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高く付く社員か?安く済む外注か?消費増税で経営者が否応なしに迫られる選択

高く付く社員か?安く済む外注か?消費増税で経営者が否応なしに迫られる選択
 消費税が8%にあがり、中小企業の経営陣の考え方に明らかな傾向が現れ始めています。それは、高く付く社員を雇うより、安く済む外注へ業務をシフトさせる傾向です。なぜ、このような流れが生まれ始めているのか?雇用の仕組みや消費税の制度を踏まえて、キミアキ先生が解説してくれます。

高く付く社員に頼む?それとも、安く済む外注に頼む?

 今日は、「高く付く社員さんに頼むか、安く済む自営業者に頼むか?」というテーマやってみたいと思います。

 これはあくまで制度上の問題で、社員さんに頼んだ方がどうしても高くつくというだけの話であって、社員さんが悪いから値段が高くなってしまうっていう話ではなくて、あくまで「制度の問題」です。

 2014年の4月から消費税が8%に上がるということが分かっていた前にも、私はこれに似たお話をしています。

 それで、これから消費税が10%に上がるという将来の前提を考えると、更に重要な問題になってくるはずなんですよ。

 というのも、絶対に自営業者側としては、制度上の違いでこれだけの値段の差(後述)が出るんだったら、選択の余地があります。

 今はそこまで考えて無くても、事業者さんだったら、今後は否応無しにみんながどこかで考えるんじゃないでしょうか。

正社員に仕事をさせるとなぜ高く付くのか?

 まず、なぜ、この「内製」と「外注」が、今後大きな問題になっていくか、もっと言うと、「正社員に仕事をさせるとなぜ高く付くのか?」、ここから話をしてみましょう。

 雇用側の理屈を申しますと、正社員さんに「給料20万円で働いてください」と言うと20万円じゃ済みません。

 なぜなら、社会保険制度があるからです。

 社会保険制度の予算組は簡単で、だいたい額面給与の30%がかかると思ったら良いです。

 そうすると給料20万円もらっている人がいる場合、30%は6万円ですね。

 その6万円を労使折半といって、会社側とそれから従業員さん側で「半分こ」するんです。

 社会保険制度に入っていると、額面給与20万円で働いてくださいと言ったら、それに雇用者側は社会保険の半分の3万円を上乗せして、結局支払うことになるんです。

 つまり、給料払う側は額面給与20万円に、社会保険の半額負担の3万円を乗せた23万円を支払うんです。

 ところが従業員さん側は、「額面20万円で働いてくださいって確かに言われたよな…でもどうして私17万円しかもらえないの?」って思うわけです。

 社会保険で3万円引かれちゃうからなんですが、働く方は非常に不満なわけです。

 ところが、支払っている会社側からすれば、「イヤ違うんだよ!きみに17万円しか払っていないわけではなくて、うちはむしろ、きみを雇うために23万円払ってるんだよ!」となるわけです。

 これが社会保険制度が、経営者と社員の間に軋轢を生んでいると言われる所以(ゆえん)です。

 実際には、社会保険制度とは言っても、社会保険料と厚生年金が大きくて、雇用保険や労災保険はそれほどまで大きくないんですけれど、基本的にはこれくらい予算組みしていないと、保険料を会社は払えないんです。

外注すると安く済むのはなぜか?税金の仕組みがミソ

 では、これを外部のフリーランス、自営業の方に支払ったとしたら一体どうなるでしょうか?

 20万円を会社が払うとするとですよ、なぜか、なぜか!なぜかなぜか!!消費税が返ってくるんですよ。

 そういう制度になっているんです。

 もちろん、売り上げ規模が5,000万円以上ないといけないとか、そういう要件はあるんですが、基本的には支払った20万円のうち1万5千円は返ってきて、実質負担が18万5千円になってしまうという、この仕組ですわ〜。

 そうすると、正社員さんにお願いすると、社会保険料の負担だけでも、“負担だけでも”ですよ?3万円の上乗せ23万円かかるんです。

 実際には、通勤交通費とか家族手当とか福利厚生とか…正社員さんはいるだけで実はもっともっとお金がかかるわけですよ。

 ところが外部にお願いすると、「交通費くれ!」なんて言う外注さんはいませんからね(笑)

 そうすると、18万5千円で済んでしまうというようなね、制度上の差がこれだけあってしまうと、どうしても事業者は選択するに違いないんです。

 実際に、部署ごと全部もう外注さんに変えてしまうなんて話もあるわけです。

 逆に正社員さん達は、その時にどのような形で働けば、自分たちの雇用が守られるのか?とかいうことを考えなければイカンわけです。

 そうすると、外注さんが出来ないことをやらざるを得ない。

 ですから、これだけの高コストを負担してもらってるのに、外注さんが出来るようなことをやっていたら、それはちょっと厳しい。

 雇用も約束されているわけで、正社員さんっていうのはクビに出来ませんから、正社員を雇うんだったら、会社としてはやっぱり本体で行う仕事の内容を高度化していかねばならんわけです。

消費増税で傾向は顕著に!ビジネスチャンスはフリーランス、事業者にある。

 ここ最近の消費税が8%に上がってからでしょうか。

 中小企業の経営者もこんな風に、状況に併せてずいぶんと考え方も変わってきたなぁと感じます。

 だから私も最近では、本当にこれを凄く言っています。

 「本当にそれって、正社員さんにやらせなきゃいけない仕事なのでしょうか」って。

 特に従業員さんが減って、正社員さんを補充する時に、「本当に正社員さんを補充すべきなんでしょうか」って言っています。

 これから先、消費税10%になりますし、この手の傾向はすごく強まってくると思います。

 逆に言えば、ビジネスチャンスはフリーランス、事業者の方々にあります。

 フリーランス、自営業というのは、税務署に紙きれ1枚「開業届」を出せば誰でもなれますから、考えてみるのも1つの手ではないでしょうか。


 

2017年7月5日

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