「子育てしやすい会社」は好業績企業が多い?

経営

みなさんこんにちは組織活性化プロデューサーの南本です。

「ニッポン 子育てしやすい会社」という坂本光司さんが著者の書籍があります。


全国8,000社の会社を訪問して調査した著者が、訪問調査の中で見つけた法則というのがあるそうです。

スポンサーリンク

人を大切にする会社は従業員の子どもが多い

人を大切にする会社はいい会社だと一般的には言われます。
この著者は「いい会社」というのは、社員の子どもの数がとても多いという法則に至ったそうです。
そして、そういう会社はそのまま好業績を続ける企業であったそうなのです。

中小企業の経営者は人を短期的な視点でしか捉えない方が比較的多い

「入社したけど使えない」とか「役に立たない」とか「全然だめだ」といった表現をしながら、そう思い込んでしまうと、その人に対して、会社は結構冷たく処遇したりしてしまいます。
そして自分から辞めていただけるような感じに持って行くケースが中小企業ではまだまだ多いものです。

昔であれば、人の入れ替えというのは比較的簡単にできましたが、今はもう少子化で、働き手が少なくなってきているので、自社の社員の代わりになるような社員を次から次には採用できなくなっています。

ですからこういった経営者は発想を変えた方がいいかと思います。

「いい会社」には子どもが多い社員でも働きやすい環境がある

坂本光司さんの著書によると、人を大切にするいい会社は、社員の子どもの数が多いということですが、子どもがたくさんいる社員を雇用して、働き続けてもらえるような環境を会社が作っているということです。

「こんなに会社は無理をして私を雇ってくれている」とか、「子育てとかで迷惑をかけているけどずっと雇ってくれている」といった気持ちを日本人というのは特に感じやすい国民です。

「こんなに自分を大事にしてくれている会社だから、しっかり貢献しよう」といった気持ちが働くので、業績がいいのではないかと私は感じました。

スポンサーリンク

「いい会社」は経営者のマインドがしっかりしている

これも私の勝手な仮説ですが、いい会社は経営者のマインドがしっかりしているということです。

一般的な中小企業って、短期的に人材を見ているので、ダメだと思ったら、切り捨てるという方向にマインドが働く経営者がまだまだたくさんいます。

「人は宝」という理念

しかし、好業績の会社の経営者のマインドは違います。
「人は宝」だと思っています。

会社の業績はCS(顧客満足度)から始まると思っている人が多いです。
当然顧客満足度が上がらないと売上などは上がっていかないのですが、業績は伸びません。
顧客満足度を上げたり、物を売ったりしているのはパートさんやアルバイトや社員といった従業員です。

CS(顧客満足度)を上げるためにはES(従業員満足度)を上げる

従業員が満足して、目をキラキラと輝かせながら生き生きと働いて、商売している会社というのは、お客さまもやはりわかるので、「この会社はすごく活気があっていい会社だなあ」とか、「この会社は従業員がすごくいきいきして、自分で判断しながらいろいろやっているなあ」とか「この会社は消費者に対してすごく親切に対応してくれてすごくいいなあ」と感じるようになるので、顧客満足度が上がって、業績も上がるわけです。

会社というのはやはり人ですから、「人は宝」なのでESを向上させようといった発想が身についた経営者だということがあるのではないかと思います。

チーム成果を出すという信念

2つ目はチームで成果を出すということです。

子どもがたくさんいる会社は、子どもが病気したり、いろいろな行事があったりして、親は出かけることが多いわけです。

それに対して、1人が休んでも助け合いとかお互いさまの精神で、チームで成果を出そうという発想が身についているから業績が上がっていく。

1人欠けようが2人欠けようがそれを他の人がフォローして、さまざまなビジネスができるように教育訓練をしているので、すぐサポートに入れたりするわけです。
こういった「チームで成果を出す」という組織づくりをきちんとやっているということです。

子どもは未来の宝

人は宝、従業員は宝ですが、その子どもというのは未来の日本経済を支える宝なのです。

ですから子どもや親をないがしろにさせるような経営手法はやらない、子どもに寂しい思いをさせるような労働環境整備をしないわけです。

スポンサーリンク

なぜ好業績なのか

仮説ですが、経営者マインドとして、子どもが優先という環境整備を作っているからであろうと思います。

働き方の融通度の高さ

大体推して図るべしですが、働き方の融通度が高いのではないかと思います。

フレキシブルな勤務体系で、極端な話ですが、夏休み期間だけは週3日勤務でいいよとかいう時短とか変則勤務などの働き方の融通度です。

小学生や中学生はやはり夏休み期間はグレたり、変な方向に行かないように親は家にいてあげないと子供は困るわけです。
ですから、変則勤務や時短勤務で働いていただくといったフレキシブルな勤務体制があるということも重要です。

