働き方改革って、指示のない働き方。こっちだろ?
今日のテーマは、「働き方改革って、指示のない働き方。こっちだろ?」です。
指示のない働き方でチームを組めたら業績は上がりますから、この「指示のない働き方」を目指すのが本当の働き方改革だよね〜、というお話でございます。
我々事業者にとっての”理想” なんですが、「自ら考え自ら動く」っていう人たちとチームを組んで、みなさん一緒に楽しく働いて頂きたいなぁと思うわけですよ。
私も20代の頃に、2つの会社で自ら考え自ら動くのような、要するに指示がない会社におりました。
「指示がない会社」なんで、20代の連中が勝手なことをやっているというイメージです。
これは京セラの稲盛和夫さんのアメーバ経営にも通ずるものがありまして、アメーバたちが勝手なことばっかりやっていて、それが会社の方向性に従ってやっていることだったら、「それでいいじゃん」みたいな考え方なんですね。
20代の染まってない人達でチーム作るのが一番なんだが…
ですけれど、これがなかなか中小企業の実務上できない!という現実があったりします。
「指示がない会社」になる可能性を持っているのは、やっぱり20代の未経験者の人とチームを組むことだと思うんですけれど、この20代の未経験者の採用が中小企業は難しいわけですよ。
正直、ホントあの…失礼なことを言うと、よその会社で変な手垢に染まったみたいなね(笑)、そういう従業員さんを抱えているのが普通じゃないですか。
そういう人たちを中途採用するっていうのが精一杯で、なかなか新卒採用はできないし、そして、中途で一旦染まってしまった人の偏り思考やクセを抜く!って、もう本当に時間も手間もかかるんですよ!新卒以上にっ!
ですから、うちの顧問先の社長さんで露骨な方だと、「絶対に30歳以上の人間は採用しない」と決めてらっしゃいます。
染まった時間が長ければ長いほど、本当に抜く事に時間がかかるからですね。
じゃあ「染まっていく」っていうのは何なのか?ということですけれど、これは明確です。
その会社にいて、ただ単に作業に慣れただけの人っていうのが、染まってしまった人です。
これはもう本当にどうしようもないな〜って思うのは、特に中小企業は大企業と違って人事異動がありません。
同じ部署でず〜っと10年…20年いるっていうのが当たり前なんですよ。
ですから、配置変えも全くない感じで、その作業をできるようになったと。
もちろん、その会社で同じ業務をやっているんですから、それは「作業に慣れただけの人」。
でも本人は気づかないです。むしろ「自分は仕事がデキる!」と思ってしまいます。
従業員の能力が信じられず監視員になる社長
そして、社長たちも「長年勤めてくれてるのに悪いな」と思い始めちゃうんですよ(笑)!
特に、従業員がトシくってくると、なんらかの役職を与えてしまうんです。部長とか、課長とか。
酷い所だと、新入社員に対外的にハッタリかますためにいきなり課長とかを与えちゃいますからね。
営業課長とか。
もぉ、組織図を作るのが好きな社長さんっていましてね、会社がちょっと大きくなってくると「組織図つくりたいっ」って(笑)。
営業1課・営業2課・営業3課みたいな!!でもそこは課長しかいないと。
営業1課 ⇒課長1人、営業2課 ⇒課長1人、営業3課も課長1人、って1人ずつしかいないじゃないですか(笑)。
要するに3人しか営業マンがいない(笑)。
そういうふうに役を与えてしまうのは良いんだけれど、その人たちが自ら考え自ら動くわけではなくて、結局は社長が指示を出しているわけです。
だから普通の作業員と同じ。
結果として社長はいつも忙しい…忙しい…忙しい…!!って。指示出さなきゃいけない、あとはいつも見張ってなきゃいけない。
いつも経過報告もらって監視しなきゃいけないとかね。結局は忙しいわけですね。
忙しいのが嫌だったら任せりゃいいじゃん!
