【2021年版】クラウド会計ソフト10社を徹底比較

財務

この記事は「これから会計ソフトを導入したい」と考えている方や「パッケージ型からクラウド型に移行を考えている」という方の参考になるように、クラウド会計ソフトの特徴と、おすすめのクラウド会計ソフトの詳細を詳しく解説しています。

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クラウド会計ソフトとは

クラウド会計ソフトとは、インターネットを利用した会計ソフトです。

ここでは、クラウド会計ソフトの特徴と、パッケージ型との違いについて解説します。

主な特徴は以下の通りです。

  • 会計ソフトをどこからでも利用することができる
  • 金融機関やクレジットカードの利用情報を取得できる
  • ソフトのバージョン管理やバックアップの手間がかからない

それでは1つずつ詳しく解説します。

会計ソフトをどこからでも利用することができる

前述の通り、クラウド会計ソフトはインターネットを利用した会計ソフトです。
会計処理やデータ管理はクラウド上で行われるため、そのクラウドにアクセスができれば、どこからでも会計ソフトを利用することができます。

経営者や経営陣がスマホからデータを確認したり、在宅の従業員に会計業務を任せることもできるようになります。

また、外部の税理士や会計士との共有もしやすくなります。

金融機関やクレジットカードの利用情報を取得できる

すべての領収書やレシートを手打ちしていくのは非常に手間です。
多くのクラウド会計ソフトは、金融機関やクレジットカード会社と連携し、利用履歴を自動的に会計ソフトに反映することができるようになります。

さらに、学習機能が備わっているソフトなら自動で仕分けまでしてくれるので、業務の手間が大幅に削減できます。

ソフトのバージョン管理やバックアップの手間がかからない

パッケージ型の会計ソフトの場合は、1台1台に会計ソフトをインストール・バージョンアップしなければなりませんが、クラウド会計ソフトの場合は、クラウド上で常に最新の状態で利用することができるため管理する手間がありません。

また、フラッシュメモリ等にバックアップファイルを作成する必要がないので、セキュリティ面での不安もありません。

なお、インターネット上にデータがあることに不安を感じる方もいるかもしれませんが、各メーカーともセキュリティ対策を行っています。

上記より、現在ではパッケージ型の会計ソフトよりも、クラウド会計ソフトを利用している企業や個人事業主の方が増えています。

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クラウド会計ソフトを選ぶ基準

では、クラウド会計ソフトを選ぶうえで確認しておくべき点を解説しておきます。
一部はパッケージ型にも共通する内容ですが、補足として記載しています。

  • 料金
  • 対応金融機関
  • 自動仕分け機能
  • スマホ対応
  • 決算書・税務申告書作成機能

料金

クラウド会計ソフトは「法人向け」と「個人向け」で料金やサービスに違いがある場合があります。
また、ID数が増えるごとに料金があがったり、会計処理機能によって料金が変わります。

会計ソフトを利用する人数や業務形態にあったサービスを選ぶことが大切です。

対応金融機関

多くのサービスは銀行やクレジットカード会社と連携し、自動で会計処理をすることができます。
ただし、対応する金融機関が会計ソフトによって異なるので、自社で利用している金融機関と連携ができるかを確認したほうがよいでしょう。

自動仕分け機能

前項の金融機関との連携にも関わりますが、金融機関との連携をした際に、ただ情報が追加されるだけなのか、自動で仕分けまでしてくれるのかを確認することをおすすめします。
自動記帳ができれば、さらに業務効率があがります。

スマホ対応

スマホに対応していれば、スマホからでも管理画面が見やすくなります。
また、スマホからの会計処理もできれば、買い出し後のちょっとした隙間時間に作業ができます。

決算書・確定申告書の作成機能

会計処理したデータをもとに、決算書や確定申告書の作成ができるかを確認しましょう。
これができれば決算時や年始にバタバタとした集計作業が不要になります。

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クラウド会計ソフト10社のプランを紹介

ここから各クラウド会計ソフトの機能を詳しく紹介していきます。
紹介順は大手3社の製品(弥生シリーズ・マネーフォワード・freee)の後、五十音順としています。

実は、この大手3社がクラウド会計ソフト90%以上のシェア率を占めており、安定したサービスを求めるのであれば、この3社から選択するのがおすすめです。

出典:株式会社MM総研 クラウド会計ソフトの利用状況調査(2019年3月末)

