同業者が中小零細企業で100社あったとして、そのうち競争が起こるのは上の20社だけであり、あとの80社は競争にもならないまま、いつの間にか廃業していきます。80社に共通して見られるもの、それは無謀無策な経営者による「黒字は偶然」「赤字は必然」の糞バカ経営です。ずっと黒字経営を続けようと思うなら、経営者が作戦計画の立案から逃げてはなりません。
同業が100社あったら80社は競争にもならず消える
今日はテーマタイトルが過激です。「糞バカ経営の逆をやれ」というお話です。
経営革新に成功した社長さんというのは、自分の会社が赤字経営だった時代に「如何に自分が糞バカ経営をやっていたか」、っていうのを懇懇と語るわけなんですけれども(笑)。
黒字が何年か続いて行きますと、自分が糞バカ経営をやっていたことを忘れちゃいましてね、ガラッと人が変わってしまうものです。
たとえば、同業者が中小零細企業で100社あったとしましょう。そのうち競争が起こるのは上の20社だけなんですよ。
あとの80社は競争にもならなくて、いつの間にか廃業していくっていう構図になっています。
これは具体的な統計が出ていまして、ある統計においては、良い経営が行われた会社については、10年生存率が大体50%と言われているんです。
つまり上の20社は経営をちゃんとやっていて、ガンガン競争していますので、そのうちの半分は10年生存率で残る。
ところが、あとの8割は残念だけれど競争にもならずに消えていくっていうことなんですね。
行動力もオーラもハンパない黒字会社の社長
結局、会社の経営っていうのは、経営手腕がどうしても必要になっていくんですよ。
経営手腕があまり必要でないのは下請けさんですね。上から仕事が下りてきますので、それをこなしていけば良いわけですね。
でも今は下請けがどんどん少なくなっていまして、社長自身が経営手腕を振るって切り盛りしていかなくてはいけない。
その時に経営手腕っていうのは最終的にどこに出るかというと、実はうちのお客様達を見ていても、結局は優秀な人材をどれだけ集めたかって。これに尽きるわけです。
理屈の上では簡単なんですね。世の中なんて所詮人が動かしていますから。
ですから、自分の会社の中であれ、外であれ、とにかく優秀なメンバーだけで一緒にやっていけば、絶対勝てるに違いないっていう感じで、小さくても強い会社を作ってらっしゃいます。
そしてあとは社長達から感じるものなんですが、もう黒字企業の社長っていうのは知恵がすごい出ます。そして行動力もあります。
この行動力がハンパないんですよ…!体からもうね〜オーラが出ているような感じで!
社長達とメシとか食ってたりすると、社長がね…皿を食うような感じを受けるんですよ(笑)。
「皿…皿食うんじゃ…??あ、皿は食わねぇんだ、食わねぇよな?!」みたいなね(笑)。
皿は食べないんですけれど、それくらいの勢いを持ったオーラが出ています。
無謀・無策な指揮官の下で犬死したい奴なんていない
これは社長さん達の研修会で話すことなんですけれども、「死なない選択」という話をよくします。
人間って常に行動するときに、「選択」をしています。例えば分かりやすいところでいくと、”遅刻”ですね。
遅刻をしたらお前の腕を切り落とすとか、お前を殺すとかなったら必ず遅刻をせずに行くものです。人間というのは。
ところが、遅刻をしたところでヘッチャラだから、その選択肢の中で「まぁいいや遅刻したって、別に。」って、そんな感じで選択しています。
そして、この「死なない選択」っていうのは、社長自身が、もしですよ?徴兵されて、最前線の戦場に行くことになったことにしましょう。
すると、最前線ですから死ぬ確率が高いんです。もう最悪ですわ。
ところが、不幸中の幸いで最前線にはいるんだけれども、2つ部隊があって、指揮官が2人いて、どちらかの部隊を選んで入るとなったらどうでしょう。
Aという部隊は指揮官が、行き当たりばったり。もう片方のBの部隊の指揮官は、作戦をきちんと組んで作戦通りに部隊を動かす。
皆さんだったら、どちらの部隊に入りますか?という話です。
そうすると多分、多くの社長さんは、最前線で死ぬ確率が大きいってなったら、やっぱりちゃんと作戦を組んでくれて、作戦通りにみんなで動いて、とにかく生き残りたいと思うはずなんですよ。
じゃあ、社長さんご自身の会社はどうですか?と。
行き当たりばったりでやっていないか?どうですか?ちゃんと経営計画書ありますよね?行き当たりばったりじゃないですもんね?って。
糞バカ経営の会社では赤字が必然で黒字は偶然
ところが。ほとんどの会社が行き当たりばったりの経営です。
ちゃんと緻密に作戦を組んでいく前提は、経営計画書があって、プロジェクト毎にちゃんと作戦があって、作戦に従って従業員を動かして行くと。
それをやっていないわけですよ。
やっていないくせに「うちには優秀な人が来てくれない」って。何言っちゃってんのって話。
なんで死ぬ確率が高いような会社にわざわざ、優秀な人材が行くわけないって。
優秀な人材は死ぬ確率が低い方に行くに決まっとるやん!って話です。
そして死ぬ確率が高い会社、要するに…ここから脱した皆さん、口を揃えておっしゃいます、「ほっんとに糞バカ経営をやってた」って。
それでですね〜、糞バカ経営って、やっぱり決算にも出るわけです。
決算でね、赤字が必然で、黒字は偶然なんです(笑)。大体!
黒字になったら「たまたま良い仕事が来てねぇ!」みたいな感じでね(笑)。もう、バカかって話なんです。
だから、この糞バカ経営時代を通り過ぎてきた社長さんっていうのは、その時の話になると皆、恥ずかしくなって影に隠れたがるんですよ(笑)。
こんなんで自分は経営者ヅラしてたんだな〜(恥)ってね、反省なさるわけです。
糞バカ経営の逆をやれ!必然の黒字はきっちり組んだ作戦計画無くしてなし得ない
では、ず〜っと黒字を続けて行こうと思ったら、やっぱりね〜、きちんと作戦計画を練るんですよ。
ですから勘で経営なんかしないんです。基本的に。
作戦をきっちり組むことによって黒字を必然化する。そして、この作戦計画で勝つべく実際の行動に移す。
そうすると作戦で勝っていることを証明する方向に、行動が自然と移っていくことになるんですね。
じゃあ、黒字企業の…要するに万年黒字企業って私は呼んでいるんですけれども、そこの経営陣、社長と幹部ですね、その人達ってむちゃくちゃ頭を使うんですよ!
ですから、黒字経営っていうのは、とにかく頭脳が必要なんですよ。
最後は頭だって私もいつも言っています。
最後は「頑張る!!」とかはね、絶対通用しないんです。あの連中には。
凄まじく考えて考えて考えぬくんですよ。
考えぬかない奴を経営陣に入れたとか、たまたま役員にしちゃったとか。そういうの要らないんですよ、ハッキリ言って。
だから!赤字なんだって話で。
経営陣の仕事っていうのは頭を使うのが仕事だってことを、ちゃんとみんなで分かっておかないと。
詰まるところ、社長の仕事というのは3つに限定されます。
作戦を立案して、従業員さんに作戦を実行して頂いて、そしてあとはトップ営業。
これがまぁ大きな仕事なんですけれども、もちろん中小企業が弱い、「広告・採用・教育」についても。
採用なんかは本当に良い人材をどんどん集めて、そして良い人材へ育てていく、そういうことをやって結局勝っていくわけです。
こういう形で、厳しい言い方かもしれませんけれども、昔は糞バカ経営をやっていた人達が黒字経営者になっていったんです。