全国に法人は約250万社以上存在しており、毎年その全部について、税務調査をすることは不可能です。
5段階にわかれる評価をご紹介いたします!
貴方の会社が税務局にランク付けされている?
いよいよ税務調査のシーズンが近づいてまいりました。
全国に法人は約250万社以上存在しており、毎年その全部について、税務調査をすることは不可能です。
そこで、税務署ではその法人に対してランク付けをしておりまして、そのランクにもとづいて調査に行く法人を選定しているのです。
ランクは大きく5段階で格付けされており、それぞれの意味合いも様々なものに別れます。
ぜひ、チェックしていきましょう!
税務署が税務調査にあたって付けるランキング
Aランク 優良申告法人
Aランクに格付けされているのは、「優良申告法人」と呼ばれる法人です。
このランクは、毎年億単位の利益を計上し、過去数回の税務調査では特に否認事項もなく、帳簿の保管方法や経理体制が整備されている法人に対して、税務署長が優良であると認めた法人です。
Aランクになると、5年に一度のペースで税務調査が行われ、いわゆる表敬訪問という形で実施されます。
税務署の担当者も、疑う目線で来るわけではないので、非常に調査が楽です。
ただし、この認定を受けるのは、現在ではかなり難しく、優良申告法人の割合は各税務署の法人数の5%未満であるといわれております。
Bランク 準優良申告法人
Bランクに格付けされているのは、準優良申告法人と呼ばれる法人です。
このランクは、Aランクとほぼ同一規模の法人で、概ね税務署の担当者も好意的に見てくれる法人です。
ペース的には3~5年で調査が行われ、特に問題がなければ、Aランクに格上げされる法人です。
Cランク 一般法人
Cランクに格付けされているのは一般法人です。
ここに位置される法人が最も多く、いわゆる特に利益などが大きくもなく、過去の税務調査でも数点の指摘を受け、修正申告を提出しているが、脱法行為などの逸脱した行為はやっていない法人です。
一度、重加算税の対象となるような行為を指摘された場合には、次のDランクになる可能性もあるので、十分に注意したいところです。
Dランク 問題のある法人
Dランクからは、少し雲行きが怪しい、問題のある法人です。
過去数回にわたって、重加算税の対象となる行為を繰り返した法人がここに位置します。
このランクになると、1~3年おきに税務調査に来られ、調査官も「何かやっているな!」という目線で見てきます。
そうなると、AランクやBランクでは見逃してくれることも、容易には見逃してくれません。
Eランク 特に問題のある法人
このランクになると、完全に疑いをかけられた、「特に問題のある法人」です。
毎年税務調査が入ります。
しかも、かなり疑って来るし、調査官の人数も、調査の日数も十分に取ってくるため、重箱の隅までつつかれることになります。
Aランク同様、数的には全体の5%未満の割合ですので、普通に会計処理をしていれば、まずこのランクにされることはないでしょう。
重加算税の対象になることは絶対に避けよう
皆さんの会社がどの位置にいるのか、ある程度理解されたうえで税務調査に臨まれるのが、税務調査を乗り切りコツとなります。
なお、ランクの説明でお解かりかと思いますが、とにかく“重加算税”の対象になることは絶対に避けることです。
この履歴は税務署に残り、それが引き継がれることになるからです。