社員から社長へグチ・文句の代表4選〜文句言われても憎むなかれ、なびくなかれ

経営
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社員の意見を聴きすぎて沈む会社が増えている

今日は、「嫌われ社長のススメ」ということでお話したいと思います。

最近、労務関係のアドバイザーと呼ばれる人を中心に、

社員の言ってることにもっと耳を傾けてください。

社員の言ってることを大事にしないと会社が傾きますよ。

というアドバイスを経営者にしている人が増えているなと感じています。

たしかに、みんなが会社を思って自由に意見し合う、風通しが良い会社というのは理想的な会社でして、今の時代にも非常にマッチしています。

ただ、こういうふうになるのは、そう簡単な話ではありません。

というのも、ちょっとした現場の「作業レベル」での改善だとか修正というのは、どんどん風通しよく意見交換し合うべきだと思うんです。

でも、経営の「判断レベル」の意見というところでは、社員から正しい意見というのはなかなか出てきません。

にも関わらず、社員の意見を経営の決断、意思決定に取り入れて、その結果、成長するチャンスを逸したり、沈む人を多く見かけます。

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小さな会社のうちは社員の話なんて聞くな

私の経験上は、年商10億円くらいの会社までは、むしろ、社員の話なんて聞かなくても良いです。

それまでは、社長である自分の好きな通りにやってください。そのほうが結果が出ます。

そうしないとビジネスなんて立ち上がらないんです。

それ以降、きちんとした社風とか理念とか含めて組織を作っていく段階で、嫌でも社員の言うことを聴いていかねばならぬ場面が出てきます。

その頃には優秀な人がどんどんサポートしてくれるようになりますから。

実際に社員が持ってくる意見のうち、一見正しそうに見えて「本当に聴きいれて大丈夫なの?」という意見を、代表的なものを4つあげながら、考えてみましょう。

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意見1:うちの社長は朝令暮改で指示がコロコロ変わる

なぜ朝令暮改するのか?ということについて、部下はそもそも考えが及びません。

中小企業は持っている資源が少ないので、資源を「これ儲かるはず!」と感じる特定分野に集中させなければなりません。

でも、チャレンジなんて10中8、9は失敗するものですから、「これ以上行くのまずい」って思ったら、何事も無かったかのようにサッと引いて、次のブルーオーシャン目指して、コロコロ変わらないと行けないんですね。

事業ってやってみないとわからないことばかりですから。100個やって1個当たりゃ良いくらいの気持ちなんですよ。

だから、経営者であるあなたが、「うちの社長は朝令暮改で指示がコロコロ変わる」って言われたら、「テストしている、チャレンジしているから言われるんだ。しゃーないわな。」って、むしろ誇りましょう。

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意見2:面倒くさい作業を社員に任せて自分は楽ばかりしている

これはですねぇ、当たり前の話なんです(笑)!

社長と社員はそもそも、やることが全く違うんですよ。

社長のやることは将来の利益を生み出すために、未来を考えて、新しい事業を創り出すことです。

その具体的な作業をやるために社員にお金を出して雇っているわけです。一旦任せたら、なるべく口出ししないんだって、我慢しているわけです。

社長が資金繰りとかマーケティングに9割の時間を使えなかったら、その会社はだいたい停滞していきます。

社員には暇そうに見えるくらい、経営者がやるべき仕事に自分は集中しているんだって、堂々としているくらいが良いんです。

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意見3:うちの社長は大きいことばかり言うホラ吹きだ

いや、ホラ吹きくらいじゃないと、ここまでやってこれなかったですよ。

人は自分が想像できて、口に発した以上の行動っていうのはできません。

「売上10倍にするぞ!」って言う人と、「売上1.3倍にするぞ!」って言う人がいて、ふたりとも目標に向かって全力でやった時どうでしょうか??

売上10倍にチャレンジしてダメでも前に進んでいたら、2倍とかになっていることはありえる。

一方で、売上1.3倍にチャレンジしてダメだったら現状維持、下手したらマイナスなんてことありえるわけです。

ソフトバンクの孫正義さんの、起業して初めての朝礼で、「俺はこの会社が豆腐を数えるように、売上をやがて1兆、2兆と数える会社にするんだ。」って言ったエピソードは有名ですよね。

ちなみに、それを聴いた社員は翌週には会社からいなくなったそうです。

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意見4:うちの社長、お金の使い方がおかしいよね

「うちの社長ってさぁ、お金の使い方がおかしいよね!あんな変な分野にお金使うくらいなら、私達の給料少しくらい上げてよ!」

これもよく社員が社長について言うグチです。

もうね…社長と社員というのは、親と子供くらいわかり合えないんですよ。

稼いだお金を社長は、新しい事業への投資とか、事業の飛躍につながる人脈形成のために使っているんですけれど、社員にはわからないんですね。

ところが、同じお金を渡してみてください。社員がやることと言えば浪費です。懇親会だ、なんだ、かんだってね。

責任のない子供にお金を渡しても、お菓子やおもちゃは買うけれど、勉強するための教科書や塾代に払おうとしないのと一緒です。

だから、こうやって言われても、「やれやれ、言うだけ言わせるしかないな。みんな守るために頑張りますか。」ってくらいに考えたほうが良いですよ。

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嫌われても、憎むなかれ。なびくなかれ。

なんでこんなにグチや文句1つとっても、お互いに捉え方が違うのかって、やっぱりお互いの責任範囲が全然違いますからね。

社員の最大責任というのは「その会社の社員をやめること」ですけれど、社長の最大責任というのは「失敗したら自分の財産でケツふき」です。

先程も言いましたけれど、この責任の差は親と子供くらいの差があるわけです。

でね、やっちゃいけないのは、「なんでわかってくれないんだ!」って社員を憎むことと、「嫌われたくない」って社員になびくことです。

これも親と一緒です。なんでおやつくれないんだ!って、子供に泣き叫ばれても、無条件におやつを与え続けるだけじゃマトモな人間に育たないじゃないですか。

ちゃんとやることやって、その対価としておやつが与えられるんだってことを、子供がわかるまで何百回も教えるのが親の努めですよ。

教える時は多少ムカつくこともあるかもしれないけれど、憎んじゃいけない。だって、その社員を仲間に入れたのはあなたですから。

あと、絶対に「嫌われたくない」って社員になびいちゃいけません。

法律が守ってくれる状態で、決まったお金が毎月入ってくる。生活を守るのが社員の目的ですよ。

でも、守るためには攻めなくちゃいけない。攻めるってことは、失敗もたくさんすることだから、「社長嫌いだ」ってなるんです。

なんで勉強しないとダメなの?って聴いてくる子供に、そうすることの意義を親が教えるように、社員にもこんこんとチャレンジすることの意義を伝える。

そうすると嫌われるんです。でも、嫌われ社長って言われても、そういう意見になびかないで、ガンガンガンガン結果を出していく。

そうするうちに、なんやかんやと外も内もみんな、「社長すげーな」って言ってくれるようになりますから。

 
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島倉大輔

有名人気企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」を信条に、コンサルティングを開始。全国延べ1,700社以上の会社や個人を支援し、各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。現在、全国の経営者や起業家を支援するために、日々コンサルティングに奔走している。「行動すれば人生は変わる」が信条。また、トレーダーとしても活躍。資産1億円超えのトレーダーを7名輩出した実績を持つ。

朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載も多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。

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