「マインドが良ければビジネスは成功する」「マインド・リセットで新たな活路を!」ここ最近、世の中にはこのように、マインド次第でなんでも出来るという考え方が流行っています。しかし、ビジネスを成功させる差別化要因は、マインドを変えれば生み出せるほど甘くありません。大事なのは、顧客を喜ばせるビジネスを継続的に実践することです。
マインドでビジネスって本当に差別化できる?
今日は「マインド」でビジネスって本当に差別化できるの?という話をします。
「マインド」って、要は”気の持ちよう”ですとか、”意識””精神”や”心の状態”のことですね。
最近は何かと、「マインド次第!」みたいな話が多々出てきていますよね。
マインドリセットする!みたいな。
コレどうかな〜って思うのが…、あくまで実践論で言うと、確かに落ち込んでいる社長というのは、マイナスの状態からゼロまで引き上げるときに3ヶ月くらい放ったらかしにすることも、実務上は確かにあります。
でも、実際のところどうなんでしょうか?
世の中ね、マインド次第でなんでも出来る!みたいな思考が流行っていますので、わたしなりに実務と絡めてお話していきたいと思います。
マインド変えるより大事なのは継続すること
我々がマインドという言葉を都合よく使おうとしたら、一般大衆に埋もれるような人を励ます時に使うしかないだろうなと思います。
私も昔は雇われ講師をしておりまして、そんな中で、自分の評価、自己評価が異常に高いんだけれども、なかなか結果が出せないし、世間からも認めてもらえない人たちがいました。
そういう人たちを励ます時には、「気の持ちようだよ、マインド・リセットして頑張ろう!」みたいな言葉は使っていました。
しかしながら、「ううう~ん、それぐらいでしか使い方無いよな〜」というのが持論です。
実際、勝たせるために何をするか!って時に、如何に精神論で語っても、マインドだけじゃ、やっぱり勝たせることを私自身が出来ないんですよ。
私が出来ないだけで、私以外のコーチは精神論で勝たせることが出来るのかもしれませんけれど。
マインドが大事なんだよ!って励ます人たちも、結果的には結論は、やっぱり「キツいかもしれないけれど、最後まで努力を継続しよう!」というところに持っていかなければならないのだと思います。
私たちも作戦上、努力の方向性として間違っていなければ、その方向にどんどん努力をして、努力を継続していく!という風に持っていきます。
ですからマインドが大切って言っている人たちも、結局は「継続しろ!」に納まるんじゃないでしょうか。
実務で勝たせるには、こうするしかないのですよね。
「意識高い系」は商売の差別化になりうるか?
あと、ここ数年で「意識高い系」とかって呼ばれる人が出てきましたけれども、意識高い系の人って実は昔からいたんですよ。
我々のいる士業界は、まさにこの「意識高い系業界」と言われていました。
なぜかと言うと、大学生のうちから「将来、俺は◯◯士になる〜!」って、国家試験を受けるじゃないですか。
そうすると、国家試験を受けているだけにもかかわらず、自分たちは他の人たちと違うんだ!っていう選民意識みたいなものが生まれてしまうんですね。
ですから、学校を出てもずっと就職せずに受験浪人とかして、そのまま受験が受からずに…というパターンもあるんですけれどね。
士業界の人々には、受験する事自体に「自分たちは意識高い」っていう、現代の意識高い系の人と同じように選民意識があったんですよね。
「自分たちは国家試験受けてるんだぞ」って。
でも、国家試験を受けている人達って、誰のために国家試験を受けているんでしょう。
社会のためでは無いんです。自分自身のためでしょう?
自分のために国家試験を受けているに過ぎないのに、「自分たちは違うんだ」っていう妙な選民意識があったりするんですよね。
その時に、じゃあ商売における差別化になるんでしょうか。
「自分は自分のために国家試験を受けているんです!」って。
それってどうなのかな〜って。結構通じるところがあるんですよね。
大学生の意識高い系の人たちも、結構前はサークルの副部長が増えすぎちゃってね、うちに面接に来る人も”サークルの副部長”ばっかりなんですよ(笑)
だから、”サークルの副部長”はもう要らんからッ!みたいな、そういう時代もありました。
差別化要因はお客様を喜ばせることの実践で生まれる
ビジネスの実務でまず差別化を考えるときって、差別化の作戦を組むんですね。
誰のための作戦を組むかと言うと、まずはお客様に喜んでもらえる作戦です。
お客様に喜んでもらえないと、ハッキリ言ってお金にならんわけですよ。
作戦を組んだら、実際にやってみる。実践をしてみる。
そうすると結果として上手く行くこともあるし、上手く行かないこともあります。
その時に今のやり方で言うと、昔に戻って、言葉でいうとちょっと怖い言葉かもしれませんが、総括する。
作戦を組んで、実践してみて、結果が良かろうが悪かろうが総括してみて、「良いところはもっと生かしていこう。悪い所は直していこう」って。こういう風にやるんですね。
お客様を喜ばせる時に、意識高いも低いも、そしてマインド・リセットもへったくれもないんですよ。
マインドで、マインドで!って言っても、結局マインドで「お客様を喜ばせること」を実践出来るのかって話です。
実際に実務やっていますとね、マインドなんて、あんまり関係無いっすよ。
だってね、意識が高かろうが、低かろうが、実践しない人は実践しない。そんで実践しないと「意識低い」って言われるんでしょう?関係ないじゃんって(笑)。
意識高い系の人でも実践しない人、グジグジ考えてばっかりで何も行動を起こさない人って、幾らでもいらっしゃいますしね。
このような風景を見る時にいつも思うのは、あなたの意識が変わることで お客様は金を払いますか?
そこを考えていますか?ということです。
本当の意味で結果を出したいならまずは営業!
先程の国家試験の話もそうですが、国家試験を受けているのはあなたのためでしょう?って話です。
別にお客様のためでも無くて、社会のためでも何でもないんです。
あなたは意識高いって思っているかもしれないけれど、それにお客様はお金を払いますか?って。ここに戻っていくわけです。
そして、本当の意味で結果を出そうと思ったら、やはり事業者は1にも2にも、結局は営業活動なんですよ。
その営業活動のモトとなるのは、まずは付き合う相手を変えてしまう。っていう環境の整備からなんです。
環境で1番大きいのは付き合う相手であり、付き合う相手が変われば、自ずと行動が変わります。
行動というのは「営業活動」です。これに本当にしっかりと力を入れていきます。
マーケティングの勉強もする。セールスですね。
必然で買ってもらう。今売らなきゃいけないものを売れ切ることが出来るようになる。
そういう風に行動が変わっていけば、半年くらいで結果がボチボチ出てきます。
こういう形で実務を経ていくと、マインド・リセットもへったくれもないですから、あなたは「マインド、マインド、マインド次第だよ!なんて、世間はなんて嘘つきが多いんだ…!」という事に気が付きます。
今「マインド次第だよ!」って言われているなら、自分が埋もれてしまうような人間だから、もしかしたら、そのような励まし方しか無いのかな…って、それくらい疑ってかかるのも良いと思いますよ!