今年も「日経トレンディ」が「2015年ヒット商品ベスト30」を発表しました。1位に輝いたのは「北陸新幹線」。従来3時間50分かかった列車による金沢までの道のりを、2時間30分に大幅な時間短縮させたことがヒットの要因です。北陸新幹線以外にはどのような商品がヒットしたのか?ランキングをベスト10で振り返ってみましょう。過去のランキング予想を振り返ると面白い事実もあるので一挙ご紹介!
日経トレンディが2015年ヒット商品を発表
今年も「日経トレンディ」が「2015年ヒット商品ベスト30」を発表しました。
このランキングは「売れ行き」「新規性」「影響力」の3要素から独自に評価が行われるもので、「商品」だけでなくイベントや文芸・映画作品なども含まれているため、近年では「世相の今」を反映した指標として年々注目度が増しています。
社会の空気感や世の中のトレンドを効率的に読む上で、チェックしておくことに損はありません。
それでは今年のランキングベスト10をチェックしてみましょう。同じ商品について当サイトで取り扱った記事も一緒にご紹介しますね。
2015年ヒット商品ベスト10はこの商品だ!
1位 北陸新幹線
今年、東京から一番近くなった地方と言えば「北陸地方」です。その立役者である「北陸新幹線」が今年のヒット商品王者となりました。
従来3時間50分かかった列車による金沢までの道のりは、新幹線の開通により最短で2時間30分になり、大幅な時間短縮が実現しました。
NHK朝ドラマ「まれ」の放映なども重なり、何かと北陸に注目が集まった結果として、今年1月から6月に石川県を訪れた観光客は前年同期比13.2%増の1,195万人、年間では2,453万人と過去最高を更新する見通しです。
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2位 火花
2位にランクインしたのは、お笑い芸人コンビピースの又吉直樹さんによる小説「火花」です。
7月の直木賞受賞により同小説は200万部超えの大ヒットを果たし、歴代直木賞小説でナンバーワンのヒットとなりました。
節約社長記事:
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3位 インバウンド消費
1年で2兆円を超える収入を日本にもたらした訪日旅行客による「インバウンド消費」が3位にランクインしました。
百貨店や家電量販店を中心に、インバウンド消費をターゲットにしたことでウハウハ状態の企業も数知れず。
特に中国(中華圏)からのインバウンドは、7月に起きた中国市場のチャイナショックを物ともせず、今も日本の店舗へ大挙して訪れています。
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4位 コンビニドーナツ
コンビニ各社が去年の「コンビニコーヒー」に続いて打ち出した商品が、「コンビニドーナツ」でした。
セブン-イレブンの参入後、ローソンやファミリーマートも相次いでドーナツの販売に乗り出したことをメディア各社も一斉に取り上げ、「同業他社の戦争」「ドーナツ専門店との戦争」は大きな注目の的となりました。
今後は横並びに見える各社の商品がどのように差別化されていくか?飽和するコンビニエンスストアによる、生き残りをかけた間食市場の開拓が成功するか否かが見ものとなります。
5位 ココナツオイル
スーパーモデルのミランダ・カーや日本で女子に人気のタレント・ローラさんが使用していることで注目を浴びたのが「ココナツオイル」でした。
中鎖脂肪酸が豊富に含まれていることから、ダイエットはもちろん糖尿病やアルツハイマー病の予防にも役立つスーパーオイルとして、多くの女性に受け入れられたのが、ヒットの要因です。
ただし、どんな良いものでも摂り過ぎにはご用心。
ココナツオイルには悪玉の長鎖脂肪酸が含まれているため摂り過ぎるとかえって脂肪がつきやすくなったり、身体と合わない人には下痢の症状が出てしまう場合もあります。
6位 ガウチョパンツ
南米の遊牧民が履いていたパンツに着想を得た「ガウチョパンツ」が女性の間で大流行し、6位にランクインしました。
ゆったりとした着心地にも関わらず、体型をすっきりと見せることが女性に評価され、ユニクロをはじめとするファストファッション店舗も大々的な販促をかけたことで、定着した模様です。
7位 チョイ呑み
今年は、吉野家の「吉呑み」、日高屋のチョイ呑み戦略、チョイ呑みできるコンビニエンスストアcisca(シスカ)の誕生、などチョイ呑み需要を見込んだ小売サービスが世の中に広まり、外食産業に新たな風穴があいた記念すべき一年と言えます。
既存の不動産資源を活かして節約しながら、効率的な収益拡大が求められている小売各社は、来年も更にチョイ呑みできる場所を増やすでしょう。
特に、セブン-イレブンを始めとする大手コンビニ各社のチョイ呑み需要に対応した動きに注目ですね。
節約社長記事:
スタバで乾杯 2015年ちょい飲み戦争勃発
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8位 明治プロビオヨーグルトPA-3
現代人の悩みといえば飽食ゆえに抱える生活習慣病。特にプリン体の摂り過ぎによる痛風は多くの中年男性を悩ませる問題です。
痛風のお助けマンとして販売好調な明治プロビオヨーグルトが、8位にランクインしました。
それもそのはず。明治プロビオヨーグルトは、プリン体を体内に吸収されにくい形に分解し、体内でプリン体を自らの栄養としてしまう乳酸菌を含んだスーパーヨーグルト。
明治も販売好調を受け、全国の生産ライン増設に79億円の投資を実行することを決めました。
9位 南アルプスの天然水&ヨーグリーナ
透明なのにヨーグルト味、新感覚フレーバーウォーター「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」が9位にランクインしました。
味はもちろん、こちらの商品はインターネットの口コミを通じて人気を加速させた「販売手法」に良くも悪くも注目が集まりました。
事前に販売されたレモンジーナも含めて「生産ストップになるほど人気」と触れ込まれた「品薄感」はワザと演出されたのではないか?という消費者の指摘と、指摘を真っ向から否定する企業の姿が印象的でした。
10位 アップルウォッチ
10位にランクインしたのはアップル社のアップルウォッチです。
時計機能はもちろん、接続するアップルのスマホやパソコンの情報を気軽に見れたり、運動や活動量も計測可能になるなど、トレンドの主流となりつつあるIOT(モノのインターネット)の中でも、ウェアラブル端末の筆頭格として注目が集まりました。
世の中にアップルウォッチが浸透しているかといえば、まだまだの印象。
ただしタグ・ホイヤーのような高級時計ブランドも参入するなど、スマートウォッチ市場には徐々に注目が集まっており、イノベーションが起きるのはこれからかもしれません。
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おまけ:去年の時点でのヒット商品予想は?
今回のヒットランキング発表と同時に日経トレンディは「2016年ヒット予測ベスト30」も発表しました。
- 1位:新電力トリプルセット割
- 2位:激安オムニ家電
- 3位:街かどインスタプリント
ちなみに昨年発表された「2015年ヒット予測ベスト30」では、
- 1位:グルメ“健効”系フーズ
- 2位:セルフィースマホ
- 3位:北陸トライアングル
- 4位:ライスミルク
- 5位:得するスマートウエア(JINSのスマートメガネ)
がランクイン予想されていました。
あれ?今年のランキングに入っているものは?強いて言っても…3位の北陸トライアングルくらいですね。
実は日経トレンディの未来予想は当たらないことも有名。過去は振り返れても、未来を予測するのはとても難しいこと。
予測できない未来が待ち受けているからこそ、私達が日夜開発する新商品が来年のヒットランキングに入っている可能性も十分にあり得るでしょう。