イチローの本質的な偉大さは数字より過程の中に見いだされる

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 メジャーリーグ3,000本安打という偉業を目の前に控えたイチロー選手に、熱視線が集まっています。どうしてもイチロー選手は数字によって偉大さを語られがちですが、彼の本質的な凄さは、全く別のところにあると筆者は考えています。同じプロフェッショナルとして、私達が彼から学べることを考えてみましょう。

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イチローの凄さは数字と別の場所に存在する!

 メジャーリーグでの3000本安打という偉業に向けて、カウントダウンに入ったイチロー選手。

 遂に今朝方は、ピート・ローズの打ち立てた歴代最多安打4,256本という記録に並びました。

 メジャーリーグ殿堂入りは現時点でも間違いないと言われ、応援している方も多いのではないでしょうか?

 イチロー選手の凄さを語る上ではまず、10年連続200本安打を達成した正確無比なバッティング技術や、打ち立ててきた数字の記録が取り上げられますが、私は彼の凄さは違うところにあると考えています。

 今年42歳になったイチロー選手の本質的な凄さとは、これだけ長い期間に渡り最前線で活躍し続けるため、彼が自らのコンディションを常にベストな状態で維持してきたことなのではないか?と思うのです。

 数字や結果が先なのではなく、ベストなプレーをするべく継続してきたコンディション調整があって始めて、彼の記録は生み出されていると。

 実際に、イチロー選手は数字について常々、「自分ではそれほど意識していない」「重要視していない」とマスコミにコメントしていますが、あれを単なる強がりだと邪推するなら、それは彼の本質的な凄さを見誤っているかもしれません。

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イチローに学ぶ無事之名馬(ぶじこれめいば)

 競馬にも「無事之名馬(ぶじこれめいば)」という格言があります。

 怪我をしない馬こそが名馬である、という意味ですが、スポーツの世界においても、この原則は同様に当てはまります。

 そして、この格言を本当の意味で体現しているのが、イチロー選手と言ってよいでしょう。

  • 毎朝カレーを食べること
  • 特注のトレーニングマシーンで体の柔軟性維持に努めていること
  • 遠征にはマイ枕を持参
  • 試合がある日のタイムテーブルはカッチリと決まっている

 これら、イチロー選手独自のこだわりは、これまでもメディアで多く紹介されてきました。

 多くの人が「イチローってすごいこだわりを持っているよね」くらいにしか捉えてなかった、これらのマイルールは、すべて「長い間怪我をせず活躍し続ける」ためのものであると考えれば納得できます。

 多くのヒットを打つことも大事ですが、その前にまず自らの肉体を最高の状態でキープし続けることの重要性を、イチロー選手自身が昔からよく分かっていたのでしょう。

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最高の仕事はコンディション管理から始まる

 さて、ビジネスの現場を見れば、自らのコンディション管理に、ここまでこだわっている人は殆どいません。

 しかし、イチロー選手が野球のプロフェッショナルであるならば、私たちも各ビジネス分野におけるプロフェッショナルであるはずです。

 にもかかわらず、ダラダラと夜遅くまで残業してみたり、深夜まで飲み歩いてみたりして、午前中はデスクでボーッとして過ごす人が多いのは、とても残念なことです。

 単純作業が機械に取って代わられることは遠くない未来の話であり、もはや避けようがありません。

 私たち人間にしか出来ない仕事は、考えることや判断することに集約されていくはずです。

 そのような仕事が、ボーッとした頭で出来るはずもありません。

 これからはビジネスにおいても、自らのコンディションをいかに整えるかが、最重要課題になってくるのです。最高の仕事は最高のコンディション管理から生まれます。

 経営者の方々も部下に「頑張れ!」と言うのではなく、これからは「しっかり体調を整えろ!」という時代がやがて来るでしょう。

 10年以上もメジャーリーグで活躍し続けるイチロー選手の報道を見て、そんなことを考えていました。

画像:ウィキペディア:イチロー

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ショーン

某ビジネススクールのMBAホルダーで、税理士資格保有者。
税理士資格は持っていますが、最近ではほとんどそちら側のお仕事はしておりません。

金融機関、会計事務所、CFOなど経験から会計・財務・税務分野はもちろんのこと、法務や社内システムの構築、戦略策定、プロジェクトマネジメントなどを得意としております。また、「効率化マニア」なので、タスク管理や読んだ本のデータ蓄積などを通じて、限られた時間で最大のパフォーマンスを出す方法をいつも追求しています。

コンフィデンシャルなお仕事も多いため匿名でのニュース投稿になりますが、私の経験や知識が少しでも多くの中小企業経営者のみなさまのお役に立てれば思い、精力的に投稿していきます。

なお、ニックネームおよびプロフィール写真は、私の大好きなプロスノーボーダーである「ショーン・ホワイト」から拝借しました。

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