なぜ中小企業は10人前後の人員規模で踊り場を迎えるのか?3つの理由

経営
スポンサーリンク

中小企業は10人前後で成長の踊り場を迎える

今日のテーマは、『中小企業はなぜ10人前後で踊り場がやってくるのか?』です。

私が知る限り、ほぼほぼの中小企業さんが10人前後で踊り場を迎えます。

階段をグイっと上がったのは良いけれど、次の階へ向かう前の踊り場、ちょうど社員が10人くらいの段階でなぜか停滞が起きやすいんですよね。

踊り場を抜けると会社の拡大速度はグッと上がるのですが、ここでコケると現状維持からやがて衰退に向かってしまいます。

どちらかと言えば圧倒的に後者のコケる会社さんが多いのが現実です。

スポンサーリンク

なぜ中小企業は10人前後で踊り場を迎えるのか?3つの理由

この『10人前後で踊り場が来る』のには3つくらい主な理由があります。

まず一つ目の理由は、『経営者が直接管理出来る人数は7人~10人』程度だからです。

法律上も社員が10人を超えた時点で就業規則を作ることを義務づけてますが、これは理にかなってますよね。

ですから、社長がトップダウンでマネジメントしている会社は、10人前後まで人が増えた後、8人に減ってまた11人に増えて、また9人に減ると、こういう状態を繰り返します。

二つ目の理由は『管理者が育ってない』ことにあります。

経営者が管理者を兼務していて、あとの皆は一兵隊みたいな人間関係の中で、10人もいると派閥問題が勃発してくるんですよ。

よくある派閥争いが、社長を巡る創業組と新参組の抗争ですね~。

創業組というのは大体3~4人か5人かぐらいで社長と一緒に苦楽を共にした創業組と、新しく入ってきた新参組が同じくらいの人数になった時に抗争が勃発します。

創業組が「あいつらは気合が足りない」と言ってみれば、新参組は「創業メンバーとはいえ、あのやり方はもう古い」みたいな話になっていくわけですね。

そして、踊り場が10人程度で訪れる3つ目の理由は、創業者ルールの存在です。

これがとても厄介です。

創業組は苦楽を共にしてるから、創業者ルールを理解して、社長の言動とか行動にあまり文句を言わないんですよ。

ただ、新参組は他の会社から移ってきたり、他のルールを知っていて会社に入って来る人が多いので、創業ルールなんて知らないんですよ。

だからもの凄く軋轢が生まれて、会社に入ったけどすぐその人が辞めるという事態が頻発します。

スポンサーリンク

踊り場から抜け出て成長路線に乗る3つの方法

何も会社規模を拡大するだけが経営ではありませんし、自分のやりたいように経営したいんだったら、ずっと10人ぐらいの会社にしておくのも一つの手です。

ただ、踊り場なことに変わりはありませんから、ちょっと間違えると会社は急速に収縮を始めます。

そこで私なりに考えてみた踊り場を突破する方法をご紹介したいと思います。

まず一つ目は、経営者以外に1名で良いので管理者を選抜して、英才教育を施してください。貴方の右腕になるように育ててください。

阿吽の呼吸で、その人が貴方と同じように動けるようなレベルでマネジメント出来るように育ててあげましょう。

そのためには、経営者の思想とか理論とかビジョンを全て浸透させないといけません。これ凄く時間がかかるので、早めに始めたほうが良いと思います。

二つ目は、社内ルールの整備です。

例えば、本当は9時出社なのに8時半とか8時に来いというルールがあったとします。

暗黙の了解のうちに、古参の社員達はそれを当然だと思っている場合もあるかもしれませんよね。

残業代をつけてないとか、こういうブラッキーな話をよく聞きませんか?

これら悪い風習を無くしていって、社内のルールを整備するには経営者の英断が必要ですよ?

そのために管理職を育てて、社内のルールを作ってオープンに公表していきます。

それから三つ目は、「経営理念・ビジョン・行動指針」を作って、これをきちんと説明して、理解させて、阿吽の呼吸で動けるようなスタッフを育てることが必要です。

この三つをやれば、踊り場からクッと抜けることができるようになります。

 
経営
シェアする
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします。
南本 静志

和歌山生まれ。株式会社紀陽銀行入行。銀行業務を2年程度経験後、システム部へ異動。

システムエンジニアとして銀行オンラインシステムや情報系のマーケティングシステムの構築で活躍する。

30歳代の後半には日本ユニシスに出向し、金融機関向けCRMマーケティングシステムの業務設計のリーダーを任される。その後、コンサルタントとして独立、現在は東京千代田区で経営コンサルティング会社と社会保険労務士事務所を設立し、代表に就任。

中小企業診断士及び社員を持つ経営者としての立場で、幹部社員(部長、課長、係長等)を次期役員に昇格させるようなマネジメント系の人材育成プログラムに強みを発揮している。また、初級管理職(主任や中堅リーダー)に対するモチベーション研修や自己発見研修も得意。

アールイープロデュース 

適性検査Cubic(キュービック)

東京中央社会保険労務士事務所

東京中央給与計算センター

組織活性化ブログ
 
動画ブログ(組織活性化TV)

南本 静志をフォローする