世代を超えてなお活躍し続けている大企業の多くが、創業時と現在では全く違う商品を作り販売していることをご存知だろうか?
シャープ、サンリオ、カルビー、IBM、といった名だたる企業は、時代のめまぐるしい変化に対応し続けて現在に至っている。
固定観念に囚われず変化し続けるものが生き残ることを歴史は示す。
強い者ではなく変化できる者が生き残る
進化論を唱えたイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンが残したと言われる名言は、めまぐるしく変化する時代に適応し続けなければならない経営者にとって真実味を持って迫る言葉ではないだろうか?
IT用語として数年前に流行った「マウスイヤー」という言葉は、一年のうちで科学技術の進歩が従来と比較すれば極めて早いような状態をさすが、もはやこの言葉はIT業界に生きる者のみならず、全ての企業に当てはまる。
世代を超えてなお活躍し続けている大企業の多くが、創業時と現在では全く違う商品を作り販売していることをご存知だろうか?
大企業が創業時に販売していた意外な商品
1)シャープ
「徳尾錠」
国内電機大手メーカー8社の一角であるシャープの創業者である早川徳次が、当初(1910年代)販売し始めたのは、穴がいらないベルトのバックル「徳尾錠」である。
※1その後、1925年にラジオ放送が開始されるという新聞記事を見た早川は、ラジオの原理はおろか電気のこともまったくわからない状態であるにも関わらず、国産鉱石ラジオ第一号を開発し、現在の電機メーカーとしてのシャープにつながる。
2)サンリオ
「ハローキティ」等のキャラクターを武器に世界へキャラクターコンテンツ・ビジネスを仕掛けるサンリオが、もともと山梨県の物産(絹製品)を販売する会社(山梨シルクセンター)だったことをご存知だろうか?
山梨の絹を売ることに大失敗した後、「いちご」のデザインを入れた雑貨発売が、子供たちの間で爆発的な人気を得た後、サンリオは自社キャラクターを作ることになり、現在に至る。
3)カルビー
国内ポテトチップス市場で約70%のシェアを誇るカルビーは、最初からポテトチップスを作っていたわけではない。
カルビーで最初にヒット商品となったのは、意外にも「カルビーキャラメル」だった。
※2現在でも続く「カード付きポテトチップス」の源流は、当時のキャラメルにおまけカードをつけるところから源流が既に始まっている。
4)IBM
アナログ式タイムレコーダー
ビジネス用途のコンピュータ関連製品やサービスを世界規模で提供する企業「IBM」が、1911年の創業当初に販売していたのは、食肉スライサー、図り(天秤)である。
第二次世界大戦当時、海軍のために「Harvard Mark I 」という大規模な自動デジタル計算機を開発したところから、IBMのコンピュータビジネスが始まった。
変化することを決して恐れてはいけない
変化には常々リスクが伴う。しかし、変化を避けていれば現状維持から後退につながる。
大事なのはリスクをコントロールし、味方にする強い意思だ。
常に変わり続けることを恐れずビジネスに挑もう!
※1シャープ「早川徳次」
http://www.sharp.co.jp/corporate/info/history/voice/
※2カルビー「沿革」
http://www.calbee.co.jp/company/enkaku.php
※3IBM「IBM100年の軌跡」
http://www-03.ibm.com/ibm/history/ibm100/jp/ja/stories/