ブリッジワークの高橋です。
「売れる仕組み」を持っていないビジネスというのは本当にもろいです。
調子がいい時はあまり関係ありませんが、逆風が吹いた時に売れる仕組みがない企業は一気に傾いてしまう場合があります。
そこで、今回は「売れる仕組みの作り方」について詳しく解説していきたいと思います。
売れる仕組みとは
新規顧客は欲しいものしか買ってくれませんし、初期集客コストが回収できるまでに時間がかかるので、利益率が低くなるのが当たり前です。
それに対して、ロイヤルカスタマーや常連客は、あなたの利益の80%を生み出してくれます。
なぜなら、常連客は定期的に商品を購入してくれて、時には親しい友人や知人を紹介してくれる貴重な存在であり、何より常連客に販売コストはほとんどかかりません。
売れる仕組みとは、この貴重な存在である常連客の方々に、定期的に商品を購入してもらう過程を体系的に仕組み化することを指します。
売れる仕組みの重要性
では、もし「売れる仕組み」があなたの会社に無かったら、どうなると思いますか?
残念ながら、あなたの会社が存続する可能性はものすごく低くならざるをえません。
景気収縮時に消費者の財布のひもが固くなるのは皆さんもご周知のところでしょう。これが新規顧客なら尚更です。
ということは、景気収縮時にあなたの会社を支えてくれるのは「売れる仕組み」と常連客なのです。
この2つが存在して、はじめて会社を存続させ、チャンスで飛躍を遂げることができます。
もちろん、いくら売れる仕組みを持っていたとしても、景気収縮や社会動向の影響を少なからず受けることはあります。
しかし、売れる仕組みをきちんと持っていれば立ち直ることができます。
売れる仕組みの作り方
ここでは、売れる仕組みを作るためのポイントについて解説していきます。
売れる仕組みを作るには、以下の3点を意識してください。
- セールスプロセス
- セールスメッセージ
- 商品
それでは1つずつ見ていきましょう。
セールスプロセス
セールスプロセスを決めるとは、常連客を生み出すために、どの順番で何をやって行くかを決めることです。
例えば、以下の項目をみてください。
- 見込み客を集めるために何をするか
- 集めた見込み客から信頼を獲得するために何をするか
- 信頼を獲得した見込み客に最初の商品を売るために何をするか
- 継続的に商品を購入してもらうために何をするか
- 常連客になったら、常連さんを守るために何をするか
このプロセスごとに何をやるかを決めていくのです。
もっと具体的に言うと、以下のような項目になります。
- セールスレター
- 商談・セールストーク
- クロージングトーク
- アフターケア
売れる仕組みを作る上で、このセールスプロセスはもの凄く大切です。
次に何をやるのか決まっている、つまり”売れるためのシステム”が出来上がっている状態ですね。
工場は次に何をやるか決まっているからラインになっていって、最後には製品になるわけです。
マーケティングも同じで、次に何をやるかが決まっていて、初めて「売る仕組み」になっていくということです。
セールスプロセスがもたらす効果
多くの人は、行き当たりばったりで売れるシステムになっていません。
例えば、「3回以上ご来店頂いたのに、もう何ヶ月も来てくださっていない」という場合に、仕組みがしっかりしていると、「では休眠客の方々にレターを出そう」となります。
ただし、システムも経年劣化を起こします。
売れる仕組みを保つためには、時代や環境の変化によってセールスプロセス作り変えたり改善しなければいけない時があります。
セールスメッセージ
マーケティングを現実にしてくれるのはセールスメッセージです。
メッセージを発信する事によって、ターゲットや市場に対して何らかの変化を求め、その変化が実現できて初めてマーケティングは前に進んでいきます。
ですので、セールスメッセージを作る力や、コピーライティングというのは、売れる仕組みを作るうえで欠かす事ができない重要なスキルです。
商品
商品というのは、市場に対して提供できる価値を形にしたものです。実際に、この商品を提供することで対価としてお金を頂くことになります。
しかし、商品には、マーケティングのツールという役割もあります。
