「会議=コミュニケーション」という勘違い
今日のテーマは、「社長のコミュニケーションが変われば会社は変わる」です。
中小企業の社長の多くが、コミュニケーションについて起こしている勘違いがあります。
それは、「会議=コミュニケーション」という勘違いです。私の感覚値で行くと、7〜8割の社長が勘違いしていらっしゃいます。
私が「社長、最近、社員の皆さんとちゃんとコミュニケーション取っていますか?」って投げかけると、皆さんこうやって答えるんです。
「えっ?やってるよ。毎週ちゃんと会議やってるからね。コミュニケーションばっちりだよ。」
みたいな解答が多いんです(笑)。
でも、会議ってオフィシャルですよね。全員、座らされて、社長に座らされて(笑)、数字報告とか社長の自慢を延々と聞かされるわけです。
これ、情報を垂れ流しているだけの、ただの時間の無駄です。こんなことがコミュニケーションだと思っていたら、その社長は相当ヤバいです。
社員とコミュニケーションを取る必要があるのはなぜ?
じゃあ、社長が社員とコミュニケーションを取る必要があるのはなぜ?ということを、私なりに考えてみました。
1)チーム戦
ビジネスは基本的にチーム戦です。チームで戦ってチームで勝ちに行くゲームです。
野球やサッカーで監督とプレーヤーがコミュニケーションを取ってなければ、作戦を練ったところで、フォーメーションを組んだところで、全てが無意味なのはわかりますよね。
ビジネスの世界でも、社長と社員がコミュニケーションを取れていないチームに利益は出ません。
2)無駄の排除
Aさん、Bさん、Cさんという社員がいるとして、同じことをやっていたら意味がありませんよね。
でも、社員は同じ仕事をやりたがります。なぜか?時間を会社に売っているからです。簡単な仕事には人が殺到します。
だから社長が、Aさんは〜をやって、Bさんは〜をやって、Cさんは…という具合にフォーメーションを組んで、無駄を排除するためにはコミュニケーションが欠かせません。
3)協調・協業
皆で協調して、皆で一緒に協業して、同じゴールを目指すわけですから、折々でゴールを確認するためにコミュニケーションは欠かせません。
あっちの山の頂上登るぞ!大丈夫か?って、経営者がチームの調子を見ながら、協調・協業しなきゃならんわけです。
4)双方向
相手の立場や意見を知るための会話のキャッチボール、これが「コミュニケーション」です。
自分の主張を単純にアウトプットするだけなら、それはただのインフォメーションでしかありません。
社長に今すぐ実践してほしい3段階の円滑なコミュニケーション
じゃあ、どうすれば社員の皆さんと円滑なコミュニケーションを図れるのでしょうか?
実はこれ、どれを取ってもすごく簡単なんですけれども、実際にやっている人は凄く少ないんです。
1)社長自ら「明るい挨拶」を実践
「おはよう!」「ご苦労さま!」「お先に!」「ありがとう!」「期待しているよ!」「大変だけど頑張ってるね!」
挨拶と労いの言葉を、社長自ら社員に投げかけるようにしてください。明るく投げかけましょう。
これまでやってきていないなら、社員が「社長、なんか今日は機嫌良さそうだな」ってなります。
めちゃくちゃ効果ありますから、ぜひやってみてくださいね。
2)優しく質問し、報告を促す
「あれ、どうなったかな?」「どう、上手く行ってる?問題無さそう?」「先方はなんて言ってる?なんかあったら言ってね。相談乗るから。」
とにかく、「優しく質問すること」に注意を向けてください。
優しく質問したら必ず報告してくれますから。報告してくれたら会話のキャッチボール、コミュニケーションが始まります。
3)ヤバいと判断したら、その場でミーティング
「先方はなんて言ってる?なんかあったら言ってね。相談乗るから。」って言ったときに、社員が「実は先方から返信がなくって…」とか、「今回はちょっと…って言われまして」とか報告があったら、ちょっとヤバい感じですよね。
ヤバいと判断したら、その場でミーティングを始めるクセをつけましょう。
落し所はだいたい社長にしかわかりませんから、社長が判断します。そのかわり解決策は社員から引き出しましょう。
ことの大きさによっては全員集合です。みんなで、「どうしようか?」「こんな話あるけれど…」「こっちでやってみる?」みたいな感じで打合せです。
これが解決するための会議ってやつだと思いませんか?
社長がこうやって社員とコミュニケーションを取っていれば、現場でもコミュニケーションが活発化します。そうするとどうなるか?
会社が凄く明るくなるんですね。
皆でやっているんだ。ひとりじゃなくてチームで解決しているんだ。って、そう感じるようになると風通しが良いから、動きも軽くなります。
そうやっているうちに、段々と業績にも良い影響が及ぼされるようになってきますよ。