ビジネスをもぐらたたきゲームに例えると、機械は「会社」、出てくるモグラは「業務上の課題や問題」に置き換えてみることが可能です。自分にとってミッションのないモグラ叩きは、やがては疲弊し高得点を取れなくなる要因となります。モグラ叩きを続けるためには、継続する理由が必要なのです。
モグラ叩きでお金が貰えるなんて儲けもの!
皆さんも一回くらいは、スマホやネットのゲームじゃなくて、リアルな機械式のモグラ叩きゲームをやったことがありますよね?
いくつもの穴のなからモグラがぴょこぴょこ顔を出して、柔らかいクッションのついた木のハンマーで、ポコンポコンと叩いていく、あの懐かしいゲームです。
もしもあなたが、このゲーム機の前に連れて行かれて、
「あなたの仕事は、この穴から出てくるモグラをたたくことです。ちゃんと所定時間、たたいてくれたら、給料を差し上げます」
と言われたらどう感じますか?
「おお、モグラを叩けば、お金がもらえるのか。」
「よし! 出てくるモグラをどんどん叩いて、早く終わらせよう。」
ラッキーくらいに考えるかもしれません。
ところが、
「あれ、叩いても叩いても、モグラがは出てこなくなるどころか、つぎから次へと出てくる…」
早く叩いていけばいくほど、「ランクアップ!」とか言われて、モグラが出てくるスピードは、どんどん早くなっていきます。
どれだけたくさん叩いても、もらえるお金が増えるわけではないのか。
あわてても仕方ないし、一所懸命やってもやらなくても給料は変わらないなら、適当にやるか。と考え始めます。
あっ、ミスった!モグラをたたきそびれると、ブザーが鳴りました。
一生懸命モグラを叩くうちに段々苦しくなり…
そこへ、先ほどの人がやってきて、こんなことを言います。
「ミスが多いようなら、他の人に代わってもらいます。これをやってお金をもらいたい人は、他にもたくさんいますから」
モグラを一生懸命叩いてきた彼は、
「うううう、がんばらなきゃ。うううう。疲れるなあ。次の休憩時間はまだかなあ。」
と、考え始めます。
それにしても、この仕事って、モグラをたたくだけなら、誰にでもできるし、そうか、別に、自分じゃなくてもいいんだよなあ。
とも気が付き始めます。
とにかく、ミスしないように頑張ろう。あああ、疲れるなあ・・・。
ゲームが会社ならモグラは業務上の課題や問題
もう、お気づきとは思いますが、このもぐらたたきゲームの機械を「会社」、出てくるモグラを「業務上の課題や問題」に置き換えてみてください。
もちろんこれは極端な例えではありますが、多かれ少なかれ、似たようなところないでしょうか?
もし、一日の大部分を占める仕事の時間が、このような状況だとしたら、なんとストレスの大きい人生になることでしょうか。
どうしたらこの状態を変えることができるでしょうか?
経営者であれ、従業員であれ、モグラ叩きから抜け出す解決策は、あなたが働く理由やミッションを考える以外にはないのです。
もちろん、働く理由が「お金のため」であってもいいと思います。
それが、あなたの人生の中で培われてきたものに基づく理由である限り、立派な理由だと思います。
それでは、あなたがモグラをたたく理由が、もし、お金のためだとしたら、あなたはどんな行動に出ますか?
お金をもらうということは、誰かに、価値を与えて、その対価としてお金をもらっているので、どうやったら、もっと価値を与えられるか考えます。
モグラ叩きも志を持つか否かでやり方が変わる
例えば、モグラを叩く姿や叩く方法を工夫、練習して、エンターテイメントにしてみましょう。
「日本一おもしろいモグラ叩きのやり方」というのはどうでしょう。
そのゲームセンターは、あなたのモグラ叩きの芸を見に来るお客さんで大繁盛です。
ゲームセンターから客寄せのための出演料をもらってもいいですね。
今なら、Youtubeにのせて稼ぐこともできるのかもしれませんね。
実際、アメリカでは、あるレストランのお皿洗いをしていた店員さんが、自分の皿の洗い方を一所懸命練習して、見るも見事なエンターテイメントの域に達しました。
今では、お客様の多くが、彼の皿を洗う芸を見るためにそのレストランにやってくるのだそうです。
当然、彼の受け取るお金は増えますよね。
要は、「志(ミッション)をどう立てるか」で、運命はどんどん変わっていくのです。
あなたは、どのようにご自分のミッションを育てますか?
Photo credit: Tiger Girl via VisualHunt.com / CC BY