こんにちは!島倉です。
イトーヨーカドーやイオンといった総合スーパーの2大巨頭が今経営不振で非常に苦しんでいる中で、成城石井が2年連続で業績を伸ばしている秘訣について解説します。
成城石井が業績を伸ばしている秘訣
業績不振にあえぐイオンやイトーヨーカドー
総合スーパーの2大巨頭の中でも、特にイトーヨーカドーが非常に苦しくて、全国で不採算店舗を次々と閉鎖していますが、それでも業績が回復しないので大リストラを行っているという状態です。
イオンもブラックフライデーで、過去最大の安値と大きなチラシを作って宣伝しても、まったく反響がないような状況です。
大型ディスカウントストアとの価格競争で苦しむイオンやイトーヨーカドー
その中で、成城石井が今業績を伸ばしています。
両者を分けた決定的な差はなにかというと、イオンとイトーヨーカドーは地方に大型店舗や大型ショッピングセンターを作っていますが、これがうまくいっていないわけです。
なぜかというと、同じ地域に大型ディスカウントストアができていて価格競争で負けてしまうので、イオンやイトーヨーカドーはそれぞれ苦しんでいます。
一言で言うと割高感があるので、大型ディスカウントスーパーで買うという流れになって非常に苦戦しているわけです。
都内に小型店を出店する成城石井
一方の成城石井は、価格面では割高感どころではありません。
イオンやイトーヨーカドーより商品の質が高いというのもありますが価格は高いです。
それでも、成城石井は成功しているわけです。
それはなぜかというと、都内に焦点を絞ってしかも駅ナカに40坪から60坪の小型店を出店しているからです。
これは、私がよく言っていますが、中小企業が大手と同じ土俵では戦わないということです。
それをまさに実践しているのが成城石井で、イオンやイトーヨーカドーのようにショッピングセンターに店舗を構えたところで勝てないので、都内の駅ナカで帰宅するサラリーマン狙いというターゲットに勝負をかけたから成功したわけです。
しかも40坪から60坪なので出店コストもかからず、仮に失敗して撤退しても失うリスクがあまりありません。
イオンやイトーヨーカドーのような大型店舗の場合には撤退するリスクが非常に高くなります。
成城石井の戦略
駅ナカ出店で帰宅するサラリーマンをターゲットにする成城石井
成城石井は駅ナカで帰宅するサラリーマンを狙って、例えばお弁当を買うついでにスイーツも売るということをしているわけです。
40坪から60坪の店舗で日販が80万円と言っていましたので、かなりいい結果を出していると思います。
魚や肉を売らず、惣菜がメインの成城石井
成城石井はターゲットが帰宅するサラリーマンなのでほぼ惣菜がメインです。
イオンやヨーカドーは惣菜だけでなく、いわゆるスーパー三種の神器の魚や肉も扱っています。
競合するコンビニとの差別化を図る成城石井
成城石井は、帰ったら食べられるものをメインにしているので競合はコンビニになります。
しかし成城石井の惣菜はセントラルキッチンで作って、一流シェフに指定してもらって弁当や惣菜を作って店舗に並べているという感じなので、美味しいものが食べられるわけです。
イオンやイトーヨーカドーも少し前からライブキッチンといって、目の前で作って出来立てのものを提供しています。
作っている様子を見ていれば、やはり食べたくなります。
ところが成城石井は、結局帰宅するまでに冷めてしまうので、温めて美味しいお惣菜やお弁当を置いた方がいいと考えたのです。
温めた時に最高に美味しいものをセントラルキッチンで作っておいて、それを並べているのでコンビニとも優位性があります。
仕事で帰宅時間が遅かったりして料理を作る余力のない方に向けて、成城石井が流行るのは必然です。
成城石井の成功は大手と同じ土俵で戦わない戦略
競合相手をしっかり分析する
競合相手をしっかり分析して、自分たちなら何ができるのかを考えて逆張りしていくように深めていくと、このようなお店作りになっていくのだと思います。
大手に勝つチャンスを成城石井の成功から学ぶ
大手が攻めてきても絶対に負けるとは限らず、むしろ勝つチャンスはたくさんあるわけです。
同じ土俵で戦わないためにはどうすればいいのかというのが、この成城石井の成功事例から参考になると思います。
成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?