こんにちは!
ブリッジワークの高橋です。
広告を作成するときに、”商品を売る”ことばかり意識してしまう場合がありますが、実は広告でアピールするのは、商品そのものではなく”商品が購入者に与えるメリット”です。
ここの認識がずれてしまうと、せっかくの広告も思ったような成果を出すことができなくなってしまいます。
今回は「売れる広告の作り方」というテーマでお話しますので、これから広告を作る方はぜひ参考にしてみてください!
売れる広告の作り方
マーケティングの入り口を作るということですが、実はこの入り口を作るというのが、マーケティングの中では最も難易度が高く、お金と手間がかかる割に成功する確率がかなり低いのです。
広告を作る時に「キャッチコピーをどうしようかなぁ」とか「デザインはどっちがいいだろうかとか」と、いろいろと考えることがあると思いますが、売れる広告を作るためには、以下の点を意識することが大切です。
- 売れる広告を作るための準備
- 顧客とのコミュニケーションを意識する
- ベネフィットを明確にする
- 顧客の感情をポジティブにする
- Call To Action(コール トゥ アクション)を作る
それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう!
売れる広告を作るための準備
まずは売れる広告を作るための準備について解説します。
広告の目的を把握する
ちょっと考えてみて欲しいのですが、あなたが広告を作る目的はなんでしょうか?
例えば、以下のような目的があると思います。
- 来店してもらうため
- 購入してもらうため
- 予約してもらうため
- 問い合わせしてもらうため
- サンプルを請求してもらうため
つまり、広告の目的は「お客様の行動の変化」です。ここに高いお金をかけるわけです。
そして、この「行動に対する呼びかけ」がないと売れる広告にならないのです。
今回は、売れる広告を作るために必要な以下の項目について解説していきたいと思います。
商品のアピールポイントを整理する
売れる広告の作り方について本を読むと決まって「広告には違いを書かなくてはいけない」「広告にはUSPが必要だ」と書いてあります。
USPとは”ユニーク・セリング・プロポジション”の略で、意訳すると「売りやすくするためのユニークな提案」という意味になります。
この2点について回答を出すためには、以下の4つの質問に答えてアピールポイントを整理するとよいでしょう。
- この商品は誰のための商品ですか
- この商品はどんなメリットが得られる商品ですか
- この商品はどんな方法で提供される商品ですか
- この商品は他の似たような商品と何が違うのですか
この4つの質問の答えというのは、マーケティング用語で「ポジショニング」といい、自社の商品や自社のビジネスの位置付けを表現するための質問です。
ドミノピザの事例
「違い」という点で、ドミノピザの事例を見てみましょう。
ドミノピザの創業時のポジショニングは、「熱々のピザを30分以内にお届けします。1分でも遅れたらお代はいただきません。」というものでした。
よく見てほしいのですが、「ピザが美味しい」と一言も書いてありません。
「このピザは秘伝のソースが・・・」とか一言も言っていないのです。
それでも、このドミノピザの広告がユニークであり、かつ多くの人に受け入れられた理由は、「他とは違ったから」です。
5W1Hでユニークさを作る
お客さんが望んでいることであれば、「違い」は提供している商品そのものじゃなくてもよいです。
提供される価値がユニークであれば、提供する方法・提供する時間・出張サービスなど、何でも違いにすることができます。
たとえば、「三つ星シェフが提供する味噌ラーメン」とすると、提供する人がユニークになりますね。
顧客とのコミュニケーションを意識する
売れる広告を作るためには「顧客とのコミュニケーション」を意識しましょう。
広告というのは、一言でいえばコミュニケーションなのです。
気がついてもらって、振り向いてもらってから、価値や条件を伝えて、行動に導くということです。
顧客とのコミュニケーションにおいて重要なのは、以下の3点です。
- お客様が悩んでいる言葉を使う
- 商品ばかりを推さない
- 一目見てわかる広告にする
それでは1つずつみていきましょう。
お客様が悩んでいる言葉を使う
例えば「40代お肌のトラブル、あなたは次の5つの中で何を解決したいですか」とか、「今、困っていることは何ですか」というように、「あっ自分のことだ」と思ってもらうスペースが一番上にきます。
売れる広告を作るためには、時と場合によって、この部分にチラシの半分ぐらいのスペースを使ってもいいと思います。
まず気がついてもらえなければ、商品の価値を伝えることができませんよね。
商品ばかりを推さない
広告はコミュニケーションです。作り手と読み手が、行き来するような感じが出せるかどうかがものすごく大きいのです。
いきなり商品のことから入り、ずっと商品の説明ではコミュニケーションは成り立ちませんよね。
一目見てわかる広告にする
よく読まないとわからないチラシは、そこでアウトです。
自然と目に入ってしまうくらいの作り方をしていかないと、今のお客様の注目を引くことはできません。
ベネフィットを明確にする
売れる広告を作るためには「ベネフィットが明確になっているか」を意識しましょう。
ベネフィットとは、あなたの商品を使うことでお客様が得られるメリットのことです。
例えば、あなたが病院を経営していたとしましょう。
毎日多くの患者さんが病院に来院してくれますが、それらの患者さんが心の底から欲しているものは何でしょうか?
