同族経営企業を成功へ導け!リチャード・ブランソンの金言

経営

 昨今の日本では、同族経営企業が「あまり望ましくないもの」と考えられがちな風潮にさらされています。とはいえ、日本の法人企業250万社のうち97%は同族経営企業です。否定するのは簡単ですが、同族による企業経営を成功させる方法はないのでしょうか?リチャード・ブランソンがそのヒントを教えてくれます。

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同族経営企業の存在はマイナスに捉えられがち

 西武グループや大塚家具で起きた、身内による骨肉の争い(お家騒動)は、日本国内における同族経営企業のイメージをマイナスに触れさせるには十分なきっかけでした。

 昨今、同族経営企業は「あまり望ましくないもの」と考えられがちな風潮にさらされています。

 しかし、日本の法人企業250万社のうち約97%に及ぶ企業が、同族経営で成り立っていることも明白な事実です。

 島国特有の家社会やムラ文化が、私達日本人のDNAには刻まれており、精神的にも社会の仕組みとの親和性においても、日本人が企業を運営する上で、同族経営の企業が肌に合っていることは、否めない事実と言えましょう。

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リチャード・ブランソンが考える同族経営企業を運営するメリット

 500社以上のコングロマリット「ヴァージン・グループ」のトップであるリチャード・ブランソン(以下、リチャード)も、同族による企業経営については、非常に肯定的な一人です。

 実際に彼の会社の経営には、子供、従兄弟や甥っ子姪っ子はおろか、母親のイブも含め、多くの家族が加わっています。

 リチャードは、家族と一緒に仕事をすることが否定されやすいことを踏まえながらも、家族経営が素晴らしい理由を、以下のように提示しています。

1)家族の信頼はビジネスに楽しみをもたらし、より勝ち抜きやすくする

 リチャードは、ビジネスにおいて誰かの意見や決断を信頼できることは、仕事をより一層楽しくする秘訣であり、実際にそうできることは、この上ない楽しみであると考えています。

 家族がビジネスに加われば、より一層信頼が築け、そうすることで大きな喜びが得られる、とリチャードは言います。

 家族に意見の不一致があったとしても、お互いが信頼しあえれば、勝ち抜いてビジネスを前に進めるために、企業の政策をより厳しく判断できるとリチャードは考えています。

2)お互いの長所と短所をわかった上で得意分野を任せられる

 リチャードが考える、二つ目のファミリービジネスにおけるメリットは、家族で経営を分担する場合、それぞれが既にお互いの長所と短所を理解しているため、タスクを分けあったり、負担が加わる場合は代わりに行ってあげることにより、事業の遂行が容易になることです。

 更に、家族それぞれの興味やモチベーションの高い分野がわかっているので、経営陣(家族)の最適分野への配置が可能となり、能力が最大限に発揮される、とリチャードは言います。

3)企業が大きくなっていく中でも組織風土の礎を広めやすい

 リチャードは、ヴァージン・グループが世界的企業となっていく上で、やはり家族が異なる分野で組織を作ることが、世界中のヴァージン・グループに、同社の組織風土を広める上で、大きな貢献をしたと考えています。

 愛の絆、友情と励ましの相乗効果、生産性豊かな仕事を創出する環境の構築、これらをリチャードから学んだ家族が、違う会社を経営しながらも、世界中のグループへ伝えられたことが、今日の繁栄を作る礎となったとリチャードは確信しています。

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同族経営企業を成功させるために必要な認識とは?リチャード・ブランソンのアドバイス

 リチャードは、このように同族経営企業を運営する利点をあげながらも、同族経営を成功へ導く際に重要なアドバイスを一つ述べています。

 それは、家族それぞれに「自分が情熱を注げる分野を見つけるよう」発奮させることだと言います。

 全ての家族メンバーが、同じことに情熱を注げることは無く、そのスキルも同じように兼ね備わっているわけではないからです。

 たとえ家族であっても、遺伝子がもたらすそれぞれの個性を、自分自身の分野で磨き上げることが、会社を発展させる上で極めて重要だと言いいます。

 参照:ヴァージン・グループHPより

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