こんにちは!
タナカキミアキです。
今回は「2019年に大企業が早期退職を募集した人数が1万人を超えた」というショッキングなニュースをもとにお話しをしようと思います。
2019年は早期退職元年だった
早期退職募集人数が1万人を突破
東京商工リサーチさんの調べによると、2019年大企業が早期退職を募集した人数が1万人を超えたというショッキングなニュースが出ていました。
これは6年ぶりの高水準ということです。
2019年は早期退職元年と言われるぐらいに早期退職を募集して、かなりの人数が早期退職募集に応じたという年でした。
早期退職と起業
資本金1000万円未満のスモールビジネスの10年存続率は低い
その時に知っておいてほしいのは、資本金1000万円未満の会社をスモールビジネスと言うのですが、スモールビジネスに限ると、10年持つ会社は、ビジネス先進国といわれる日本でもアメリカでもヨーロッパでも1割です。
これではまずいので、きちんと経営をして、資本も少し入れようとしているのはチェーン店のフランチャイジーです。
結構、資本もかけて、経営をきちんと入れているチェーン店やフランチャイジーになると、10年存続する会社は3割から4割くらいまで上がります。
それでもかなり潰れています。
帝国データバンクの調べだけでも、資本金1000万円では生き残りにくいけど、もう少し資本を入れて、取締役会できちんと経営していても5割しかもちません。
つまりそれだけきちんと経営をしても、2社中1社が潰れるということです。
「消極的起業」の方が「積極的起業」より多い実態
もちろんそこで働いている人たちがいます。そこで勤めている従業員の人たちは、会社が売りに出されて、よそに行き場がないかもしれません。
その時に仕方なく、「消極的起業」という形で自分で会社を興してみようというケースも多いです。
実際に、「積極的起業」の方が数は少なく、多くは「消極的起業」です。
生存率は「積極的起業」も「消極的起業」でも変わらない
例えば若い人が起業するときも、勤めていた会社と合わなかったとか、勤め人そのものが合わないとかで、それであれば自分で何か出来ないかなというように、表面的には「積極的起業」に見えますが、実態は勤めていた会社が潰れてしまったというのと変わりません。
生き残りの確率が積極的企業だから上がるかというと、全然関係ありません。
起業してから、軌道修正をしていくので、「積極的起業」か「消極的起業」はあまり関係ないとところがあります。
9割の人は勝手を知っている業界で起業する
人間というのは自分が勝手知ったる業界で始めてしまうし、なおかつ金融機関もそれを後押しします。
金融機関が創業資金を貸すときに、その業界経験が5年あるかどうかをチェックして、5年業界経験があるのであれば、貸しましょうとなります。
ところが本当に失礼ですが、実は会社を10年もたせるのに業界経験などというのは全く関係ありません。
長く続く会社を興すためには
相見積で安い方を選ぶくせを失くす
40歳を過ぎた人でサラリーマンをずっとされてきた人は当たり前のようになっています。
必ず相見積もりして安い方を選択していって、そして会社を潰していきます。
中小企業や零細企業というのは相見積もりをして、安い方を選択するような”くだらない仕事”をしているようではダメなのです。
昨日雇ったアルバイトでもできることを、さもこれが仕事であるかのようにサラリーマンの時に教わっています。
BtoCは始めやすいが潰れやすい
女性は商売を始めても長続きせず、潰してしまうことが多いです。
なぜかと言うと、別に女性だからという悪いわけではなく、女性が選ぶ商売の多くが BtoC だからです。
統計結果からもわかるのですが、エステやネイルなどの美容系のように、女性はとにかく対個人サービスを始めやすいので、バタバタと店ができて、バタバタと潰れるわけです。
飲食店も同じBtoCです。
ですから潰れやすいのは当たり前で、生存率が全然違います。
対法人相手の方が生存率が高いのです。
帝国データバンクの統計では、対象がBtoBの会社の生存率は5割まで上がっています。
安いものを選ぶのではなく、いいものを選ぶ
先ほどのように相見積もりをして、安い方を選択するという簡単な仕事を毎日一生懸命やっている人たちは、万年赤字の社長になってしまいます。
そうすると取引先の質や従業員の質が大きく違ってきます。
高いか安いかで買い叩くような所には、まわりにいい人間やいい会社がつかないのです。
経営が分からない人たちは、安いところに発注するように習ってきていますが、それは本当に昨日雇ったバイトでもできるくらいの仕事で、問題はいいものなのか悪いものなのかを見分ける力が重要です。
万年黒字の社長は、得意な技をもっている本当に必要な人を雇っていきます。
取引先も同様です。
高いか安いかだけで物事を考えていると、自分たちも高いか安いかで買い叩かれます。
会社の付加価値が下がるのは、買い叩かれるところが圧倒的に多いのです。
一旦赤字モードに入ってしまったら、なかなか黒字化できないのはそういう考えが染み付いてしまっているので抜けないわけです。
リストラや自分が勤めた会社が潰れて消極的に起業したとしても、考え方ひとつで10年生き残れるということを知っていれば、結構気が楽になるのではないでしょうか。