病院ですか、お医者さんですか、検査ですか、薬ですか?
違いますね。なぜ病院に患者さんが集まってくるのかといえば、体の痛みから解放されるため、健康的な生活を取り戻すためです。
普段、売っているものはお客様の抱えている課題や悩みや痛みやストレスの解決策、そしてその手段を商品という形で売っているということです。
売れる広告をつくるためには、これを絶対に忘れてはいけません。
これを忘れて、売っているものは商品そのものだと思うと、広告全体が商品の自慢話になってしまいます。
商品のベネフィットを広告で書く方法
ベネフィットが書けるかどうかが、売れる広告をつくれるうえで大きな差になってきます。
ここでは、ベネフィットが書けるようになる2つのキーワードを紹介したいと思います。
「だからどうなる」
まず1つ目、広告の内容を考えるときにこの言葉を使ってみてください。
「だからどうなる」
例えば、”私のお店が深夜の2時まで営業しているとお客様はどうなるか。”
「残業で帰りが遅くなっても、あなたはゆっくりと美味しいイタリア料理を楽しむことができます。なぜなら、私たちのお店は深夜の2時まで営業しているから」ということです。
「あなたは〇〇することができます。」
あなたの商品からベネフィットを引き出すためのキーワードのもう一つはこちらです。
「あなたは〇〇することができます。」
広告を考えているときは、だからどうなるだろう、うちの商品の特徴はこれだから、お客さんはどうなるという、これを繰り返すことです。
実際にお客様は、「◯◯することができます」「もう◯◯する必要はありません。」というメリットを探しているわけですが、メリットが書いてあるからといって、それだけではお客さんは信用することができないからです。
顧客の感情をポジティブにする
売れる広告を作るためには「顧客の感情をポジティブにする」ことを意識しましょう。
今あなたの広告を興味深そうに眺めている人がいます。この人は今どんなことを考えているか、ちょっと想像してみてください。きっとその人はこんな人だと思います。
例えば、あるダイエット関連の商品を扱っていたとしたら、「ダイエット広告だ」「えっこれすごい!」ここまでいいですよね。
しかし、その後に「でもこの広告もきっと・・・」と思っています。
今あなたの広告を手にしている人というのは、問題がまだ解決できていない人です。
ダイエットの広告であればダイエットを成功できずにいる人です。
そして、ダイエットに成功してない人ということは、これまで何度もダイエットに失敗してきた人です。ダイエットを宣伝する広告に騙されてきたと思っている人なのです。
ですから、提案している商品を疑っている、あるいは広告を全く信用していない、超ネガティブな感情を持っている状態です。
ここでは、ネガティブな感情からポジティブな感情に変えるためのポイントについて解説します。
商品を紹介する順番を守る
売れる広告を作るには、以下の順番を意識してください。
- 「価値を伝える」
- 「根拠を伝える」
- 「証拠を見せる」
価値を伝える、根拠を伝えるというのは、前項のベネフィットのところで紹介していますね。
「◯◯することができます」と価値を伝えたら、次に「なぜならこの商品は〇〇だからです。」と根拠を伝えます。
この根拠というのは商品の特長だったり、素材や商品の形状から来る特徴であったり、工程のユニークさだったりします。
では「証拠を見せる」とはなんでしょうか。
証拠を見せる方法
証拠を見せるには2つの方法があります。
お客様の声を作る
証拠を見せる1つ目の方法は「お客様の声」を作ることです。
ただし、このユーザーの声をイニシャルで書いたのでは全く意味がありません。