しかし、事業の内容や規模によっても最適なサービスは違ってくるため、各社のサービスをしっかりと紹介しておきます。

弥生会計オンライン(法人向け)

セルフプラン 年26,000円 ( 1カ月あたり2,166円)
ベーシックプラン 年30,000円 ( 1カ月あたり2,500円)
無料期間 2カ月
対応金融機関 5000件以上(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホ対応 あり
決算書の作成機能 あり

セルフプランはサポートが最初の2カ月のみです。
無料期間の2カ月もサポートがあるので、まずは無料で試してみて、操作に問題がなければセルフプランでよいでしょう。

また、対応金融機関はパッケージ版とクラウド版で対応金融機関が一部異なります。
自社の取引金融機関が対応しているか確認しておきましょう。

弥生会計オンラインはこちら

弥生会計については以下の記事で詳しく解説しています。

老舗のクラウド会計サービス!弥生会計について詳細を解説!
クラウド会計サービスを提供している企業は巷に数多くありますが、その中でもシェアNo.1を誇るのが「弥生会計」です。 弥生会計は、デスクトップ型の会計ソフトを販売してきた老舗の企業としても知られています。 今回はそんな弥生会計について、メリッ...

やよいの白色申告オンライン

フリープラン 無料(期限なし)
ベーシックプラン 1年間4,000円 / 次年度以降 年8,000円
トータルプラン 1年間7,000円 / 次年度以降 年14,000円
対応金融機関 5000件以上(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 あり

フリープラン・ベーシックプラン・トータルプランの違いは、サポートの有無です。
サポートが不要な方はずっと無料で使えるフリープランがお得です。

やよいの白色申告オンラインはこちら

やよいの青色申告オンライン

セルフプラン 1年間無料 / 次年度以降 年8,000円
ベーシックプラン 1年間6,000円 / 次年度以降 年12,000円
トータルプラン 1年間10,000円 / 次年度以降 年20,000円
対応金融機関 5000件以上(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 あり

基本的な機能は上記の「やよいの白色申告オンライン」と変わりませんが、こちらは青色申告に対応しています。

やよいの青色申告 オンラインはこちら

マネーフォワードクラウド会計(法人向け)

スモールビジネス 1年間 35,760円 / 1カ月あたり2,980円
ビジネス 1年間 59,760円 / 1カ月あたり4,980円
無料期間 1カ月(ビジネスプラン)
対応金融機関 あり(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 あり

ビジネスは、スモールビジネスよりも多機能で、電子証明書連携ソフトの利用や、仕分け入力期間制限機能などが備わっています。
またストレージの容量などにも差があるので、会社の規模でどちらにするか決めるのがよいでしょう。

マネーフォワードクラウド会計はこちら

マネーフォワード クラウド会計については以下の記事で詳しく解説しています。

会計機能以外も充実!クラウドサービスのマネーフォワードについて詳細解説!
クラウド会計ソフト マネーフォワードとは? マネーフォワードは個人事業主、法人両方に対応したクラウド・バックオフィスサービスです。 マネーフォワードでは下記の業務を効率化・自動化するツールを提供しています。 クラウド会計、確定申告 請求書作...

マネーフォワードクラウド確定申告

パーソナルライト 1年間 11,760円 / 1カ月あたり980円
パーソナル 1年間 23,760円 / 1カ月あたり1,980円
パーソナルプラス 1年間 35,760円 / 1カ月あたり2,980円
無料期間 1カ月(パーソナルプラン)
対応金融機関 あり(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 あり

パーソナルライトとパーソナルの違いはクラウド請求書機能の差で、パーソナルとパーソナルプラスの差は電話サポートの有無です。
事業の規模やサポートの有無に応じて決めるのがよいでしょう。

マネーフォワードクラウド確定申告はこちら

クラウド会計freee(法人向け)

