よく居酒屋では「〇〇さんや自分たちはわかっているんだけれど、社長は実状をわかってないよな〜。◯◯さん辞めたら会社終わりだね。」という従業員による愚痴合戦が繰り広げられます。
しかしキミアキ先生は、この社員による会話を全否定。経営者にある能力があれば、従業員が辞めたくらいで会社は潰れないといいます。
以下、詳しく見ていきましょう。
朝会社に行くと従業員全員が会社を退職していた
今日は、従業員さんが辞めても会社が倒産しないワケというのを、話のテーマにしてみようと思います。
もう10年以上前の話になりますけれど、とある会社さんの顧問をやっていた時のことです。
まぁ社長さんもビックリですよね、社員6人全員に一気に辞められた訳ですから。
赤字企業の従業員によく見る典型的な特徴とは?
従業員さんが辞めても、それが直接的な原因となって会社が潰れるという現象は、理由は後で話しますが、実は非常に少のうございます。
ところが、従業員さん側は「オレが辞めたら、この会社終わりだぞ!」みたいな感じで働いてらっしゃる方も、結構多いのでは無かろうかと思います。
それは、「社長は分かってない」みたいなことを、事ある毎に言う癖があることです。
例えば居酒屋でも、よくこの手の話をしている従業員さんをお見かけします。
「〇〇さんや自分たちはわかっているんだけれど、社長はわかってないよな〜」みたいな話が出るのですが、これは典型的な赤字企業に勤める従業員さんの口癖なんですよ。
それでですね〜、赤字のまっただ中にある中小企業の従業員さんは、本当にこういう話が大ッ好きなんですね。
自分たちは分かっている。
〇〇さんも分かっている。
この〇〇さんが、結構どこの赤字企業にもいらっしゃいまして、
〇〇さんが辞めたらうちもオシマイだぁぁ!この人が会社を辞めたら絶対会社が潰れてしまうぅぅ〜!
というようなことを、本気で考えてしまっているんですね。
優秀社員◯◯さんがいないと従業員達が困る本当の理由
なぜこのようなことが起きるのかというと、従業員さんの立場の時は、確かにこういうことを思う時っていうのがあるんですよね。
というのは、従業員の作業レベルで物事を見ていますから、エース〇〇さんていうのは、大体が自分たちのリーダーであったり、仕事が早い人であったりする訳です。
仕事や作業が回らなくなるから、要するに自分も困るっていうね。
〇〇さんがいなくなったら自分も困るという、そういうレベルでしか物事を見られないですから。
これが普通の中小零細企業の従業員さんなんですよ。
この事実は、大企業にいるほど理解できる事です。何故かと言うと、大企業にはストライキがあるからです。ストライキが起こって作業が止まることがありますから。
でも、ストライキごときで、数日会社が止まったところで、会社は潰れません。
中小零細企業の従業員さんはストライキやったりしませんから、わからないんですね。作業が回らないくらいで会社は潰れないし、中小零細企業でやっている仕事なら、外注使えば簡単に済むんですよ。
外注に出して、例えば経費が2割多くかかったって、経営者側としてはそんなことナンってこと無いんですから。
それを理解せずに文句を言ったところで、社長さんと従業員さんのすれ違いで生じた溝は埋まりません。
社長が新規を取れる会社は自動修復能力を持つ
それからもう一つ、組織には修復能力が備わっています。
誰が辞めてもどんなエースが、どんなスーパースターが辞めても、組織というのは面白いもので、3ヶ月もすれば自然に自動修復しちゃいます。
この現象が起こる会社には、ある特徴があります。
既存の取引先というのは必ず取引量が減っていきますから、新規を必ず取るのが会社の使命です。
新規の営業を取って回っているのが社長だとしたら、会社の看板も社長のもの、会社の信用も社長のものですから、会社の誰かが辞めたくらいで潰れる訳がありません。
でも、自分どうしても営業出来ないな〜、不得手だな〜、って言うんだったら、やっぱり営業のできる素直で優秀なナンバー2を横に付けたほうが良いと思います。
要は、将来のあなたの会社の後継者候補です。そういう人に決済の一部とか権限を渡してチャレンジしてもらって、成功したらちゃんと対価を払ってあげましょう!
「お前に将来任せるからな。今はお前のケツは俺が拭くから、失敗を恐れずどんどんチャレンジしてくれ!」っていう感じで…外から見るとなんかイケてないヒモみたいなんだけれど(笑)、それで良いんです。
ちゃんと本人を認めてあげて、育ててあげてください。大将は今のところ俺なんだけれど、一軍率いる将軍はお前だよって。
ですから、社長さん方で、東京の都心の方ではあまり見かけませんが、ちょっと離れたところに行くと、変な従業員さんに妙に気を使いながら、経営している社長さんがいらっしゃるんですけれど、はっきり言います。
そこまで気を使って、カンチガイ社員を置いておく必要は全く無いですから、本当に自信を持って経営をしてくださいね。