広告を見て疑っている人には、イニシャルの時点で「どうせつくり物でしょ」「どうせまた言わされているんでしょ」と思われてしまいます。
証拠というのはリアリティが絶対必要なわけです。
お客様の声であれば、お客様の写真・本名を掲載して、実際に体験した人だと思ってもらわなければいけません。
デモンストレーション(実証)を見せる
証拠を見せる2つ目の方法は「デモンストレーション(実証)をしてみせる」ことです。
現代広告の父と呼ばれたデイヴィッド・オグルヴィは「貴方が真似すべきは通販番組の広告です」と言ってます。
価値や根拠を伝えただけでは足りません。
メリットを伝えただけではデモンストレーション(実証)をしてみせるころで証拠を示し、そのあとのオファーにつなげることが大切です。
Call To Action(コール トゥ アクション)を作る
売れる広告を作るためには「Call To Action(コール トゥ アクション)」を用意しましょう。
Call To Actionとは広告を見たお客様に行動してもらうための呼びかけのことを言います。
広告の心臓部であり、これがなければ広告を打つ意味がありません。
Call To Actionを用意するうえで重要なポイントは以下の3つです。
- 取引の条件を提示する
- レスポンスデバイスを見つけやすくする
- 魅力的な条件を提示する
それでは1つずつ見ていきましょう。
取引の条件を提示する
広告を読んでくれた人に対して提示する取引の条件です。
例えば、「今なら半額です」とか「今なら無料サンプルをプレゼントします」といった条件のことで、オファーと言います。
レスポンスデバイスを見つけやすくする
レスポンスデバイスとは、行動するために必要な道具で、電話番号・メールアドレス・郵送先の住所などのことです。
時々「お電話してください」と言っておきながら、その近くに電話番号がない広告あります。お客様に電話番号を探させることになるのですが、お客様は暇でないので、それならいいやとなってしまいます。
魅力的な条件を提示する
広告というのは一期一会、チャンスは1回だけです。
この時に「どうしようかなぁ」「まあいいや」と思われたら、もうその広告はアウトです。「今すぐ電話しよう!」と思うぐらい、お客さんにとって魅力的な条件を提示することが大事です。
つまり強いオファーがあれば、多少コピーが弱くても、広告の反応がとれるかもしれない。
でもオファーが弱かったらどんなにコピーライティングがよかったとしても反応が取れないと言っているわけです。
それぐらい重要なのです。
そして、強いオファーを打ち出すには、その後の「売れる仕組み」ができていなければなりません。
ドモホルンリンクルの事例
例えばドモホルンリンクルはテレビCMを行っていますが、あの広告を出している段階では大赤字です。
しかし、再春館製薬さんは、このオファーに応じてもらったら、後々ちゃんとテレビCMに投じた何億というお金を回収して利益を出せるぐらい売れることを知っています。
なぜなら、しっかりとした「売れる仕組み」ができているからです。
広告を出す前に、売れる仕組みまで作るようにしてください。
売れる広告の作り方:まとめ
いかがでしょうか。
もう一度、売れる広告を作るための重要なポイントを整理しておきます。
- 売れる広告を作るための準備
- 顧客とのコミュニケーションを意識する
- ベネフィットを明確にする
- 顧客の感情をポジティブにする
- Call To Action(コール トゥ アクション)を作る
広告を作成するときは、ぜひ上記のポイントを意識して取り組んでみてください!