中小企業が「その場しのぎ経営」から脱却するための7つの手順

経営
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「もぐらたたき経営」とは

こんにちは、組織活性化プロデューサーの南本です。

今日は中小企業経営者の方に、「もぐらたたき経営」になっていませんかという問いかけです。

「もぐらたたき経営」というのは、「その場しのぎの経営」という意味に置き換えて大丈夫です。

中小企業に多い「もぐらたたき経営」

中小企業の場合、人的トラブルだ、お客さんとのトラブルだ、機械のトラブルだと言って、その場で絆創膏を貼るような「もぐらたたき経営」をやっている経営者が多いです。

たとえば営業や財務や労務などいろいろと顕在化したトラブルがありますが、沈静化を行っているだけで、それは、単なる臭い物に蓋的な「もぐらたたき経営」をしているだけです。

しっかりと戦略を練って、計画を実行している会社もありますが、だいたい8割ぐらいが「もぐらたたき経営」ではないでしょうか。

本来潜在的な課題、自社の戦略についてフォーカスしないといけませんよと言う問題提起です。
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「もぐらたたき経営」を変える方法

「もぐらたたき経営」も経営を安定化させるという意味では必要なのですが、それは短期的な対処であって、長期的な戦略やマーケティングといった目線で潜在的な課題をまず重視して対応策を顕在化しないように予防策を張っていくというのが計画経営戦略ではないかと思います。

もし、「もぐらたたき経営」をしている経営者の方は本稿をぜひじっくり読んでいただければと思います。

自社の課題整理をしよう!

まずは自社の課題整理をしていきましょうというのが私からの提言です。

自社のダメな事象を抽出していきましょう。

課題を整理し、優先順位を決める

2つ目、事象から本質的な課題に転換していきましょう。

3つ目、本質的な課題が見えてきたら、それを整理して、重要度と緊急度で優先順位を決めていきましょう。

4番目は課題解決力で、課題をどう対応できるかという対策の整理です。

5番目は実行計画と進捗管理です。

毎週進捗会議を開いて、それから月次の進捗会議も開催して、PDCAを回しながらやっていけば、いい経営ができると思います。

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課題を解決する手順

課題と現象を勘違いしている経営者が多い

よく私が初めてお会いした経営者の方に御社の課題は何ですかと聞くと、「売上が下がっています」「利益が出なくて赤字です」「人がすぐ辞めます」「資金繰りがちょっと大変でキャッシュがありません。」というような答えをします。

これは大きく言えば課題かもしれませんが、実はそれは事象です。
これを課題だと勘違いしている中小企業の社長さんがすごく多いです。

何が原因で人が辞めていくかということを根本的に考察できていないので、また新しく人が入っても、すぐに辞めていきます。

事象を抽出する

経営者の皆さん、どんなことでもいいので、今悩んでいる事象を抽出してください。

たとえば売上減少という事象に対して、よく調べていくと競合他社よりもサービスや品質が下がっているといったようなことは、調べてみないと分かりません。

競合他社と同じ品質であれば価格の安い方にお客さんはいきます。
それで売り上げが下がっているとか、不良率やミスが多いとか、返品率がすごく高いとか、サービススタッフがすごくぶっきらぼうだとか、そういう対応力が他の会社より劣っているということは、本質的な課題を調べていくとわかってきます。

経費予算、月次試算をチェックする

キャッシュがどんどんなくなっていくという場合、売上が一定であれば、経費の予算を決めてそれ以上使わせないようにすれば、利益が出るはずです。

しかし、キャッシュフローが改善しているのか、悪化しているのかを試算表に落とし込んで見ていなくて、どんぶり勘定で経営していたら資金はなくなってしまいます。

人材育成の課題を見る

人が辞めてしまうのは、人材育成カリキュラムだけではなく、上長のマネジメントの仕方が悪いとかいろいろな課題が見えてきます。

人が辞めていくのは、会社の労働時間が長すぎるとか、有給休暇が全然取れない社風になっているとかという個別の問題が出てくるはずです。

それが本質的な課題なのです。

財務的管理の仕組みをつくる

財務管理とは資金繰りのことです。

このように個別のヒト・モノ・カネを戦略に置き換えていくといろいろなものが具体的な課題として見えてくるはずです。

本質的課題を因数分解する

まず課題の因数分解をしていきましょう。

競合他社より品質が低下しているということだけでも課題は出ていますが、もう少しブレイクダウンして因数分解していくと、他社動向のチェック体制がないとか、サービスマンや営業マンがお客様の声を聞いているのに、経営者が吸い上げて改善する仕組みがないという反映不足を見つけられます。

品質改善の議論の場をつくる

これは改善しようとか、これは先送りにしようとか、議論する場がないということです。

品質の低下というのは、ブレイクダウンしていくと、チェック体制がなくて、それはお客様の声を反映する仕組みがないからです。

これは結局行きつくところ、経営者がそういう仕組みを作っていなくて、経営者やマネージャーが役割を果たしていないという人の問題に落ち着きます。

ルールを決めていればいいのですが、ルールも決めないで、人が動かないというのは、すべてあなたの会社の人材の手抜きなのです。

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事象を抽出して、課題を因数分解して「もぐらたたき」経営を脱却する

こういったように、売上が下がったり、赤字になってしまったり、人が辞めていくと悩んでいるのであれば、ここまでブレイクダウンしましょう。

事象を抽出して、第1段階の課題を洗い出して、第2段階の因数分解をしてより具体化していくと対策改善することができます。

すべてが人の手抜きのせいだということを理解して、「もぐらたたき経営」にならないようにしていただければいいと思います。

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南本 静志

和歌山生まれ。株式会社紀陽銀行入行。銀行業務を2年程度経験後、システム部へ異動。

システムエンジニアとして銀行オンラインシステムや情報系のマーケティングシステムの構築で活躍する。

30歳代の後半には日本ユニシスに出向し、金融機関向けCRMマーケティングシステムの業務設計のリーダーを任される。その後、コンサルタントとして独立、現在は東京千代田区で経営コンサルティング会社と社会保険労務士事務所を設立し、代表に就任。

中小企業診断士及び社員を持つ経営者としての立場で、幹部社員(部長、課長、係長等)を次期役員に昇格させるようなマネジメント系の人材育成プログラムに強みを発揮している。また、初級管理職(主任や中堅リーダー)に対するモチベーション研修や自己発見研修も得意。

アールイープロデュース 

適性検査Cubic(キュービック)

東京中央社会保険労務士事務所

東京中央給与計算センター

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