利益を出しているにも関わらず「漠然としたお金」の悩みに苦しんでいる経営者が存在する。このケースでは決算書を読みこなせるようになることで、問題解決できると考えている場合も多い。しかし決算書を2割理解すれば、経営上の問題は8割解決できるとも言われる。会計の細かい部分は専門家に賢くアウトソースすることが経営効率化の第一歩である。
儲かっているのに悩みの絶えない経営者
中小企業の経営者のお悩みは多岐にわたると考えられます。
しかし、様々な経営者と話をすると、実は似通ったお悩みを抱えている経営者が多いように見受けられます。
その中で、一番の大きな比重を占めるのが「漠然としたお金に対する不安」ではないでしょうか??この悩みは、決して赤字で苦しんでいるから出てくる悩みではありません。
黒字の会社の経営者も、「漠然としたお金」の悩みに苦しんでいるようです。
「儲かっているのに贅沢な悩みだなぁ」と思われるかもしれませんが、現実です。
どうして黒字なのにお金の悩みが出てくるのでしょうか??
・今は黒字でもいつ赤字に転落するか分からない・・・
・会社は利益が出ているのに、なぜか金庫を開けてみるとお金が残っていない・・・
・利益が出ているけど、その原因が分からないから漠然と不安だ・・・
利益を出しながら不安を抱えている方は、こんなお悩みを抱えていらっしゃるのではないでしょうか??
決算書を読みこなすのは経営者の仕事でない
それなら、せっかく「決算書」を作っているんだから、しっかり分析して悩みを解決すればいいじゃないか!!という意見もあります。
確かにその通りなんですが、なかなか「決算書」を読みこなすのは骨が折れますよね。
専門書を何冊も何冊も買ってきて、繰り返し読みこなせば、それもできるかもしれません。
でも、経営者の本業とは何でしょうか??
「決算書」を完璧に読みこなすことでしょうか??
決してそうではないはずです。
もちろん税理士の先生や会計士の先生は読みこなす能力も必要でしょう。それが本業ですから。
しかし、経営者の本業は決して「決算書を読みこなすこと」ではないはずです。
しかし、しかし、もちろん会社のお金の流れを全く理解しなくていいかというとそういうわけではありません。
経営者に必要な能力は、会社のお金の流れを理解して、根拠を持った経営判断を下す、根拠を持った目標を立てる能力です
それによって社員の動きも変わってきます。
もちろん中小企業の経営者の場合は、自分こそが一番の戦力ですので自分がしっかり本業に専念できる環境を作ることが必要です。
そう考えると「決算書」との付き合い方が変わってきます。
「決算書」を読みこなそうと、とても難しい科目を単語として捉えて、その意味を全て理解しようとする経営者の方々はよくいらっしゃいます。
そのような方ほど経営者として一番欲しい情報が入っておらず、整理ができていない場合が多いです。
ではどうすれば良いのでしょうか?
決算書は2割の理解で経営問題8割が解決可能
人間は誰しも細部を見すぎると、思考回路が止まってしまいます。経営者であってもそれは同じことです。
思い切って細部を捨てて、全体を見る必要があります。
そのための手段として税理士の先生や信用できる専門家の力を借りて、一番欲しい情報だけを抜き取り、分かりやすく伝えてもらうようにしましょう。
それこそが、正しい決算書の使い方、専門家の使い方です。
「決算書」に関しては、2割の情報を理解すれば、経営上の8割の問題は解決するとも言われています。
あまり肩肘を張らずに、「決算書」を読みこなさず、会社のお金の流れを理解して、経営者の本業に専念してください!!