ミニマム 1年間 23,760円 / 1カ月あたり1,980円
ベーシック 1年間 47,780円 / 1カ月あたり3,980円
プロフェッショナル 1年間 477,600円 / 1カ月あたり39,800円
無料期間 30日(ミニマム or ベーシック)
対応金融機関 あり(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 あり

ミニマムプランでも基本的な会計ソフト機能は備わっています。
ベーシックプランになると、請求書の定期・一括請求や、従業員の経費精算機能などより便利に利用できます。

クラウド会計freee(法人向け)はこちら

クラウド会計ソフト「freee」については以下の記事で詳しく解説しています。

クラウド会計ソフト「freee」とは?メリット・デメリットを詳細解説!
フリーランスや経営者として事業を展開していると、意外と負担になるのが「経理」です。 経理の従業員を雇ってはいるものの、なかなか業務が効率化しないということがあると思います。 そこで今回ご紹介したいのが、クラウド会計ソフト「freee」です。...

クラウド会計freee(個人事業主向け)

スターター 1年間 9,800円 / 1カ月あたり816円
パーソナル 1年間 19,800円 / 1カ月あたり1,650円
パーソナルプラス 1年間 39,800円 / 1カ月あたり3,316円
無料期間 30日(各プラン)
対応金融機関 あり(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 あり

スタンダードプランは、レシートの写真読み取り(無制限)や入金・支払い管理レポートなどの機能が備わっています。
プレミアムプランは電話サポートや税務調査サポートまでついています。

クラウド会計freee(個人事業主向け)はこちら

円簿会計(法人向け)

料金 無料
対応金融機関
自動仕分け機能
スマホアプリ
決算書の作成 あり

ずっと無料で利用できますが、その分利用できる機能が限られます。
小規模事業でお金をかけずに利用したいという場合は一度試してみるとよいでしょう。

また、こちらのソフトの利用にはYahoo! JAPAN IDが必要になります。

こちらからデモを操作することができるので、管理画面や操作性が気になる方は参考にしてください。

円簿会計はこちら

円簿青色申告

料金 無料
対応金融機関
自動仕分け機能
スマホアプリ
確定申告書の作成 あり

円簿会計と同様にずっと無料で利用できます。
自動仕分けがありませんが、取引数がそれほど多くなければ無料で利用できるため試してみてもよいでしょう。
円簿青色申告はこちら

勘定奉行クラウド(法人向け)

J 1年間 96,000円 / 1カ月あたり8,000円
iA 1年間 160,000円 / 1カ月あたり13,400円
iS 1年間 439,200円 / 1カ月あたり36,600円
無料期間 30日
対応金融機関 あり(詳細はこちらから)
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ
決算書の作成 あり

上記の料金のほか初期費用が50,000円と、他のサービスと比べると高額ですが、サポートが充実しています。
会計・固定資産・債権債務・人事労務・販売管理などの業務単位で構成されたチーム体制を組まれており、コンサルティングとしての役割を果たしています。
このようなサポートを希望している場合は、一度問い合わせをしてどこまでサポートしてもらえるのかを確認してみるとよいでしょう。

勘定奉行クラウドはこちら

かんたんクラウド会計

ベーシック 1年間 18,000円 / 1カ月あたり1,500円
プラス 1年間 25,000円 / 1カ月あたり2,084円
無料期間 3か月
対応金融機関 あり
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ
決算書の作成 あり(法人契約の場合)
確定申告書の作成 あり(個人契約の場合)

「法人向け」と「個人事業主向け」の料金体系は同じです。
法人として利用するのであれば、比較的安価なうえ、基本的な機能は備わっているので、管理画面や使い勝手の良さが合えば利用してもよいでしょう。
無料期間も3カ月あるので、余裕をもって使い勝手の確認ができます。

かんたんクラウド会計はこちら

ジョブルポ

料金 980円 / 月
記帳代行オプション 4,500円~ / 月
税理士による申告オプション 80,000円~ / 年
無料期間 1か月
対応金融機関 あり
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
決算書の作成 あり
確定申告書の作成 あり

