あえて言おう「赤字の会社で働くな!」
今日はこれから就職したいとか転職を考えている人に、「あえて赤字の会社で働くな!」という問題提起をさせてもらいます。
私も基本的には赤字の会社では働いたことがありません。
働いたことがあるとすれば、野良犬やってた時にチョットだけ”赤字の会社”というものを見まして、社会の底辺というものが如何に酷いものか、如何に周りが勉強しないかっていう事を知りました。
私そこで本当に思ったんです…赤字の会社で働かなければ良かったって。
だから、あえて言いたいんです。せっかく新しい道を選ぶんだったら「赤字の会社で働くな!」と。
赤字会社は基本的に「逃げ」の姿勢が当たり前
赤字の会社っていうのは、もう本当分かりやすいのは、ちゃんとした黒字会社…万年黒字会社としましょう。その万年黒字の会社の社員さんや経営陣に比べて本当にね〜…粘りもへったくれもなくて、基本的には「逃げ」なんですよ。
どう逃げるかばっかり考えて、それからどうしても逃げられなかったら「会社休んじゃう」とかね(笑)。
こういうのが当たり前なんですよ。
その当たり前の中に自分がいたりすると、それがいつの間にか当たり前になってしまうと。
それが怖いから、とある企業買収で伸びてきた会社さんの社長さんなんかは、「赤字企業にいた人間、その赤字企業の体質を抜くのに、そこに居た年数と同じ年数がかかってしまう。10年いたら10年かかってしまう」っていう非常に辛辣なことをハッキリおっしゃってました。
あの買収で有名な方ですね。
まず、赤字会社って、社長はじめ経営陣が「経営」というものを知らないんですよ。
それから経営について学んだことも殆どないんです。なんとな〜くやってきたわけです。
ですから「経営陣」といってもですね、どういう戦略それから戦術を立てるかという、作戦自体が全然無くてですね〜…基本的にはビジョンも無いです!
それから具体的な数字を追っていく…こともない!
数字というのにも色々ありますが、お客様からのクレームの件数とか、あるいはお客様がどういう広告媒体で入ってきたのかっていう数字とか。
あとお金の面もそうですね。そういう数字とかも一切関係無く、なんとな〜くやっていくと。
「あえて赤字にしている」はイケてない社長の無知から来る言い訳
たしかに昔はなんとな〜くでもやっていけたんです。
というのも、昔は下請けが多かった。下請けとして上の言う通りやっていれば良かったんです。
ところが最近は下請けの数もどんどん減っていますし、下請けの中でも非常に熾烈な競争が起きています。
もう「作戦無し」、「数字も分かんない」じゃあね、なかなか黒字化はかないません。
もっと簡単に言うと、これは銀行員さんもハッキリおっしゃいますけれど、「あえて赤字にしているという世間知らずの社長が多すぎるんじゃないか」ってね。
あえて赤字にしている!っていう社長が世の中には確かにいるんですよ!
