会社の経営者も小さな「会社」という箱の中で、愛人を作ることがよく見られます。
社外で愛人を養う分にはまだよくとも、中には社内へ愛人を入れてしまうケースすらあります。しかし、そのようなことを社長がし始めた時は、既に会社が潰れるサインが点灯したと言ってよいかもしれません。
キミアキ先生が解説します。
英雄色を好む?社長の愛人問題に切れる社員
今回のテーマはリクエストにお応えしてのモノなのですが、そのリクエストして下さった方は、社長の愛人が社外にいて、そこに給料が出ていることを偶然見てしまったみたいなんですね。
自分の給料より高い!こんなムカつくことはねぇぞコノヤロー!!って。
社長ってこんなものなのか?って心配されているんです。
ううううううん、まぁ、言いにくいけれど、同じようなことやっていらっしゃる方をお見かけしたことはあります(笑)。
小さな企業の中では社長が一流に見えやすい
リクエストいただいた今回のケースで救いなのは、愛人さんが社外にいることです。
これが社内の話になると、もっとややこしいですから。
というのも、「つまらぬ男と結婚するより一流の男の妾におなり」って本があります。
これは古い話ではありますが、明治政府の立役者で昔の千円札に顔が載せられるほどの英雄、伊藤博文さんの妾の話です。
この一流の男を女性も探しているワケですが、中小企業っていう小さな箱の中では、社長が「一流の男」に見えちゃうんですよ。
従業員さんよりは、やっぱり能力が飛び抜けていますからね。
ですから、自分は大したこと無いって思ってらっしゃる社長さんも、あの箱の中では「一流の男」に見えてしまうので、社長自身も気をつけなければいけませんよ!ってことなんです。
そのくらい、実は女性から見て、魅力的な男に見えていることがありますからね。
社長が社内に愛人を入れ始めると会社は潰れる
ちなみに、うちは今、顧問先のお客様が100〜110社くらいありますけれども、愛人関係のトラブルを抱えた会社さんは1社もありません。
愛人さんのお手当が、そもそも会社から出ているってね、異常ですよ!
我々も昔はありましたよ、そういう会社。
例えば会社の事務員の女の子が怪しいなって。1番怪しいのは、おとなしくて真面目な女性。これがイチバン怪しいですよ。
入社した時から、なんか怪しいな、ニオウなって。
それでよくよく調べてみたら、簡単に分かるんですよ。
社長が社宅を借りてあげていたり、それからチョット洒落たお店に行った領収書が出てきたり(笑)
そういうのを社内に入れてしまう社長は、ホント会社を潰します。
だから、今回の相談だと、まだ良かったな、傷が浅かったな〜って思うのは、まだ社内には入れていないから、まだマシなうちかなと思います。
「やりたい放題」できる環境の中で勘違いを起こしやすいのが社長
じゃあ、なんで社長が会社のお金で愛人を囲ったりするようになったり、やりたい放題な状態になるのか?ってところについても考えてみましょう。
これは言っていいのかな〜…まぁ時効だよねってことで、一つのエピソードを先にお話しますね。
十数年前の話なんですが、顧問先様の忘年会に私達夫婦で呼ばれまして、行ったんですね。
1次会が終わってから、社長の奥様も加わって幹部連中で2次会へ行こうってことになって、社長の行きつけのキャバクラに行こうってなったんですね。
そして小一時間飲んで社長が先に出られたので、お会計済ませて先に帰ったんだな〜、って思っていたんです。
そしたら…!なぜか社長が店の外で、キャバクラの店長をボッコボコにしてるんですよ。
私は他の幹部連中に「ヤバイじゃん!止めなきゃ!」って言ったら、幹部連中は「いや〜いつものことですから(冷静)」って。
女性の役員も「いいんですよ、放っておいて(冷静)」って言うんですよ。
でも放っておくわけにいかないじゃない?
私はバーっと行って、社長に前から抱きつく感じになって止めたんですよ。
なんで12月の寒空の下で男同士抱きつかなきゃいけねんだよ〜ッって思いながらね。
「社長もう勘弁してやって下さいよ!もう十分やったでしょう!」って。
社長は「あいつぁ〜は、もっとボコボコにしてやるぅんだぁよぉ〜!」とか言ってまだ暴れてるしね。
ぜんぜん言うこときかない(笑)。
社長っていう地位は、中小企業においては、周りが誰も止めることが出来ないっていうくらい、もう最強の地位だから、外部の人間である私くらいしか止められないんですよ。
この話でも分かるように、本当に社長は「やりたい放題」ができる立場にいるんです。
社長の武勇伝っていうのは、ほとんどが社長って立場にいるゆえに起こります。結局「ただのやりたい放題」の結果に過ぎません。
「私も昔は無茶苦茶やってたからね〜(ドヤァ)」とか言っちゃってるけれど、無茶苦茶やれる地位だからですから。
これが一般従業員で、そんな暴力沙汰起こしたら、クビでしょう?
自分がやりたい放題やれるっていうのは、自分が社長っていう地位にいるからに過ぎない、勘違いしちゃいけないってことを覚えておきましょう。
年齢と共に落ち着きを見せれば、多少やんちゃでも修正は効く
ただね、この暴れん坊社長が絶対的に悪いのかってなると、事業者としてみればそうでもないんですね。
うん、獣なんです。
獣系なのでね、やっぱりその方が会社も伸ばすし、”行くとこまで行く”っていう特徴があるんですが、どんどん会社も大きくして「バンッ!」て弾けるっていう感じが多いです。
じゃあ、これを獣と考えて、メスから見たら、やっぱり魅力的なオスなんですよね(笑)
ですからモテてしまうのも仕方がないのかなと。
30にして立ち、40にして惑わず、50にして天命を知る、という言葉もありますけれど、我々も30でだいたい無茶はやっているので、そう考えると、まぁ歳相応だったのかなぁという気もしますし、愛人問題っていうのもだいたい30代でみんな終わっているんじゃないでしょうか。
1件だけ終わらなかったのが、親父が社長で息子も一緒に働いていた“とある会社”がありました。
その二代目の息子が会社に行ったら、全く知らない外国人の女性がいて、片言の日本語で「シゴトオシエテクダサイ」って言ったんですって(笑)
どうも社長の愛人だったみたいで、社長は仕事を与えたいようだと。
息子はもうバカバカしくなって会社飛び出しましてね、自分で会社を起こして、そしたらそのバカ親父の会社が見事倒産しましてね。
いい歳して、そんなことやってる場合じゃねーだろッって。
うちの妻もね、税理士としてっていうより人間として「あんなバカみたことない!」って本当に呆れてましたからね。
ですから歳相応っていうこともありますから、やっぱりどこかで落ち着いたほうが良いとは思います。
あとは、社長が女性に熱を上げているうちは、放っておくのも良いのかな。って思います。