもお客様の元へ喜んで向かい、自社に隣接するスペースを地元の人々へ無料で開放する「先義後利」の経営は、揺るぎない信頼の元で企業繁栄を支えます。CRMのプロフェッショナルからの紹介です。
経営

既存客を大切にし売上を10倍に伸ばした新聞販売店による真心のCRM施策

CRMの概念が登場して20年、未だ「既存客の維持」という施策は軽視されがちです。新聞業界もまた、既存客より新規顧客を大切にする業界ですが、奈良県で新聞販売店を経営していた青木慶哉氏は、真心を込めたCRM施策を実行し、15年で10倍の顧客を獲得することに成功します。CRM施策を実行するで大切なことは一体何なのか考えてみましょう。