中小零細企業の長所は、裏方も含めたチーム全員がお客様に近いところで仕事をしていることです。お客様からいただいた気付きを全員が活かせるなら、飛躍的な業績アップも夢ではありません。そこで本稿では、気付きを得る習慣を作るのに役立つ「4行日記」を、キミアキ先生が紹介してくださいます。
4行日記の振り返りは黒字化を助ける有効手段
今日は4行日記で気づきを与えるというテーマでやってみたいと思います。
「4行日記」を知っているという方はいらっしゃいますか?
「もしくは自分やってる!」とか、「実は従業員さんにやらせているよ!」とか、いろいろあるかと思いますが、本当に4行で済んじゃうんです。
1日を振り返って、「事実」「発見」「教訓」「宣言」の順に1行ずつでまとめ、最終的に4行の日記にするだけです。
中には、3行の人もいれば、2行の人もいます。
それくらいの行数で、毎日毎日繰り返し、自分が1日やった事や気づいたことを振り返ることを、黒字会社さんはやっています。
チームで稼ぐには全員が「考える」チーム作りが不可欠
と言いますのも、万年黒字社長は基本的に従業員さんのことを、とても大切にします。
万年黒字社長がなぜ従業員さんのことを大切にするのかというと、従業員さんたちが利益を与えてくれることを知っているからです。
いくら万年黒字社長でも利益を与えてくれない、そんな要らん人材のことは大切にしませんからね。
じゃあ、その利益を与えてくれる従業員を選ぶ時ですが、万年黒字社長というのは、基本的に採用に対してとても慎重です。
そこで考えるのが、やはり利益をちゃんと与えてくれる従業員だろうか?っていう事でして、採用の時点でしっかりと見極めます。
特に今は、正社員さんのコストが上がって時給にすると、3千円くらいかかるわけですよ。
そんな中で「手が足りない!」「手が足りないっ」って、作業員に本当に正社員を当てないといけないのか?ってなったときに、作業員にそんな時給3千円なんて払ってられないわけですよ。
時給千円のパートさんと実は同じような作業しか出来ないのに、正社員という地位で時給3千円かかってしまう。
特に正社員の採用は慎重に選ぶ傾向があります。
そして、小さくても強い会社の特徴として、「チームみんなで稼いで、チームみんなで分ける」 という考え方が、チーム全体で文化として浸透しています。
まずチームで稼がなくてはいけないから、うちらのチームには稼げない奴は要らないって。
要するに、「常に考えるメンバー」でチームを作りたい時に手っ取り早いのが、4行日記などを使った「考える」習慣作りなんです。
4行日記は気付きの習慣を作るきっかけツール
4行日記の良いところは、「事実」「発見」「教訓」「宣言」みたいなことを、短く1行ずつ書くだけで簡単だということです。
最近起こった事とかを書くんですが、私の場合を例としてやってみましょうか。
- 「事実」:鈴木社長から1億円の融資がおりたと、電話がかかってきた!
- 「発見」:社長さん方は融資がおりるととても喜ぶ!異常なほど喜ぶ!
- 「教訓」:融資付け最強伝説!
- 「宣言」:融資に圧倒的に強いコンサルタントになる!!
みたいな、4行日記っていうのはこんな感じで良いわけですよ。適当に気づきを書いていくんです。
実は私自身も4行日記では無いんですが、目標をまずパーンッと立てます。
これは4行日記の「宣言」にあたるところですね。目標を宣言するんです。
それから日々いろいろやっていて「気づき」があって、これは4行日記での「発見」にあたります。
そして気づきがあった時は、必ず組み合わせて「次の行動」を取るという宣言をします。
ですから私は「発見」と「宣言」だけをやっているっていう感じですかね。
私の場合は、けっこう宣言だらけなんですよ(笑)
次の行動に必ず移す宣言をするというのは、私はコーチ業でもいつも実践しています。
だいたい1ヶ月間で出来るような宿題を社長さんへ出すんですが、これはお話を聞きながら、気づきが自分の中であって、じゃあこの行動を社長に取って欲しいっていう時に、次の行動の宿題を出しています。
私自身でも4行日記のようなことをやっているし、私がコーチしている社長さん方も、結局同じような形でやっている。という種明かしでございます。
それから「事実」「発見」「教訓」「宣言」のうち、私が重視しているのは、「発見」と「宣言」です。
これを非常に重視しています。
私は4行日記が完全な形とは思っていなくて、なんでも良いから、とにかく書いてみることをお勧めしています。
1番大事だと思うのは「気づき」です。
もちろん気づきがあって、そしてその気づきの後にちゃんと行動していく!
そこが私は1番大事だと思っているので、あまり「事実」「発見」「教訓」「宣言」の型にこだわらない方が良いと思います。
中小零細のメンバーはお客様に近い分、気付きを活かしやすい
では、どうして4行日記みたいなことが生きてくるかと言うと、結局のところ中小零細企業の良さというのは、スタッフ全員が裏方も含め、大企業よりお客様に近いところにいるんですよ。
大企業のバックオフィスだと、お客さまが全然見えないですけれど、中小零細企業の良さというのは、スタッフ全員がお客さまとの近さを本当に活かすところだったりします。
経営に活かして、みんなで稼いでみんなで分けようって時に、みんなそれぞれがお客さまからの気づきをもらって、「ここ変えていこう」とか「こういう良い事があった。これを他のお客さまにも、もっとやってみよう!」とか、そういうことに活かせるわけですね。
活かせるようになるために、4行日記のような気づきっていうのはとても大事なんですね。
4行日記で億った話〜気づきの継続は大切!
「そんなさ〜4行日記なんかで そんなウマいこと行くわけ無いわ〜」って思ってらっしゃる方!
今日は、億単位の話をしますよ!
ある中小零細企業、そこはサービス業だったんです。
大手のような良い会社ではありませんから、社長が言うには募集をかけても、底辺の人間しか採用できないんですね。
そこで社長がやった教育とは!
従業員さんに4行日記を毎日毎日書かせて、そしてみんなの前で発表させるという事だったんですね。
やったのは、それだけです。
それをずーーーっと継続してやっていたら、そろそろ従業員の給料を上げてあげようって思うくらいに、お金が貯まりすぎちゃったんですから!
結局いくら貯まったのよ?っていうとね、本当に億単位でお金が余って余って仕様がない!って(笑)
そこまで行けたのは4行日記でスタッフさん1人1人の気づきを毎日引き出していって、底辺だと思っていた人材がまるで違うような良い人財になって、そのおかげで会社にお金が貯まったからみんなに分けてあげた。
そういう良い話がありますから、4行日記をバカにせず、継続してみてはいかがでしょうか。