貸借対照表、損益計算書などは過去の情報がまとまっているものであるため、未来について考えるように作成はされていません。しかしながら、今の数字を客観的に把握しなければ、未来に向けた戦略・戦術を組み立てて、実行することは不可能です。管理会計を始めるためには、財務会計の土台作りをする必要があります。
会社の戦略・戦術組み立てに管理会計は必至
御社では取り扱っている商品、製品やサービスの種類ごとの利益を把握できていますか?
もし算出できていないのであれば、今日からでも会計の方法を変えてみましょう。
というのも、貸借対照表、損益計算書などは過去の情報がまとまっているものであるため、未来について考えるように作成はされていません。
しかしながら、今の数字を客観的に把握しなければ、未来に向けた戦略・戦術を組み立てて、実行することは不可能です。
そのため、私はクライアントの皆様に、「管理会計」の導入をお勧めしております。
管理会計を始めるために財務会計で出来ること
管理会計を導入するためには、まず「財務会計」という土台がしっかりとしていることが必要になります。
御社が管理会計の導入を検討するのであれば、財務会計で出来ることから始めてみましょう。
1:部門会計を始めよう
売上の種類が複数ある場合には、売上高のみならず経費項目も売上と対応させて分類しましょう。
複数の事業間にまたがる経費については、売上高の比率等によりザックリと分けてみましょう。
精度にこだわり何もしないよりも、まずは始めてみてから、少しずつ精密な方法を目指すことをお勧め致します。
2:キャッシュフロー計算書を作り始めよう
設立間もない時期であれば、預金通帳を見ることにより、ある程度資金繰りの感覚はつかめますが、ビジネスが数億円規模になってきたのであれば、そろそろキャッシュフロー計算書を毎月作成しましょう。
キャッシュフロー計算書には直接法と間接法という作成方法があります。直接法は見やすいのですが、ここは少し負荷をかけて間接法によるものを見る能力を養っていただきたいと思います。
詳細は割愛しますが、間接法を読み解くためには損益計算書と貸借対照表をしっかりと理解できている必要があるからです。
財務会計の土台がしっかりしたら、いざ管理会計をスタートさせよう
管理会計を始めるためには、まず財務会計をしっかりと作り込む必要があります。
先述の2項目は、今日からでも少しずつ始めてみてください。
会社の見え方がまるで変わってくるはずです。
上記の土台ができたのであれば、いよいよ管理会計のスタートです。
「固定費と変動費の分解」、「商品別変動損益計算書の作成」、「商品別損益分岐点分析」などが自社内でできることが目標となります。