じゃあ、そんなに忙しいのが嫌なんだったら、「もう任せちゃえばいいじゃん」ってことなんですよ。
だって、現場作業やっている人たちって、目の前にある現場の改善はできるわけですよ。
どうやったら自分の作業が早くできるかとか、こうやってやればミスは少ないとか。それだけはできるんです。
ただ、会社という大きな箱の改善ができないだけであって、自分の目の前の作業は改善できるんだから、とりあえず現場のことは現場の人間に任せちゃえば良くないですか?
ところが、これがシャッチョさんにとっては怖くて怖くてしょうがないんですよね。
なぜなら、任せちゃったらもうどうなるか分からないって。だって心配なんですもん。
特に、2世3世の人が本当に可哀想なんですけれど、先代が自分たちの子供に仕事を任せないんですよ。
それで子供たちに何やらせているか?っていうと、作業員やらせちゃうという。
作業員の仕事をやらせていて、「どうして経営任せないんですか?」って聞いたらね、やっぱり”親と子”なもんだから、社長は「子どもはまだまだだ」って言うんですよ。
”まだまだだ”って…毎年、だんだん歳とって行くんだから、経営のやり方も教えていかんと、作業員でお終いになっちゃいますよ〜、っていう話を結構することがあります。
口酸っぱく言うより、とにかく行動で学ばせる
それから、口酸っぱく言っているっていう社長がいて、「どうして口酸っぱく言ってもあいつらはできないんだろうか…」って、あいつらは”できない” から、任せることができないんだ!っておっしゃるんですね。
ところが講師をやっていると、学習の”習得”って考えた時、本を読んで習得できるのは大体10%くらいだということがわかります。
要するに90%くらいムダだと。言って聞かせた場合で20%くらいしか人って覚えてくれないんですよ。
「あいつにはいつも注意しているんだ!」って言っても、所詮 20%くらいしか学習しないんです。
やって見せてみて、それでも30%くらいなんです。
結局、いくら口酸っぱく言ったって、その人は成長しないって話なんです。
これは講師なんかやっていると、やっぱり座学の限界っていうのがありましてね、その時に仕事で言うと、やっぱり自分たちで考えさせないといけない。
「考える癖」です。
「考える癖」が付いたら、次は「決める癖」を付けるんです。
考えて決めるっていうのは、社長たちの1番の仕事ですね。これを部下に任せるわけですから。
「考える癖」、「決める癖」その後「行動」です。必ず行動です。
でね〜、考えて決めてまではできるんだけれども、行動まではできないっていう人もいます。
ですから、これはきちんと行動までさせること。行動させると、まぁ上手くいくこともあるし上手くいかなくて失敗することも、あると。
これの繰り返ししかありません。
失敗をネチネチ責めず、どんどんどんどんチャレンジさせる
そして、ダメなチームリーダーっていうのは、これ本当に会社の社長でもそうなんですけれども、「失敗ばっかりを覚えている人」ね。
「うちの部下はよく失敗するモンだよなぁ。あいつはアレを失敗したし、こいつはコレを失敗したし。」って…
あと他の人のことも言いますね、「ホリエモンはアレを失敗したよな〜」とかね。
そうやって色々言うけれど、だけどね…何かしらやったから、失敗するんだもんなって話ですよ。
要するに、考えて ⇒ 決めて ⇒行動してっていうところまで行ったから、失敗したわけでね。
それをいつまでも「失敗した」なんて言ってちゃダメです。そんなん当たり前なんですから。
どんどんどんどん失敗させて、その後ネチネチ言わなくたって、本人は“本人なりに”辛いんだから責めない。そして、どんどんどんどんチャレンジさせりゃいいんです。
良いチームを作ろうと思ったら、とにかく自分から手を離れて、自ら考え自ら動くようなチームになってくれるように、信じて任せる以外は無いです。
そうすると経営も楽だし、みんなも働きやすくなります。
ですけれど、なぜかダメなリーダーっていうのは失敗を許さない。失敗ばっかりを覚えていて人の欠点ばっかりを覚えているところがありますよね〜。
それじゃあね、働き方改革とか言って右ならえして、クラウド導入したって、AIぽいもの導入したって、社内に福利厚生とか制度作ったって、どこかナンセンスじゃないかなぁと。
皆さんはどう思われますか?