「法人向け」と「個人事業主向け」の料金体系は同じです。
クラウド会計ソフト自体は月980円と安価で利用できます。
特徴としては「プロにより記帳代行」と「税理士による申告」というオプションがあることです。

ジョブルポはこちら

ちまたの会計(非営利組織向け)

料金 無料
無料期間
対応金融機関
自動仕分け機能
スマホアプリ
決算書の作成

サークルや自治体、ボランティア団体などの“非営利組織向け”のクライド会計ソフトです。
現金出納帳や収支計算書などの会計書類をEXCELやPDFで出力できるので、ちょっとした会計処理をしたいという場合であればよいかもしれません。

こちらからデモプレイができます。

ちまたの会計はこちら

GLOVIA きらら 会計(法人向け)

料金 15,000円 / 月
無料期間
対応金融機関 あり
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ
決算書の作成 あり

GLOVIA きらら 会計はFUJITSUの製品です。
別サービスの「きらら販売」「きらら人事給与」との連携ができ、販売管理から財務管理まで一元化することができます。

GLOVIA きらら 会計はこちら

HANJO法人会計

料金 1,980円 / 月
無料期間 申し込み月の翌月末まで
対応金融機関 あり
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 一部あり

スマホアプリ対応で、レシート読み取りやレシートの画像保存など便利な機能が備わっています。
決算書に関しては、貸借対照表、損益計算書、株式資本等変動計算書の3つのみ作成可能です。

HANJO法人会計はこちら

HANJO会計(個人事業主向け)

料金 980円 / 月
無料期間
対応金融機関 あり
自動仕分け機能 あり
スマホアプリ あり
確定申告書の作成 あり

売上、客数、客単価などのデータを月次、週次、日次でグラフ化してみたり、前年、前月、前日のデータと比較したりすることができます。
飲食店に特化した機能が備わっているので、飲食店経営をされている方は詳細をチェックしてみるとよいでしょう。

HANJO会計はこちら

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おすすめクラウド会計ソフトの料金比較

ここでは、おすすめする会計ソフト3社(弥生シリーズ・マネーフォワード・freee)の料金比較表を掲載しています。

前述のとおり、この3社がクラウド会計ソフト90%以上のシェア率を占めおり、安定したサービスを求めるのであれば、この中から選択するのがよいでしょう。

法人向けクラウド会計ソフトの料金比較

弥生オンライン MFクラウド会計 freee
ベースプラン 2,166円 2,980円 1,980円
上位プラン 2,500円 4,980円 3,980円
詳細はこちら 詳細はこちら 詳細はこちら

1カ月あたりの金額です。
自社で利用したい機能と金額に合わせてプランを選びましょう。

個人事業主向けクラウド会計ソフトの比較

弥生オンライン MFクラウド会計 freee
ベースプラン 667円 980円 816円
上位プラン 1,000円 1,980円 1,980円
最上位プラン 1,667円 2,980円 3,316円
詳細はこちら 詳細はこちら 詳細はこちら

1カ月あたりの金額です。
価格で見ればやよいの青色申告オンラインが断トツで安いです。

やよいシリーズのベースプランの場合、白色申告なら無期限で無料、青色申告でも1年間無料で利用できるので、なかなか決めきれない場合は、一度やよいシリーズを試してみるとよいでしょう。

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クラウド会計ソフトまとめ

クラウド会計ソフトは場所にとらわれず会計処理ができる、とても便利な会計ソフトです。
クラウド会計ソフトの主なメリットは以下の4点です。

  • 会計ソフトをどこからでも利用することができる
  • データの管理・共有が簡単
  • 金融機関やクレジットカードの利用情報を取得できる
  • ソフトのバージョン管理やバックアップの手間がかからない

この記事では、参考として各クラウド会計ソフトを紹介していますが、会計ソフトに慣れていない方や、安定したサービスを望んでいる方は大手3社(弥生シリーズ・マネーフォワード・freee)を利用するのがよいでしょう。

どちらも無料プランがあるので「場所にとらわれず会計処理をしたい」「会計業務の効率を上げたい」という場合はぜひ検討してみてください!

大手3社については以下の記事でより詳しく解説しています。

財務確定申告
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