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役員が会社に訴えられる株主代表訴訟制度 役員はどうリスクヘッジする?

役員が会社に訴えられる株主代表訴訟制度 役員はどうリスクヘッジする?
 KYBの免振・制振装置性能記録データ改竄、積水ハウス詐欺事件、スルガ銀行不正融資問題など、企業の不正問題で、社長をはじめとした会社の役員に株主代表訴訟を起こされるケースが増えています。賠償額が高額になり、過去の判例では数十億~数百億という事例も存在します。このような高額の賠償が確定した場合、訴えられた役員はどのように賠償金を用意すれば良いのでしょうか?

積水ハウス、スルガ銀行と続く株主代表訴訟制度

 KYB株式会社が免振・制振装置性能記録データを改竄していたとして問題となっています。

 それに限らず、積水ハウス詐欺事件、スルガ銀行不正融資問題、日産自動車・スズキ自動車等の検査データ改竄、ヤマト運輸の過大請求etc.etc… 企業の不正等の問題が頻発しています。

 このような問題で会社に多大な損害が出た場合、もし社長をはじめとした会社の役員にその責任があるとすると、株主はその役員に損害を会社に賠償するよう訴えることができます。

 これが株主代表訴訟制度です。

 株主代表訴訟制度は、株主個人への賠償ではなく会社に対する賠償ですので、賠償額は高額になることも多く、過去の判例では数十億~数百億という事例も存在します。

 このような高額の賠償が確定した場合、訴えられた役員は支払うことができるのでしょうか?

株主代表訴訟制度に備えた役員賠償責任保険(通称D&O保険)

 結論から言うと、役員個人が訴えられているため、賠償金も当然個人で用意しなければなりません。

 会社へ賠償するのですから、会社からお金を借りるということも難しいでしょう。金融機関から借りるというのも、返済の可能性を考えるとほぼ無理と言えるでしょう。

 結局は自己の資産でというところになりますが、実際、巨額の賠償金を支払えずに自己破産した人たちもいるそうです。

 これを踏まえて、特に大企業の役員は賠償に備えた「役員賠償責任保険(通称D&O保険)」という保険に加入していることが多くなりました。

 D&O保険は文字通り役員の賠償責任を補償してくれる保険で、個人賠償の保険ながら、取締役会決議など一定の手続きを経れば会社が保険料を負担できるとされます。

 また、その場合、税務上も個人への利益供与とせず所得税を課さない旨が公表されています。

 不正ではなくとも、経営判断の誤りなどで損害が出るということはどうしても起こりうることです。

 全ての損失に賠償を負うということはもちろんありませんが、常日頃から万が一に備えて、慎重な経営判断をするのが大事なのは言うまでもありません。

2018年11月12日

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