1月は1年間の進路を決定し進んでいくための方針を、打ち出すための大事な月です。1年間の運営のかじ取りを誤ると、大会社といえども座礁し転覆してしまいます。良い計画を経営者が作るためには、まず、船のかじを取る船長の人格的資質の中に、「信頼性」の他に「ポジティブに考える」性格が必要となります。そこでオススメしたいのが、ポジティブ手帳の作成です。どのようにポジティブ手帳を作るか解説いたします。
1年の良いスタートは前向きな考えから始まる
読者の皆様も、もうすっかりお正月気分は冷めたと思われますが、「1年の計は元旦にあり」と言われており、1月20日までは「正月」と昔は考えられていたようですね。
まさに1年のスタートと言っていいギリギリの時期が今であり、今なら良いスタートを切ることが可能です。
中でも、会社という船を持つ主(あるじ)は、1年間の進路を決定し進んでいくための方針を、この時期に打ち出さなくてはなりません。
1年間の運営のかじ取りを誤ると、大会社といえども座礁し転覆してしまいます。
昨年の正月には健全だった(見えた)外国の有名自動車会社や、国内でも大手電機メーカーや建築会社の不正によるあっという間の衰退は、社長や幹部の失策なのです。
逆に「下町ロケット」のように、小舟でも船主が夢と希望を持ち、揺るぎない確信を持って乗り出せば、1年間で荒波を乗り越えて大海を望無事も出来るのです。
社会情勢が日々変化する今日では、個人経営のお店のような小舟でも、経済界に君臨する大会社のような巨大タンカーでも、”小なり大なりの波”を毎日受けて、時には避けて時にはぶっつかっりながら1年間を運行して行かなくてはなりません。
その時に大事なことは、船のかじを取る船長の人格的資質の中に、「信頼性」の他に「ポジティブに考える」性格です。
予期しない大波をかぶってしまい、積み荷の破壊や損傷を起こした時に、船長が自ら責任を取る「信頼性」と、起きてしまった事象や損害を「ポジティブ」に考え、船員達を前向きな方向へ導く必要があるのです。
年間手帳の右側をポジティブな書込で埋めよ
船長の役割のような会社のリーダーが、この1年間をポジティブに生きる簡単な方法があります。
それはポジティブ手帳を作成することです。
まずこの1週間の手帳を取り出して下さい。
できれば、開いて左側に7日間の日にちと時間が刻まれていて、右側が真っ白になっているものが好ましいです。
その右側の中央に線を縦に引きます。
中央の線より左側には、失敗したこと、悲しいこと、嫌なことなどのネガティブなことを書き、四角で囲みます。
右側には、成功したこと、嬉しいこと、新たな発見、ひらめきなどのポジティブなことを書き、丸で囲み、目立つように黄色い蛍光ペンでなぞります。
右側には、7日分のスペースがあるので、なるべくポジティブな丸で囲んだ日を、ネガティブな四角で囲んだ日よりも多くします。
4日がポジティブで3日がネガティブならば、その週はポジティブな1週間になります。
それが3週間あればポジティブな1か月になり、ポジティブな月が7か月あればポジティブな1年になります。
死ぬまでそれを続けると、ポジティブな一生を生きたことになるのです。要するに、この1週間を無理矢理ポジティブな1週間にすることが大事になります。
感動する感性を習慣つけることに意味がある
そんなにポジティブな出来事が起きるはずがないという人もいますが、日常生活の中では感動することが日々沢山起きており、ポジティブなことが書けないと最初から感じてしまう人は、感知しようとしてないか、体の中の感知するアンテナが退化してしまっている可能性があります。
特に船主たる会社の社長は、他の人よりも些細なことを感知し、感動する感性が必要なのです。
感動を感知するアンテナが働かない社長は、声を出すかジェスチャーを習慣づけましょう。
お日様が照ったら、「ウァーオ!」と叫ぶか、両手のひらを上にして斜め前に差し出しましょう。「花が綺麗だ!」「ランチが美味い!」「注文が来た!」「仕事がうまくいった!」「ウァーオ!」です。
人間があらゆるものを感じる力=感性は、繰り返される同じような生活状況の中に埋没して働かなくなっています。
それを呼び覚まし、感動する心を取り戻すには、感動する動作を習慣化してしまうことです。
そうすると、見逃していた些細なことに感動し、「今年の冬は暖冬だそうだ」「どんと焼きに行った」[梅の蕾がふくらんだ」「隣の娘が成人式だ」などでも、1月のある週間の右側にはポジティブな丸が過半数になり、ポジティブな1週間になり、ポジティブな1年間が幕を開けるのです。
これらを手帳の右側ページに日々書き綴りましょう。
些細な身の回りで起こる幸せは、ビジネスのヒントを沢山与えてくれるでしょう。