“あえて”やらないことも戦略?ディズニーが映画製作時にやらないと決めた3つのこと

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 年末の映画館には、ディズニー映画を見ようと沢山の家族連れが訪れます。ディズニー映画は、子供向けアニメからアクション、アドベンチャーに至るまで多岐ジャンルに渡りますが、それらの映画はいずれも「3つのやらないこと」を基本方針として遵守した上で製作されています。「何をやるか」と同様に「やらないこと」を決める重要性をご紹介します。

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新作「スター・ウォーズ」映画館は家族連れで大賑わい

 年末年始になると、家族みんなで映画館に行く機会がありますよね。

 今年の目玉は、やはりディズニーが手がける「スター・ウォーズ」最新作、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』でしょうか。

 公開第一週目の興行収入ランキングは第一位、6億5,300万円に達し、既にロングランの大ヒットが予想されています。

 筆者も早速、先週末に同作を見に行きましたが、本当に面白かったです。映画館で見ることをぜひお勧めします。
 
 さて、スター・ウォーズは、戦いという重い題材を扱った映画ですが、今回行った時に客席を見ると、老若男女問わず様々な人々がそれを楽しんでいました。

 特に、「子供を連れた家族」が非常に多いことが印象的でした。

 この現象は、同じディズニーのアクション映画である、「カリブの海賊」シリーズや「ナルニア国物語」シリーズにも共通していました。

 つまり、私達はディズニー映画なら「アクション映画でも家族で見て安心できる」と認識しているのです。

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ディズニーが映画製作で「やらない」と決めた3つのこと

 実は、私達がディズニー映画に対して「アクション映画でも家族で見て安心できる」と認識しているのには理由があります。

 それは、ディズニーが映画製作にあたり、やらないことについて「3つの基本方針」を徹底しているからです。

 3つの基本方針とは、

  • 1:汚い言葉を使わないこと
  • 2:目のやり場に困る性的シーンを作らないこと
  • 3:理不尽な暴力を使わないこと

 です。※

 確かに、私達はディズニー映画で、現代風のスラングや艶めかしいSEXシーン、血が飛び散るような残酷な場面を目にすることがありません。

 もし、そのような描写をしたほうが良いような場面でも、必ずそれはオブラートに包まれて表現されます。

 そして、これらの描写は一定の視聴者にとって、むしろ「インパクトの弱い描写」に感じるかもしれませんが、それでもディズニーは3つの方針を頑なに守ります。

 なぜでしょうか?

 「3つのやらないこと」が、ディズニーが家族向けのアニメをはじめとして、自ら作り上げたブランド価値を壊すこと無く、映画製作における自らの競争優位を強めるために戦略の一環として、徹底することを決めたことだからです。

 結果としてディズニーはブランド価値を毀損すること無く、アニメ領域のみならずアクション・アドベンチャー領域へのジャンル拡大に成功しています。

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「何をやるか」と同じくらい「やらないこと」を決めるのは重要

 この休み期間中に多くの経営者が、家族との時間を楽しむ一方で、2017年に向けた自社の戦略に思いを馳せることでしょう。

 2016年を精力的に励んだ分、2017年も何かに挑戦しようとすれば、やれることが増えているのではないでしょうか?

 しかし、「何でも挑戦してみる」という言葉は非常にポジティブな響きを持ちますが、一方で間違った方向への挑戦は、かえって自社の可能性やチャンスを奪い、成長を阻害します。

 自社の理念やブランド、それに基づく強みをシンプルに抽出し、これと調和する戦略に基づいたチャレンジを「何でもやる」ことこそが、自社を成長させる源泉となります。

 有能なリーダーは、何をやるかを決める時に必ず、何をやらないかを決めます。

 ディズニーの映画製作に対する方針徹底は、そのことを私達に対して教えてくれる見事なお手本と言えるでしょう。

「良い戦略、悪い戦略」:233ページ

Photo credit: Kinchan1 via VisualHunt.com / CC BY

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