あなたは「あなたの会社にとって最強の競合はどこですか?」と聞かれた時に、どの会社を最初に思い浮かべますか?多分多くの人は、商圏が同じ同業他社を思い浮かべるのが普通かもしれません。しかし、私達にとって最強の競合は既に私達が使っているかもしれない、あのサービス。そう、アマゾンなのです。人気経営コンサルタント島倉さんが解説いたします。
私達にとって最強の競合は私達がいつも使っている「アマゾン」だ。
今回は「あなたが気がついていない最強の競合がある」というテーマでお届け致します。
たとえばあなたが、家のリフォーム店を運営されていれば、あなたの競合は同じ商圏に存在するリフォーム店かもしれません。
飲食店を経営されていれば、同じ地域の飲食店やコンビニエンスストアかもしれません。
でも今、もっと恐ろしい競合が現れているんですよ。
しかも競合なのに、あなたは、もしかするとその競合が提供するサービスを、当たり前のように使っているかもしれません。
そう、皆さんご存知のアマゾンです。
「アマゾン」のマークに隠されたアマゾンのやろうとしていること
たとえば、あなたが扱っている商品のどれか一つについて、検索をかけてみてください。
多分、どれか一つは必ずアマゾンが取り扱っているはずです。
しかもアマゾンが恐ろしいのは、普通に5〜60%オフとかでそれらを販売して、地域によっては1時間後に配達してくれますよね。
冷静に考えて、絶対に勝てないじゃないですか。
だってアマゾンは、お坊さんを法要で派遣するサービスまで販売しているんです。全部、アマゾンで揃う時代がすぐそこまでやってきています。
彼らのやろうとしていることは、アマゾンの「ニヤニヤした」あのロゴを見ればよくわかります。
AからZまで矢印を引いていますよね。
「ありとあらゆるものをアマゾンが全部そろえて販売するよ」という意欲を、ロゴで表現しているんです。
競合としてアマゾンを常に監視対象に据えよう
「でも、自分の販売しているものは、アマゾンではまだ販売していないよ。」と慢心していらっしゃる方がいたら、油断しないでください。
絶対に入ってきますから。しかも、入ってこられたときには、価格やスピードでは絶対に勝てないですから。
「固定客がいるから大丈夫だよ」という方がいたら、更にご注意を。
アマゾンにあなたが販売している商品があるとわかったら、もうそのお客様はあなたのところに来てくれないかもしれません。
ですから私達は常に、アマゾンの動向をチェックした上で、価格(率)やスピード以外にアマゾンに打ち勝てる強みを作り、ビジネスモデルを抜本的に変えていくことを、今から意識しなければなりません。
Photo credit: William Christiansen via Visual hunt / CC BY