インターネットの普及により地方と東京の情報格差はあまりなくなった。経営者、特に個人事業主でPCや電話連絡のみでほとんどの仕事が可能な場合は地方で暮らしながら、打ち合わせやリアルな情報収集の際だけ東京へ行くという選択肢も考えられる。本稿では三大都市圏以外で住みやすい、お得な地方都市を4つ紹介する。
地方に住むという選択 節約手段として有用
東京は世界・日本中から様々なタレントが集まり、常に新しい刺激の多い国際都市である。
しかし個人の価値観は多様化し続け、ライフスタイルも多様化しているため、地方に移住したほうが自分の個性を発揮できる場合もある。更にインターネットの普及により地方と東京の情報格差はあまりなくなっている。
手に職を持っていたり、東京での特定人脈・仕事のルートを持った経営者の場合、仕事自体は東京で作り、地方で過ごしたほうが、効率的で経済的かつ自分の望むライフスタイルを手に入れることが可能な場合もある。
ある程度東京ともアクセスがよく、都心機能や生活インフラがコンパクトにまとまっており、エキサイティングな都市(もしくはその周辺地域)に住むという選択をする人は今後増えていくだろう。
節約社長編集部が独自に選んだ住みやすい街を4つ紹介する。
節約社長が選ぶ 住みやすい都市4選
1)福岡市 人口151万人
博多駅、福岡空港が都心に両立するため、東京とのアクセスがすこぶるよい。家賃相場が東京の2/3から1/2程度ということからもわかるように物価が安く、都心機能が集約化されているため経済的にもお得だ。九州各地への交通アクセスも良いため、余暇もバリエーション豊かに楽しめる。地の利から国際都市としての性格も強いため、街にも人にも勢いがある。中洲・天神は夜遊びの種類も豊富で、コストパフォーマンスがよい。ラーメン店の大半がとんこつラーメンということ以外不憫は感じない。
2)仙台市 人口109万人
東京から新幹線で1時間半程度とアクセスが非常に良い。家賃相場は福岡同様に2/3から1/2程度で物価も安い。中心部に人、お店、娯楽が揃い、密集して徒歩で行動が可能なほどである。バス網が発達しているので、市内行動はバスで済むほどである。「杜の都」と呼ばれるほど都会であるにも関わらず緑が多く、街がゆったりしており、総じて人の気質もおおらかである。食材は言うことなしに原材料が美味しく、外食しても安く済む。豊富で車で少し行けば、景勝地や温泉も多い。北国であるが積雪も少ない。北国のためかゴキブリがほとんどいない。
3)松山市 人口51万人
空港が市内にあり、東京へも飛行機で1時間半とアクセスがよい。大街道・銀天街に都心機能が集約化されており、5分に一本の割合で来る路面電車で快適にのんびり移動できる。日本最古の温泉郷「道後温泉」があり、実は遊びもコストパフォーマンスよくバリュエーション豊かに済ませることが可能だ。更に瀬戸内海気候に属するため非常に温暖で、台風など自然災害もほとんど少ないという、絶好の自然条件が整っている。気候同様に人が非常に温和でのんびりしているが、外部からの居住者が少ないため、慣れてもらうまでに時間がかかるかもしれない。
4)札幌市 人口193万人
道が碁盤の目でわかりやすく、都心機能は札幌駅から凝縮された地区に集約されており、便利だ。家賃は驚くほど安く、都心近くでも東京の半分程度で良い家を見つけられる。最大の移住メリットは余暇が楽しく過ごせることだ。すすきのでの夜遊びは種類豊富で事欠かず、原材料が新鮮なため飲食店の料理も美味しくコスパも良好。豊富な観光地を周辺に有するため余暇のリフレッシュも楽しく過ごせる。150年前に出来た都市のため歴史が浅く、地域独特のねばっとした風習が少ない。そのため人付き合いはさっぱりしているが、外部の人間を暖かく受け入れる素地がある。冬が寒いのと、東京へのアクセス手段である新千歳空港が都心から遠いのが難。
よく下調べして自分に合う街を選ぼう
「郷に入りては郷に従え」という言葉があるように、特定の土地やその環境に入ったならば、そこでの習慣ややり方を楽しめなければ移住は成功したと言えない。
現地に友人がいたりするなら、アドバイスをもらおう。もしいなければよく下調べをして、自分にその地方都市が合うか合わないか、きちんと吟味したい。
また、現地で仕事を得ることは容易ではなく、仕事の単価も東京のほうが高いため、東京とのつながりもしっかり持っておきたい。
しっかりと地固めできた地方移住計画が建てられるなら、ぜひおすすめしたい。