仕事の決断を下す際に、「奥さんに相談してから決めたい」「奥さんに話してみないとわからない」と話す社長がいます。しかし、島倉さんは、このように奥さんを決断の引き合いに出す人は、決断力がなく、成功もしにくいとバッサリ斬ります。なぜでしょうか?経営者の役割を踏まえて解説してくださいました。
コンサル検討でよく出る断り文句は「かみさんに相談する」
今回は、「いちいち奥さんに相談するな」というテーマでお話したいと思います。
私も自分の会社で経営者の方に向けて様々なサービスを提供していまして、見込み客の方から「やりたい」「買いたい」とお問い合せをいただきます。
各サービスについてお問い合せの電話が来るんですが、1個1個説明して2〜30分くらい説明するのですが、こうやって答える人がいるんですよ。
「良い商品だということはわかるのですが、一旦、自分のかみさんに相談してから決めさせてください。」
こうやって言って一旦去るのですが、「やっぱり、かみさんにやめろ」と諭されたと断り文句を入れる人が9割。
あとの1割が、しばらく音沙汰なくて、3ヶ月とか半年経ってから、「かみさんに内緒でやることにしました」って、うちにやってくるんです。
冷蔵庫買うなり、車買うなり、家を買うなら話はわかるのですが、ビジネスで必要だと思う商品やサービスを購入しようとしているのに、奥さんの機嫌を伺う、判断材料にするってみなさんどう思いますか?
奥さんへの相談を言い訳にする人は決断力が欠如している
これ、はっきり言わせてもらいたいのですが、ビジネスで自分がチャレンジしようと決断しかけたことについて、奥さんと相談するとかいう人って、決断力にかけているし、成功しにくいタイプの人です。
まず、奥さんに相談する人が決断力がないという話なのですが、心の何処かで誰かのせいにしようとしているんですよ。
やらないままで何も変わらなければ、「俺には家族がいるから」って言って、やって一旦駄目になった時は、「あの時はかみさんも後押ししてくれたし」って(笑)。
ひどい人は、「いや、お前(奥さん)がやれって言ったじゃん!」なんて言い出す始末です。
じゃあ、自分のせいにされた奥さんがどんな人なのかというと、専業主婦とかビジネスの素人みたいな人ばっかり…
相手が奥さんじゃないとしたら、素人に反対されたって、良いと思ったら相手をスルーしてまずはやりますよね。
会社の経営者っていうのは、最終的に自分で全ての責任を持つ役割にあって、最後は自分で自分のケツを拭くわけですから、自分のやりたいことを「やる」って決断できる立場にいるわけですよ。
でも、その役割から逃げている、役割を放棄しているわけですから、経営者としての立場も半分放棄しているようなものです。
5秒で決めた一手と30分考えて決めた一手は何も変わらない
あと、奥さんを使って「やるかやらないか」の決断を引き伸ばす人って、本当に成功しにくいです。
「ファーストチェス理論」ってご存知ですか?
チェスを打つ時、5秒で決めた一手と30分考えて決めた一手の統計を取ると、90%近くが同じ手になるという理論です。
経営者の特権って何かというと、チャレンジできることなんですよ。
やりはじめて「自分に合ってない」と思えば、速攻で損切りして時間を他に振り分ける、後ろは振り返らない、そうやって成長できる立場にあるわけです。
それを、奥さんを盾にして、やるかやらないかの判断を先延ばしにする人は、後になってやったとしても、単純に時間をムダにしてしまっているわけです。
人生はあっという間なのに、チャレンジできる回数を減らしてしまっています。
やっぱり、チャレンジしたことに対して、即断即決で動ける人のほうが失敗しながらでも、やがて大きな成功を手に入れていけると、色んな会社さんを見て感じる今日この頃です。