こんにちは、島倉です。
今回は、「売れるもの」を自分の商品として売りたいなら、「商品を作ってから売るのではなく、売ってから作ったほうが良い」ということについて解説します。
商品は「作ってから売る」のではなく「売ってから作る」
作ってから売れなかったらどうする?
一般的に多くの方は、商品を「作ってから売る」ことが多いと思いますが、これではなかなか売れることはありません。
というのも、「作ってから売る」ことにはリスクがあるからです。
まず、実際に売れるのかは実際に売ってみないとわからないわけです。
もし、売れなかった場合は、時間も労力も、さらにお金も失ってしまいます。
「全然売れなかった」となってしまってから、どうしようと悩み、これで行き詰まる方を多く見かけます。
作ってから売った悲惨な失敗例
ひとつの例ですが、過去に健康器具を販売された方から、なんと商品開発に3年間、3000万円をかけて、いよいよ本格的に商品を発売したいということで、「マーケティング指導をお願いします」とご依頼をいただいたことがあります。
そこで私は、「この商品で1回でもテストマーケティングをしましたか?」と尋ねたところ、残念ながら一度も売ったことがありませんでした。
商品開発に3年、銀行から借りてきた3000万円をかけたんです。
さらに商品開発をしようとしてたので、「ちょっと待ってください。現段階でいいのでこれを売ってみましょう」と話しました。
そうすると今度はこの健康器具を13,000円で売りたいと言ってきたので,「いや、待ってください試しに3,000円で売ってみましょう。もし3,000円で誰も買ってくれなかったとしたら、13,000円なんて売れっこありません。」と言って、まず試しに100個売ってみました。
すると、100個のうち実際に売れたのはたったの1個だけ、しかもこの1個も購入したのは身内の方でした。
こういった悲惨な例があって、すぐに商品開発を止めてもらいました。
この例は本業が別にあっての新規事業だったので、新規事業を打ち切って、本業のマーケティングでこの損失をカバーしました。
売ってから作れなくても痛手は少ない
ダメな商品は大抵、返金すればお客様は納得する
作ってから売っていても、売れるかどうかは誰もわからないので、大事なことは「売ってから作る」ということなのです。
「売ってから作っていく」というお話しをすると、「じゃあ商品が最終的にできなかったらどうするんですか」っていう話をされることがありますが、そのときはお金を返せばいいだけです。
若干の迷惑料もつけてあげれば、誰もクレームなんて起こしませんし、裁判沙汰にもなりません。
要は返金すればいいだけの話なので、まず売ってから作りましょう。
それでも不安だと言うならば、「3カ月後にリリースする予定ですが、今回は試作段階ゆえの特別価格にてテスト販売となります。いかがですか。」と言って売ってみる。
それですぐに買い手が付けば、3か月間必死になって作ればいいわけです。その際に、万一生産が間に合わなければ、返金すればいい。
ただそれだけの話です。
「売ってみてから作る」のが起業成功のポイント
形を作ってから売るのではなく、まず売ってみてから作る。これが起業して成功するポイントです。
起業して、新しい商品を作っていくときにはぜひやってほしいと思います。
作って売ると言う一般的な考え方でいると、時間と労力を失って、場合によっては廃業、倒産に追い込まれるということもあります。
特にネットの商品作りで、のめり込む経営者の方は、この「売ってから作る」という方法にぜひ切り替えていただければと思います。