有給休暇等も含めた福利厚生度合いの高さ

そして、子どもの発熱などの急な欠勤に寛大であるべきです。もちろんペナルティはなしです。
ここが中小企業経営者には我慢できない人がすごく多いのです。

今日も子供が熱を出したので、急な欠勤というようなことになってしまうのですが、すごく業績を伸ばしているところは、さきほどあげたように、チームで助け合う、お互いさまの精神があるので、チームでフォローし合えるため、寛大です。ペナルティも何もなく、有給休暇等も含めた福利厚生がしっかりしているので従業員の満足度はやはり上がります。

さらにプラスインセンティブ的な福利厚生も高いと、従業員は歩留まり率が高くなって反対に離職率が下がるということになります。

社員は当然ですが、パートさんにも有給休暇やボーナスをあげるという発想の会社はすごく少ないです。
うちの会社はパートさんもすごい戦力なので、夏とか冬とかには、会社の原資がある限りはボーナスを支給させていただきます。

家族も参加できる会社

家族が集まるイベントなども意図的にやっていく必要があります。

夏場によくバーベキューやキャンプといったものを会社が経費をもって、社員だけでなくて社員の奥さんや子どもも一緒に来てくださいというようなイベントを開いてあげると子供は喜びます。

その生き生きした顔を見たお母さんやお父さんを見た時にはいい会社だなと思うわけです。
そういった家族が集まるイベントをどんどん開催していくという必要があるのだと思います。

社員の参画企画・イベントも、パートであろうが、アルバイトであろうが、社員であろうが、新規ビジネスのアイディアや業務改善、業務改革に対する意見がいろいろと言えるようなイベントやミーティングする機会があると、モチベーションが上がりますし、業績を高くしていくのではないでしょうか。

社員褒賞制度

月間社長賞とか月間MVPとかいったものをどんどんあげて、貢献した人にはインセンティブ表彰をしてあげて、社長は表彰状と金一封をあげるというのは社員のモチベーションがとても上がります。
こういった仕組みをどんどん入れているのではないかと思います。

スキルアップの教育制度

スキルアップの研修制度をサポートすることと、研修制度が充実していないと社員は仕事がわからないからといって辞めていきます。

当社も給与計算などかなり専門的な仕事をしているのですが、最初はみんな初心者です。
初心者を受け入れる教育カリキュラムをきちんと作ってあるので、徐々にスキルアップできるような仕組みがあります。

初心者の主婦を雇い入れたとしても、育成してレベルを高くしていくと、主婦の方は覚えがいいのですぐにスキルアップしていきます。

待遇、処遇で公平性を確保している

パートには、賞与を支給しないという会社が多いです。
またパートさんに対しても、有給休暇10日付与の義務があるので、有給を与えないといけないのですが、与えていない会社も多いです。

制度をしっかりつくって、登用していくというスキルアップが必要です。

人間たるもの自分が初心者だと最初は負い目があるので、入ったあとに充実したカリキュラム 、OJTがちゃんと出来ていて、ステップアップできると会社に恩義を感じるわけです。
その恩義に対して貢献しないといけないという強い思いが出てくるので、どんどん会社に対して業績アップのアイディアとか業務改善などかが起こってくるのではないかと思っています。

子育てしやすい会社は高業績企業

人を大切にするいい会社は子どもが多いということです。

子どもが多いということは業績もアップするというこの相関関係が出てきていると言っています。

ちなみに当社も私を除いて従業員が5人いますが子供の数がなんと8人います。
私以外は全員女性で、全員主婦ですが、今回の理論で子どもが多い会社は業績がいいいと言われる部類に入るのかもしれません。

実際にはまだ鳴かず飛ばずの感じなので、これからもっともっと子どもが多い主婦の方をどんどん雇って、戦力化していって、世の中の中小企業の給与計算とか、手続き代行や記帳代行などを受けられる会社にどんどん成長していきたいと思います。

参考)ニッポン 子育てしやすい会社

経営
シェアする
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
南本 静志

和歌山生まれ。株式会社紀陽銀行入行。銀行業務を2年程度経験後、システム部へ異動。

システムエンジニアとして銀行オンラインシステムや情報系のマーケティングシステムの構築で活躍する。

30歳代の後半には日本ユニシスに出向し、金融機関向けCRMマーケティングシステムの業務設計のリーダーを任される。その後、コンサルタントとして独立、現在は東京千代田区で経営コンサルティング会社と社会保険労務士事務所を設立し、代表に就任。

中小企業診断士及び社員を持つ経営者としての立場で、幹部社員(部長、課長、係長等)を次期役員に昇格させるようなマネジメント系の人材育成プログラムに強みを発揮している。また、初級管理職(主任や中堅リーダー)に対するモチベーション研修や自己発見研修も得意。

アールイープロデュース 

適性検査Cubic(キュービック)

東京中央社会保険労務士事務所

東京中央給与計算センター

組織活性化ブログ
 
動画ブログ(組織活性化TV)

南本 静志をフォローする