集団に所属しているだけで気持ちよくなるのはなぜか?集団心理の活かし方

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集団に属していると人はなぜか気持ちよくなる

今日のテーマは、『集団に属している、チームに属しているだけで気持ちいいのはなぜ?』です。

この題名を見てピーンと来たなという方は、是非ともお付き合いください。

『集団に属する』と言えば、皆さんはどんな光景を思い浮かべますか?

何かのチームに入ってる。クラスで一つとなって行動をする。会社の部署に属する。あるいは、コミュニティに属して色々な行事に参加する。なんて光景が浮かぶかもしれませんね。

野球を応援するのも集団がなぜか楽しいですよね。

皆で球場とか飲み屋で阪神タイガースを応援している時とか、「わーっ」となって、隣りにいる全然知らないおっちゃんでも、一緒に「わーっ」っと盛り上がるじゃないですか。

純粋にチームを応援しているわけじゃなくて、みんなで応援している一体感に酔いしれて野球の虜になる人もいるくらいですから、やっぱり『チームに属する』っていうのは何か人を掻き立てるものがあるわけです。

興奮であったり、あるいは安心感だったり、何かしらの感情で人は集団にいることを好みます。

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集団心理は時として人を悪い方向に動かす

ただ、集団心理というのは、時として人を変な方向、あまりよろしくない方向に向かわせることもあります。

その分かりやすい例として、フーリガンがあります。

フーリガンっていうのは、どこかのサッカーチームを応援していて、試合が終わった後に、サポーター同士、ファン同士で「うわー」と喧嘩することがあります。

赤チームと青チームのファン達がお互い集団になって、「うわーっ」と喧嘩して暴動に発展するわけです。

終いには、車に火をつけるところまで集団がエスカレートしちゃいます。

集団で車に火を付けて、ガンガンっ!って破壊行為をしている光景を見ると、凄い極悪人みたいに見えるんですが、その場から離れると普通の人なんですよね。

パン屋の親父だったり、銀行に勤めているサラリーマンだったり、あるいは普通の主婦だったり。

他には宗教なんかも変な集団に属すると、大変なことを仕出かしたりします。

禁句なのかもしれないけれど、言ってしまうと「オウム真理教」なんかはその最たる例です。

みんな極悪人かというと、オウム真理教には、高学歴の人達、なぜあんたがそこにいるの?という人も入信していました。

仕事も長続きしないし、どうも人付き合いが上手く行かない。オウム真理教は、そういう高学歴な人達の受け皿となっていたわけですよね。

彼らも、オウム真理教に属することで『安心感』を得ていました。

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集団に属している時、人の脳に起きていること

こういった集団に属して行動する時に、脳で何が起きているのかと言うと、その人達の脳内には大量のドーパミンが出ています。

「私はこの集団に属しているんだ」「皆と一緒に頑張っているんだ」という意識を持つと、人の脳にはドーパミンが出ることがわかっています。

ご存知かもしれませんが、ドーパミンは、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、「興奮」「快感」「気持ちのよさ」を増幅させる作用があります。

ドーパミンが大量に出る主なタイミングとしては、以下のようなタイミングがあります。

  • パチンコで大当たりをした時
  • たばこを吸っている時
  • コーヒーを飲んでいる時
  • 甘いものを食べた時
  • 好きな人に告白された時

こういうタイミングで脳内にはドーパミンがドパーーッと出ます。

そして、ドーパミンが出ている時って本当に気持ちいいんで、脳内では「もっとドーパミン出したい」って司令が下るんです。

「もっともっと」となるので、行動も単体で動くよりエスカレートするんですね。

つまり、集団に属するのが、楽しい、気持ちいい、嬉しい、ワクワクする、というのはとてもナチュラルなことで、この脳内作用をどう生かすかがキモなんです。

包丁のように、良い方向でも使えるし、悪い方向でも使えちゃうので。

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どうすれば集団心理を上手く生かすことができるか?

ちなみに、私は学校のチームビルディングも手伝っているんですが、ここでも集団心理が凄く働きます。

たとえば、クラス対抗の運動会とか思い出してほしいんですけれど、「チーム一体で頑張ろうぜ!」「俺達で1組やっつけるぞ!」みたいな、組が集団で一種の興奮状態になりますよね。

リレーとか、普段はあまり仲良くない同士でも、タスキを渡す時なんか「頑張れ!」って応援するじゃないですか。

普段は隣組の奴らとも仲が良いのに、運動会は必死で対抗するわけです。負けたら泣いて悔しがるんですよ。

あと、小学校だと、男子グループと女子グループの対立構図みたいなのもあるじゃないですか。

中学年くらいまでは、女子が勉強でも発育状態でも男子を一歩リードしてることが多いので、男子グループが女子グループに負けないように戦うわけですよ。

うまい先生なんかは男子に対して、「お前達、この間女子にちょっと抜かされとったで。でも、ちょっとだけやから、お前ら頑張ったらもしかしたら追い抜けるんちゃうか?どうする?やってみるか?やってみいひんか?今やったら先生も手伝ったるぞ。」みたいな感じで、上手いことリードするんですね。

すると、男子達も「よっしゃー!いくぜー!女子なんかに負けてられっかー!」みたいに燃えるんですよ。この時、男子の脳内ではドーパミンが出てるわけです。

これはもう私の個人的な経験から来てるんですけど、なぜかそうなるんです。いつも不思議なんですけどね。

そして、集団にいるときの心地よさを上手いこと生かすと、何でか知らないけど色んなことが予想以上に上手くいくんです。

これは会社でも同じで、健全な競争環境を作れるなら、個人で対抗させるよりも、チーム同士で対抗させたほうが、結果を生むために効果があります。

ドーパミンがドバッと出るわけですからね。みんな、普段の100%以上で動きたくなるわけです。

ちなみに、競争を上手く活かせるコツは、ギリギリお互いに拮抗している集団同士を競争させることです。

ぶっちぎりに力の差が離れてるのではなくて、ギリギリ拮抗しているっていうような所で、お互いに切磋琢磨させるのが望ましいです。

以上、集団心理とその活かし方についてお話しました。

 

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Jamahl Cross

Jamahl Cross

Founder & Co-Director
一般社団法人脳科学幼児教育研究協会 理事

​認知神経科学、脳リハビリ、発達精神病理学、進化心理学、発達障碍改善、認知行動療法など様々な分野を学び、実践を通じて統合する。独自の方法論に基づいた脳機能向上方法を編み出す。

企業脳科学、行動経済学、認知心理学によって解き明かされた非常識な企業成長法を提供。伸び悩んでいる企業を『平均利益率756倍の企業文化』へと変え、パフォーマンスを高めるなど数々の実績を持つ。

・社員のやる気を出させるのに苦労する
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