儲からない経営者には5つの『ない』がある
17年間、会社さんの足回りをずっと見せていただいていると、儲からない会社の型というものが、だいたい同じだということがわかってきます。
そこで、儲からない会社に欠けているものって何なのか?どうやって補っていく必要があるの?ということについてお伝えしたいと思います。
儲からない経営者の5つの『ない』とは?
1)営業ができ「ない」
1つ目は営業ができ「ない」です。
営業ができない経営者の方は…中にはいます。
「私、人とコミュニケーション取るのが苦手です。」「クロージングが苦手です」「技術畑で営業経験ありません」
みたいな感じで、営業を苦手としている社長さんは、この世の中を見渡すと結構いらっしゃいます。
でも、営業ができない会社はそんなに伸びません。だから、自分が営業が苦手だと思ったら、営業ができる人間を必ず社内に入れる必要があります。
ただ、基本的にはトップセールスができないと、部下に対してセールスを教えることができないですし、トップセールスが必要な場面で表に立つことも難しいです。
ということで、企業価値を最大化したければ、やっぱり社長はトップセールスの腕を磨かなければならないです。これは逃げられません。
2)チーム戦ができ「ない」
社員を雇用した瞬間、会社はチームになります。
自分が仕事できるのは良いのだけれど、人に仕事が振れない。「俺が、俺が!」「自分がやれば良いんでしょ!」って自分で仕事を抱え込んでしまう経営者さんが、やっぱり儲かってないです。
当たり前です。
自分の単価が高いのに、「自分がやったほうが早い」という発想で、自分でやっちゃうから、部下に仕事が降りていかない。
結果、部下の能力はいつまで経ってもあがらない。チーム全体の生産性も全くあがらない。
人を雇ったら、その時点から、どうやってその人に仕事を任せるかってことを、経営者が率先して考えて実践し始めないと、いつまで経っても会社はちょい黒、もしくは赤字のままです。
3)職人気質で柔軟性が「ない」
これ、結構儲からない会社の典型例ですね。
頭が硬いというより、柔軟性がなくて、「これは昔からこうやっていたから、今もこうします。」とかね。
「この業界は経験がモノを言うからな!」とか、どこまで世間を見てないんだろう。あぁ、職人さんなんだなぁ。と、残念になる時があります。
今の時代、発想を日々変えていく必要があります。毎週変えるんじゃなくて日々変えていかないと生き残れません。
朝令暮改ができない会社は儲からないです。
ですから、「こっちのほうが利益になる」とか、そういうピボットは節操なくやってしまった者勝ちだということで、まずは意識して変わる訓練を実践する必要があります。
4)お金の勘定ができ「ない」
1円、2円を数えるという意味ではないですよ。
損益計算書、貸借対照表の話以前で、売上から経費と税金を差っ引いて、会社に幾らキャッシュを残せるのか計算できない経営者さんが多いんです。
要は、売上ベースでしかお金の勘定ができない人が多すぎます。
「やったー、今期、売上目標の◯◯円達成したぞー!」ってすごい喜んじゃって、お金をドバーッと沢山使っちゃうんですね。
そしたら、あら不思議。キャッシュが全然残らないと。そりゃそうです。大事なのは売上より利益と手元のキャッシュなんだから。
少しでも早い段階で、お金の勘定を利益(キャッシュ)ベースで始め、現実を見て経営する必要があるでしょう。
5)数字に対する厳しさが「ない」
社員を雇って営業させた時に、クロージングでミスをしたとします。
そしたら、「まぁいいよ。次があるんだから。」って変な優しさでウヤムヤにしてしまう方もいるんです。
これはダメです。
もし、社員がしくじったら、理由とか原因とか、そういう部分に突っ込んで改善策を考えていかないと。
社員の給料の原資は営業してお客様からいただく対価なわけです。お客様にお金をいただけないと、最終的には社員の給料を下げざるをえなくなるわけです。
こういう話を普段から社員にしていないと、いつまで経っても、なあなあな感じで会社を運営せざるを得なくなります。
「ない」を「できる」「ある」に変えよう
ということで今日は、「儲からない経営者の5つの『ない』」というテーマでお届けしてまいりました。
1)〜5)の中で、皆さんの会社にも1つくらい「ない」がありませんでしたか?
いずれも、「ない」状態から「ある」状態に会社を変えて行きたかったら、スタッフさんにも協力を仰ぐ必要があるんですが、まずは経営者さんから変わっていただく必要があります。
「ない」が「できる」「ある」に変われば、間違えなく儲かる会社に変わっていきますから、ぜひ検討してみてくださいね。