鍵屋を再生させた話~人を動かすアプローチは「予防系」より「悩み解決系」

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チラシのアプローチ変更で鍵屋さんを再生

はい、こんにちは島倉です。今回は『鍵屋さんを再生させた話』というテーマでお届けします。

まず最初に、私がコンサルで入った際に鍵屋さんがどんなふうに顧客にアプローチしていたかというと、「鍵は防犯に必要なものです。最新のものに取り替えませんか?」というアプローチをしていました。

「防犯」をキーワードにアプローチしていらっしゃったのですが、これが全く売れなかったんです。

私がここでどんな提案したのかというと、『近所でピッキング事件や強盗が起きているので、ピッキングに強い鍵に交換しませんか?』というアプローチをしましょうということで、チラシの文章・コピーを変えてもらったんですね。

そうしたらいきなりバカ売れですよ。

これは何も嘘を書いたんじゃなくて、本当に近所にピッキング事件があったんです。その地域で3件の事件がありました。

チラシには改めたコピーを書いたうえで新聞記事も掲載して、「実際にこういう事件本当に起きてるんですよ」ということを紹介したわけです。

そうしたら、もうガンガン電話が鳴る・ FAX で注文が来るというような状態になったわけですね。

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注文が激増した理由は単にアプローチ手法を変えたからではない

読者の皆様の中には 、「あっ、物は言いようですね 」と思われる方もいるかもしれませんが、「いや、それは理解してないよね」という話なんです。

確かに言い方を変えてから商品が売れるようになったのは事実です。

でも、それは本質ではありません。

では何が本質なのかというと、顧客心理を動かすポイントを鍵屋さんに掴んでもらったことになります。

元々鍵屋さんが取っていたアプローチ手法は「防犯に必要なので鍵を最新のものに変えませんか?」という具合に、「予防系」でした。

「予防」を強調する言い方なんですね。

例えば、「地震が起きるかもしれないですよね。東京に大きな地震がやってくるかもしれないので、これを今買って備えませんか?」という売り方と一緒です。

ところが、こういったアプローチでは、まず物は売れません。

なぜかというと、人は何か目の前に問題が起きないと物を買おうとは思わないんですよ 。

たとえば、歯科に行く人って、虫歯にならないと行かない人が多いじゃないですか。

本当は歯科に行ったほうが良いのは予防の段階であるにも関わらずです。しかも、口から発生する病気で亡くなる人って凄く多いんですよね。

口腔内を普段から整えるのが大事なのに、予防はやりたがらないので、虫歯になってから行くとか、口の中が非常に細菌まみれでどうにもならなくなった時にようやく行くわけです。

そのくらい予防系のアプローチというのは売りにくいんです。

対して私が考えたメッセージは何かというと、『悩み解決系』ですよね。

もうピッキング事件が近所で起きてるでしょと。『貴方のところも当然を狙われてますよ。だから今の古い鍵じゃやばいから変えてください』というアプローチを取りました。

そうすると「あっ、私の事だ」と消費者も自分事で考えるようになるわけです。

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物を売る時は予防系ではなく悩み解決系のアプローチ手法を取ろう

こんな具合に、物を売る時のアプローチは予防系じゃ駄目で、悩み解決系に変える必要があります。

何か言いかたを変えれば売れるということではなくて、本質を踏まえて変えてるから売れるわけなんですね。

この点を理解しないと、なかなか商品は売れません。

もし貴方が「予防系」の商品を扱っている・売っているのであれば、ぜひ予防系のメッセージを悩み解決系メッセージに変えてください。

今まで興味持たなかった人達が興味を持って、買ってくれるようになるはずですよ。

 
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島倉大輔

有名人気企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」を信条に、コンサルティングを開始。全国延べ1,700社以上の会社や個人を支援し、各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。現在、全国の経営者や起業家を支援するために、日々コンサルティングに奔走している。「行動すれば人生は変わる」が信条。また、トレーダーとしても活躍。資産1億円超えのトレーダーを7名輩出した実績を持つ。

朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載も多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。

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