商売人の宿命、それは「売り続けなければ死ぬ」ことです。日々、必死に売り続ける姿は世の中の人から見れば、ダークサイドに堕ちたダース・ベイダーのようにすら見えるかもしれません。売れるために最前線で目立とうとする姿を見て、陰口を叩く人もいることでしょう。しかし、ダークサイドに堕ちたとしても売り続けるのです。スマートでなくとも生き残るために。
商売しているとヒーローからダークサイドに墜ちやすい
私が小学校4年の時にスターウォーズが公開されました。もう30年…どころじゃないくらい前の事ですね。
ヒーローはルーク・スカイウォーカーというイケメンで、その反対側にダークサイドに堕ちたダース・ベイダーの存在がありました。
ただ、ダース・ベイダーも最初はイケメンのヒーロー候補だったわけです。
同じように、商売人やってますと色んな事がありまして、ダークサイドに堕ちていくことってけっこうあるよな〜、と感じる場面が多々あります。
いつの間にかダース・ベイダーのような指揮官になっていたりするよなぁと、そういう話をしようと思います。
下請けや孫請けでいる限りダークサイドには堕ちにくい
世の中には色んな商売があるわけなんですが、下請けさんとか孫請けさんとかは、基本的には取引先をあんまり増やさない人が多いんです。
というのも、元々経営というものが何かっていうより技術の方で入って来る方が多いので、取引先をどんどん増やして行かないと倒産リスクが高まる、っていう経営の真実をご存知ないんですね。
要するに”忠義”です。
「取引先をどんどん増やしていくなんてとんでもない」っていう形で、親がコケたら子もコケた、子がコケたら孫もコケたっていう形で職を失ってしまう、仕事が無くなってしまうっていうことが沢山あります。
でも、下請けさんは比較的強い部分もあって、10年生存率で考えると、世の中で言われている「1割」ほど低くなくて、3割くらい持ちます。
それほど下請けさんというのも悪くはないなぁっていう感じですね。
下請けさんの方はその”忠義”に生きるわけですから、世の中から見ればダース・ベイダーみたいには見えないわけなんです。
自分で売り続ける独立系の商売人はダース・ベイダーのように見られやすい
ところが、下請けではない、我々は独立系とよんでいますけれども、とにかく取引先がたくさんたくさん無いとやっていけないところで生きていると、やっぱりね「売り続けるか死ぬか」しかないんですよ。本当(笑)。
秒速1億円さんの「稼ぐか死ぬか」とソックリでね。
そうすると10年生存率で1割ですよ?これ病気で考えても大変なことです。10年生存率1割ですから。
この世界の中で、結局売り続けるしかないんです。売り続けなかったら死んじゃうんです。
ですから新規のお客様に買ってもらう、リピーターのお客様にはより多く買っていただく。
そういうことを、ずっとやっていかなくてはいけないんです。
こうやって売り続けることをずっとやっていると、もう本当にね〜、世の中の人から見たらダース・ベイダーみたいに見えちゃうんです。
ダース・ベイダーの”フォース”は、商売人で言えば「売る力」「人を惹きつける力」
もちろんルーク・スカイウォーカーもフォースは持っているんですけれど、ダース・ベイダーが持っている”フォース”って何かって言ったら、商売人におきかえてみると、やはり「売る力」とか「人を惹きつける力」です。
そういう悪いものに使ったら、とんでもないことに使えそうな力をダークサイドで使っていくと。
売り続けていくためには、まずは目立たなきゃいけない。そうしないと誰にも認知されないんですよ。「お前のことなんか誰も知らんから」って。
「自分は何もしなくても、紹介によってお客様がどんどんやって来てくれる」…なんてナメたこと言うなと(笑)。
そういうことやってるから、会社潰すんだって話になっていくんですよ。
倒産原因のほとんどは実は販売不振みたいに言われておしまいなんですね。販売不振っていうのは要するに売り続けることができなかったって話なんです。
ですからどんな状態であっても、目立って認知されてそしてファンをつかんでいく。
そして、買ってくれるお客様っていうのは、基本的には私たちが一般的な人から見ればダース・ベイダーみたいに見えてもお客様から見ると違いますからね。
お客様から見れば、我々はルーク・スカイウォーカーに見えるわけですよ。
顔出しキモい上等!批判を受けることは売り続ける商売人の宿命
最前線でこれからも目立ち続けていかなくてはいけないっていうのが、我々中小零細企業の辛いところなんですけれど、顔出しキモい上等!でやっていくしかないんです。
つまり、売り続けていくっていうことは、これだけ恥ずかしい思いをして、自分をぶつけていかないと、10年生存率1割という現実には勝てないわけです。
ただ、10年生存率1割で勝ち残るために、めちゃくちゃ目立つことによって、いじめを受けることは避けられません。
この陰口ってやつが酷いんですよっ(笑)!
ですからみなさんね、陰口は見ないように聞かないようにしているはずなんです。
この金の亡者め!、ボッタクリ、詐欺師・ペテン師、お前金とるのか?
金の亡者なんてこんなのしょっちゅうです。ボッタクリも言われます、商売やっているとね。それから詐欺師・ペテン師、これねもう挨拶言葉です(笑)
そして、お前金とるのか?って。金をとること自体まで否定されてしまうような陰口なんて、い〜っぱい、いっぱいいっぱいあります。
特に今はインターネットの匿名掲示板なんかもありますから、私なんて20年以上ずっとです。講師の時代からずっと陰口を叩かれてきました。
ダークサイドに堕ちたとしても商売人として売り続けよ
さて、その時に私が思うことは、こんな陰口当たり前、俺はダークサイドに行っても、これをバネにして絶対に生き残ってやるぞっていうことです。
起業家としての素質がある人は、みんな同じだと思います。
もしかすると、こういう考え方って一般的に見たら、本当にダークサイドに行ってるかもしれません。
自分達も、10年生き残った社長達も、皆に色々いじめられたり、皆に裏切られたりして、そんなね〜スマートに生き残っているわけじゃないんですよ。
それでも従業員に給料を払い続けて行かなきゃいけないし、そして家族も食わして行かなきゃいけない。
そういう思いで続けて来たんですね。
ですから、もし起業家になろうと思う方は、「陰口なんかは日常茶飯事、非難されて当たり前、なぜなら目立っているということはそれだけ人に気に入られない。」という現実を分かっていれば大丈夫だと思います。