どうもこんにちは。あおば会計の田中です。
今回は、「事業に失敗したらどうやれば復活できるか」というテーマなのですが、「お金を返せば復活できる」これだけ頭に置いておけば大丈夫です。
要するに、お金を返し続けていけば殺されることはないと思って大丈夫です。
会社が破産したらどうなるか
私自身も会社が3つありまして、そのうち2つは清算しております。
破産手続きで一部ご迷惑をかけているので、毎月お金を返しているわけですが、概ね返済しております。
免責が下りるかどうかについて
法的なことをいうと、破産して免責が下りるかどうかですが、免責が下りるには実務上だいたい2、3年分の預金通帳も全部調べられます。
それから、複式簿記による帳簿が必要で、その帳簿がない場合、使途不明金ではないことを全部証明していかければならない作業があります。
実際は管財人には弁護士さんがなることが多いですが、その人に全部説明していかければいけないことがあるのですが、特に破産寸前の会社は会計事務所への支払いも止まっていることも多いので、帳簿がないことが多いのです。
夜逃げは必ず追われる
実際、破産などがきちんとできる方はまだマシだと思います。大体の社長は逃げて隠れるんです。いわゆる夜逃げです。
逃げた時には、会社で売れるものは全部売っていますので、逃げも隠れもしないと言っておきながら逃げて隠れるんです。
債権者は仕事でもあるので追いますが、子供がいる場合はまず子供から追います。
子どもが学校に行っている場合には、子供の学校が必ず追われると思ってください。
または、郵便物を転送処理していると簡易書留で突き止めることができたりすることもあります。
私も結構使っていますが、最近はFacebookなどのSNSで追うこともあります。
とにかく、逃げて隠れても必ず追われると思っていた方がいいです。
ですから「逃げて隠れて」はダメなんです。
逃げ隠れしないで本当に誠意をもって、きちんと払っていくことさえしていれば、商売人として殺されることは絶対にないということです。
債権者が金融機関や役所関係の場合
後は債権者が取引先ではなく、銀行とか保証協会とか、役所関係だけという「綺麗になった状態」であれば、法人で大きく借りていた借入金を個人にいったん付け替えて、なおかつ、リスケジュールして長期に返済していくことも可能です。ですから、隠れることはありません。
要するに取り込み詐欺のような状態で、本当に見つかったら半殺しにされるくらいの状態だから逃げて隠れるんです。
従業員の立場から見る破産寸前の会社の特徴
それから、従業員の立場から見ると、働いている会社がやばくなっていく時は、やはり一番は催促の電話がひっきりなしにかかってきます。
それから給料遅延が起こることがあります。
従業員が加入している保険関係や源泉所得税が給与から引かれません。住民税などのほとんどが運転資金になっていることが多いのです。
これらの滞納があったりすると、税務署が差し押さえの調査にきます。
要するにどのぐらいの財産が残ってるかを調査しにやってくるのですが、この状態になったらほぼアウトです。
そこから復活する事はまずありません。
事業に失敗しても返済すれば大丈夫
復活できる状態のときに廃業する
あと、復活できる状態のときに、一旦廃業しておいた方がいいということがあります。
そのラインを越えてしまうと、どうしても払えなくなるので、しかたなく嘘をつきながら、家からお金を引っ張ったり、あちこちから、しかも、高利でたくさん借りたりして、グルグル「自転車操業」をしてしまうのは、中小企業でも意外と多いです。
お金だけは返し続ければ大丈夫
自分たちで商売をすると、こういうリスクを背負うこともありますが、とにかくお金は返していれば、命までは取られないということだけ覚えておけば大丈夫です。