何かと人前で話す機会の多い経営者。ところがそういう場面でまともに話が出来ないと、「あの経営者は無能だ」という風に見られてしまう場合すらあります。そこで本日は、ユーチューバーとしても活躍するキミアキ先生が、どうしたら人前で上手く話せるようになるのかを解説してくださいます。
話す技術・伝える技術は最強のビジネススキル
話す技術、伝える技術は社会に出たら、最強のビジネススキルでございまして、結局これで評価がグゥ↑っと変わってしまうという現実があります。
ですから、逆に伝える技術の面で悩んでらっしゃる方が、非常に多いわけです。
というのも社会に出ましたら、これがまたヒドイ評価なんですけれど、「話下手=無能」みたいに扱われてしまう傾向があります。
特に役が上がれば上がるほど、人前で話す機会というのが多くなってきますから、「ちゃんと話が出来なければいけない」という場面に出くわす事が多いわけです。
そういう場面でまともに話が出来ないと、「あの経営者は無能だ」という風に見られてしまうようになっておりまして、これはサラリーマンの世界でも事業者の社会でも同じことです。
こういう傾向があるものですから、経営者の方も皆さん苦労されているわけです。
キミアキ先生も本来は極度のアガリ症に悩んだ
じゃあ話って突然上手くなるの??って悩むんですけれど、例えば私は、もともとが極度のアガリ症なんですよ。
三つ子の魂百までだったら、間違えなく今でもず〜っとアガリ症なわけでございまして。
潜在意識はアガリ症なんですよ。
と言いますのも、小学校の頃にピアノを習っておりまして、市民会館でピアノの発表会に毎年出ておりました。
ところが、初めての発表会で…勿論、手が止まりましてですね(笑)前の年は先生と連弾だったんですが、一人が初めてだったんですよ。
緊張したんでしょうね。
その後も結構色々と人前で何かしら話をするとか、そういう場がありまして、たくさん…たくさんたくさん… 恥をかいて来ましたね。
何故なら極度のアガリ症ですから、しようがない!と。
ですけれども、今日まで色々訓練しましてですね、ある程度は話せるようになれました。
そこで、アガリ症でもちゃんと話が出来るようになるコツを、以下お伝えしたいと思います。
アガリ症でも話が出来るようになる4つのコツ
1)アナウンサーみたいに上手く話そうとしない
皆さんにやって欲しく無いのが、話し方を上手になろうと思えば、どうしてもアナウンサーのような話し方にあこがれてしまうんですよ。
ところがアナウンサーのような話し方というのは、あそこまで行こうと思ったら、幾つもの段階を踏まなければならないので、「あの話し方は真似しない!」と、最初から決めたほうが良いです。
2)原稿に頼った話をしない
そして、もちろん実社会のプレゼンとかでは、一応原稿みたいなものが有るには有るんですけれども、アナウンサーのようなガチッとした原稿は無いんですね。
むしろプレゼンテーションの場ですと、質疑応答が有るのが当たり前です。
それでテキパキ答えて行かないといけない。
もちろん先読みすることは出来ます、ちゃんと準備が出来ることも有るんですけれど、基本は原稿が無い世界で話をしていかないといけない。
そういう現実があるわけです、それを乗り越えた人間たちが高い評価を受ける。
実際人数としてどうでしょうか、全体の5%居れば良い方じゃないですかね?
練習の段階から、原稿に頼ることはやめておいたほうが良いでしょう。
3)話し方ではなく伝えることに重きをおく
ですから、話し方のほうにウエイトを置くんじゃなくて、むしろ伝える方にウエイトを置くと。
話の上手い皆さんが使っているテクニックが一つありまして、話し方はハッキリ言ってどうでも良いんです。
伝える事、伝わる事が大事なんです。
これはプレゼンテーションなんかでも、なんでもそうなんですが、話し方なんて正直どうだって良い。
少々下品な話し方でも、滑舌が悪くても、話し方はどうでも良いんです。
「しっかりと伝える」こっちにウエイトを置くだけで、中小零細企業の経営者に限って言えば、間違えなく話し方はどうでも良くて、伝える力さえあれば生きて行けます。
4)人を喜ばせようとするサービス精神を持つ
それから一番大事なのは営業と全く同じなんですけれど、伝え方・話し方において、まず根本となるのはサービス精神で、どうやれば相手が喜ぶか。
そこだけを考えていくと。
これが基本に無いと、結局テクニックばっかりに走ってしまうんです。
私達も世の中見てて思うんですけれど、つまらないヤツってのは少しテクニックを使っても、つまらないんですよ。
ですけれども、サービス精神旺盛な人が、ずーっと練習を積み重ねていって、本当に喜ばせようという気持ちがあったら、それは伝わるんですね。
実は、このサービス精神というのが凄く重要になります。
サービス精神を培うことはどうしたら可能か?
私20年くらい前に先生をやっていた頃に、上司にこんなことを言われた事が有ります。
「タナカくん、キミ面白い授業やってるか?」
いきなり、こんな感じで聞かれたんですね。そこで私も、
「…面白い授業ですか??そこそこは面白い授業やってるつもりです…」
って返したんです。そしたら、
「フーン…。おまえさ〜受講生から1回いくらもらってるか知ってるか?」
ってまた、言ってくるんですね。
「…2,000円くらいですか?」
「あぁ、そうだよね、2,000円もらってるんだぞ〜1回の授業で。2,000円有ったら何が出来るかわかるか?」
「けっこう美味しいモン食べられますね…」
「そうだろ〜!例えばハリウッド映画(当時はジュラシック・パークやホームアローン・ターミネーター2が流行ってた)も観られるんだぞ〜!おまえの授業とどっちが面白い?!」
って言うんですよ。酷いですよね!!
そりゃあハリウッド映画か俺の授業かって言ったら、ハリウッド映画の方が面白いに決まってるじゃないですか!
わざとそういう風に私に振ってくるんですよ。
それで、
「だろ??ハリウッド映画の方が今のおまえの授業より面白いんだよ。だけど、おまえがもっと面白い授業をやれば、タナカ先生の授業の方がハリウッド映画よりイイです!って受講生は言うんだよ!」
って言われてね。
「そうですよね〜!!」 なんて私もノッちゃったりなんかしてね(笑)おバカだから。
でも、結局その後から、受講生の机の上に2,000円が、見えるようになったんです。心の目で視えるようになったんですよ。
そうするとね〜、サービス精神旺盛になるの!
とにかくそこに2,000円が見えるんですよ、本当に。
それを見ながら歩きまわり始まると、どうやって楽しませるかって考えるもんで、楽しくて仕方が無くなりました。
伝え方が上手になっていったのは、それからだと思います。
基本はサービス精神でね、これを根本に置いておけば話し方なんてどーでも良いと思うんです。
そして伝え方、伝わり方だけやっていれば、社会ではそこそこ評価されるんではないでしょうか。