とくに、売れる仕組みにおいては、いくつかのステップがあり、次のステップに進んでいく為に商品が必要なのです。
例えば、以下の項目をみてください。
- 見込み客になってもらうための商品
- 最初に財布を開いて頂くための商品
- 再来店・再利用を促すための商品
- 継続的に利用して頂くための商品
- 単価を向上・アップさせるための商品
- 常連客を守るための商品
商品をラインナップするというのは、売れる仕組みを作る中で非常に重要なのです。
売れる仕組みを強化する6つのポイント
ここでは、売れる仕組みを強化するコツを6つ紹介したいと思います。
- 全体を最適化する
- 関係性を深める
- コミュニケーションをデザインする
- コピーライティングのスキルを高める
- 数値(KPI)で管理する
- メンターを持つ
それでは1つずつ見ていきましょう。
全体を最適化する
「売れる仕組み」とはシステムです。
工場のラインのように、いろいろな要素が組み合わさり繋がっていくのがシステムですから、私たちが日頃している作業やプロセスも一貫したものでなければなりません。
部分的なことだけを良くしても、かえって売れる仕組みの動きを悪くしてしまうことがありますので、全体を最適化することを意識してみてください。
関係性を深める
売る仕組みの目的は、あなたが理想とする常連客をたくさん生み出すことです。
この常連客をたくさん生み出すためには、関係性を深めていくことが大切なのです。
物を売ることも含めて、それまでの過程は全て関係性を深めていくためでなければなりません。
コミュニケーションをデザインする
システムを動かしていくためには、適切なポイントに適切な道具を設置しなければいけません。
道具というのは、メッセージを届ける道具のことで、同じ人や同じ内容であっても場所や道具によって変わります。
適切なメディアというものをきちんと理解することが、売れる仕組み作りにつながります。
コピーライティングのスキルを高める
コミュニケーションのデザインと合わせて重要なのがメッセージです。
売れる仕組みが構築できたとして、自分たちが定めたターゲットが一つずつ階段を上がってもらうためには、適切なメッセージが必要になります。
メッセージを発信するための、コピーライティングというスキルも欠かすことはできません。
数値(KPI)で管理する
KPI(キーパフォーマンスインジケーター)とは、結果を出すために鍵を握っている数字を指します。
売上に対して重要な鍵を握っている数値といった場合、例えば、見込み客の数・成約率・顧客生涯価値の3つにしてもよいでしょう。この3つの数字がKPIになります。
店舗型のビジネスであれば、お試し客・再来店率をKPIにしてもよいかもしれませし、ウェブビジネスであれば、アクセス数・ランディングページに対する〇〇の率となりますね。
注意しなければならないのは、数値化できる項目にすることです。計測出来ないものは改善することができません。
メンターを持つ
私はこれまで2000人を超える主に個人事業主のビジネスオーナーのマーケティングをサポートしてきました。
そこで気が付いたことは、「ビジネスは一人で成功させるのは本当に難しい」という現実です。
人は、自分の顔を直接自分で見る事ができません。鏡を使ったり写真を見ないと自分の顔が分かりません。
ビジネスも同様で、自分のビジネスを客観的には見られないものです。
そういう時にアドバイスをくれたり、思わぬ気づきをくれたりする経験豊富な経営者の方や、マーケティングに詳しい専門家があなたのそばにいることが大切です。
客観的に貴方の現状とこれからのあるべき姿について、指針を示してくれるメンターの存在は不可欠になります。
売れる仕組みの作り方:まとめ
「売れる仕組み」とは、あなたの商品やサービスを信頼して足を運んでくれる常連客をたくさん生み出すシステムをいいます。
常連のお客さまに、定期的に商品を購入してもらう過程を体系的に仕組み化することが大切で、以下の3つのポイントを意識して考えてみてください。
- セールスプロセス
- セールスメッセージ
- 商品
悩んだら、ぜひこの記事を読み返して参考にしていただければと思います!