それから「俺はさ〜実は売上げは抜いてるんだッ。金は持ってるんだよ〜」っていうことをおっしゃる方もいらっしゃいます。
ところがですね、あえて赤字にしているっていうのは、これは所詮がその程度しか儲かったことがないだけなんです。
”本当に儲かったことがない人” が言える事なんです。
銀行員さんなんかもっと辛辣ですよ〜。「こういう社長ばっかりで、もうウンザリだ!」って言ってますから。
あえて赤字にしている社長さんて、そもそも世の中の会社がどれだけの利益を出しているかっていうのを見たことがないんですよ。
自分でショッボイ商売をやっていて、自分の周りでしか物事を考えないから、「世の中」っていうのが見えていないんです。
日本には年間利益4千万円を稼ぐ会社が8万社ある
というのも、毎年利益を100億円以上出している会社が日本には500社あります。
これがいわゆる大企業と言われている会社で、ここらへんは給料が高いッ。トップ500に入っておけば一応安泰なわけです。
非常に給料が高い会社が、日本には500社あるということです。
それから中小零細企業をみてみますと、年間の利益で4千万円以上を出している会社が8万社あります。
昔はこれを「日本の8万社」と呼んでいたわけでございます。
私の父親も肉体労働者でしたが定年まで勤めあげまして、長崎県の佐世保市っていう西の端っこの小さな会社だったんですけれど、ちゃんと日本の8万社の中に入っていたので、定年退職まで勤めあげることができたっていう感じですね。
やはり、未来工業の故・山田社長の仰るとおりで、「利益4千万円ぽっち」しか上げられないといっても、そんな会社が日本には8万社もあるわけですよ。
4千万円の利益を出して、やっと8万番です。
こういうことも知らない人たちが「うちはあえて赤字にしてるんだ〜」っておっしゃってるわけです。
労働者側は8万社の利益を出している会社から勤め先を選べ
では働く側の話。
働く側としては、日本に利益を出している会社が8万社あるってことをまず知ってほしいです。
ちゃんと経営を考えて利益を出している会社がね。そして、そこで働くのが順当なんですよ。
ところが、どうして自分の会社が赤字なのに、そんな会社なのに「うちには優秀な従業員が来てくれない」と悩んだりするのか(笑)。
だってオカシイと思いませんか?
従業員さんだって会社を選ぶ権利があるわけです。
元々その人が優秀だったら、選ぶ目を持っている。要するに目利きですわ、もし頭が良いのなら目利きができるんです。
そしたら…ねぇ、赤字企業に勤めたりするかって話。
だって赤字の会社は大抵が給料低いですよ。ボーナスなんか出ませんよ。これが中小企業で当たり前になっているんです。
その時にどうして優秀な従業員さんが選んでわざわざ入るのか!
実際に勤める側の方っていうのは、今いる会社を辞めたって良いし、別の会社を選ぶことだってできる。
つまり労働者側っていうのは「会社を選べる」んです。
もちろん経営者側も「ここで働きたい」って言われた時、優秀な従業員を選べるし、うちだとちょっと合わないなっていう人だったら断ることもできる。
けれども圧倒的に有利なのは、労働者側なんですよ。
日本の8万社の中で、その中で選べば良いだけなんでね。でも、働く側にとっちゃ、それだけの選択肢があるわけですから。
それなのになぜか「うちには優秀な人間が来てくれない!」って。それオカシイでしょ!って話なんです。
なんとな〜く黒字会社をバカにするアホな赤字経営者
そして、この手の人たちが本当に酷いのは、自分たちが赤字経営のくせに、一生懸命頑張っている黒字企業とか黒字企業の社長をなんとな〜くバカにしているんですよ。
自分たちはすげぇんだ!だって自分たちには技術があるんだ!お前らなんかには予想もつかない未来に俺たちは投資しているんだ!だから、まだ収益化する必要はない!とか、こういうことばっかり言っているんです。
本当に技術力があるんだったら、「会社」くらいちゃんと黒字経営できますから。本物の技術があるならね。
ところがちゃんと努力している人たちをなんとな〜くバカにして、そして「自分たちはあえて赤字にしてるんだ〜」って言って、そして「ウチには優秀な人来てくれない!」「社員は俺のことなんて理解してくれない!」って。
言っていることオカシクない?って話なんです。
こんなふうに社長さん方でも考え方が全然違うんだ!ってことを、これから就職したり、転職しようと思っている人達には、しっかりと知ってほしいです。
儲けたことがない人たちは、あえて赤字にしてるんだ〜みたいな赤点を自慢する。成績が悪いことをあえて自慢するようなふうになってしまうんだって。
それじゃあ優秀な人は来ないよねって私は思っています。
だから若い人達にはね、あえて言いたいんです。赤字会社なんかに入るなと。もうね、絶対に入っちゃダメですよ。