イエス様のご先祖・ダビデ王はランチェスター戦略の実践者!?

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 イエス・キリストの遠いご先祖様で、旧約聖書の英雄といえば「ダビデ王」です。彼を一躍スターダムに押し上げたのは、身長3mの巨人戦士・ゴリアテとの決闘でした。当時、まだあどけない羊飼いの少年だったダビデが、ゴリアテを倒せたのはダビデに確固たる弱者の戦略(ランチェスター戦略)があったからです。その原則は、今も何ら変わりません。

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イエスのご先祖ダビデは西欧諸国の偉大な英雄

 クリスマスの期間中、皆様思い思いに楽しい時間を過ごされたのでは無いでしょうか?

 さて、クリスマスはキリスト教のまつりごと、イエス・キリストの生誕を祝う日ですね。

 イエス・キリストはユダヤ人で、その系譜をずっと辿っていくと、イスラエル王国の王であり英雄である「ダビデ(David)」に行き当たります。

 そう、デビッド・ベッカムやデビッド・ボウイの「デビッド」は、ダビデ王の「ダビデ」に由来したファーストネームなのです。

 ダビド、デビッド、ダフィズというファーストネームの方は、世界のそこかしこにいて、それくらいダビデ王は英雄であり、キリスト教圏にいる人々にとって憧れの存在です。

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幼い羊飼いの少年ダビデVS巨人ゴリアテの決闘

 ダビデ王がなぜこれほど英雄として讃えられているかと言いますと、彼が王になる前、「ダビデ」という名前を一躍有名にした決闘に大きな要因があります。

 ユダヤ民族は世界的にも特異な、敵に囲まれ続けてきた民族です。

 なにせ、今のイスラエルを見ても、国の周りはぐるりとイスラム教を信じる11の敵国に囲まれているわけです。

 そして、その状況は昔も何ら変わらなかったようです。

 紀元前13世紀頃の話、イスラエル王国を悩ませていたのは、「海の民」と呼ばれる獰猛な民族、ペリシテ人達でした。

 彼らは「乳と蜜のあふれる地」と呼ばれる肥沃なカナンの大地を巡って、ユダヤ民族と争っており、更には兵士の数でも武器の先進性の点においても、ユダヤ民族に勝っていました。

 ユダヤ民族の圧倒的劣勢で対峙することとなった、「エラの谷の戦い」で、ユダヤの人々は更に恐れおののきます。

 身長3mの巨人戦士・ゴリアテがいたからです。ゴリアテは40日に渡ってユダヤの軍勢を恫喝し、すっかり彼らは怯えきった状態になってしまいました。

 そこへ現れたのが、ヒョロっとした幼い羊飼いの少年で、あどけない表情をたたえた、若き日のダビデでした。

 ダビデは何の躊躇もなく、自分より倍の身長があろうかと言うゴリアテに、「お前は槍と盾を武器に戦うが、私は神の名において戦い、お前を倒すだろう」と決闘を挑みます。

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 そして、ダビデはその宣言通り、ゴリアテを完膚なきまでに打ち倒します。

 それは決して宣言時に言い放った神頼みな方法ではなく、戦略に基づいたものでした。

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少年ダビデはなぜ3mの巨人ゴリアテを打ちまかせた?

 ダビデがゴリアテを倒した手順は以下のとおりです。

鎧と剣の着用を断り、杖と投石器と5個の石だけを装備した

 ダビデを心配に思った当時のイスラエル王サウルは、ダビデに鎧と剣を渡そうとしますが、ダビデはこれを断ります。

 こともあろうか、杖と投石器と5個の石だけを装備し、身軽な状態でゴリアテを挑発。

 ゴリアテはこれに完全にプッツンし、ダビデに向かって勢い良く突進します。

強固な肉体と頑丈な鎧に囲まれたゴリアテの眉間を狙い投石

 勢い良く迫ってくるゴリアテを、ダビデはその距離が来るまでグッとひきつけます。

 そして、ダビデがゴリアテへ投じた石は、ゴリアテの眉間に見事集中します。

 ダビデは、強固な肉体と頑丈な鎧に囲まれたゴリアテの数少ない弱点、眉間を狙っていたのです。

ゴリアテから剣を奪い、その剣でゴリアテにとどめを入れた

 眉間に石を当てられたゴリアテは、ドスンと勢い良く倒れました。

 とはいえゴリアテは、目がくらんでピヨピヨ状態なだけで、まだ完全にKOとはなっていません。

 ここでダビデは、ゴリアテに気づかれぬようすばやく近づき、ゴリアテの剣鞘から剣を抜き取り、その剣でゴリアテの首をはねます。

 これにてゴリアテは完璧にKO。まさかの展開に、ペリシテ人は敗走を始め、ユダヤ民族は勝利し、ダビデは一躍時の人となったのでした。

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ダビデはランチェスター戦略を見事に実行した

 ダビデが勝ったのは偶然の出来事ではなく、ダビデの戦略が優れたものだったことに起因します。

  • 身軽な状態であることを意識し、シンプルな作戦で戦うこと
  • 数少ないライバルの弱点に気づき、一点集中型の攻撃を行うこと
  • 戦いをなるべく短期で終わらせること

 これらは、今で言う弱者の戦略(ランチェスター戦略)と全く同じものです。

 ランチェスター戦略は、自分達が局所的に強みを持つ「点」で戦いを挑む戦略であり、中小企業にとっては極めて有効な戦略です。

 そして、弱者が強者に勝つことのインパクトは極めて大きく、ランチェスター戦略を実行しきった中小企業は、何れも規模に関係なく強い立場を得ます。

 実際にダビデもこの戦いをきっかけに、サウル王の近習となり、後にイスラエル史上最高の王と言われるまでになりました。

 気づきに基づく身軽でシンプルな戦略を立て、局地へ効果的に攻めを実行することの重要性は、今も昔も変わらぬ普遍的な原則と言えます。

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