総収入5億(かも)が月収50万円?!はじめしゃちょーの話は本当か?
今日は有名ユーチューバーのはじめしゃちょーさんの年収についてお話ししたいと思います。
はじめしゃちょーさんは、「自分は月収50万円くらいしかもらってないんだよ〜」って言っているんですが、外部の人たちが「えーっ」という反応をしています。
確かにそう思うのもわかります。チャンネル登録700万人のお化けチャンネルの創設者ですからね。
でも、この「月収50万円説」は意外と正しい説だと思いますので、いつもお金を扱っている会計屋の立場からちょっとお話ししようと思います。
はじめしゃちょーの実質的な年収ベースなんですが、総収入に関してはザックリ5億は有ると思います。
そしてあの手の商売はどんなにかかっても経費率が3割です。
ですから実質的な年収が3億5000万円いくのは、まぁ間違いないだろうなと。
だけど、毎月々の月収は50万円くらいと言ってらっしゃる、なんでそうなるんだろうな〜?っていうところを解説したいと思います。
日本で効果の高い節税手段はただ一つ「資産管理会社」を作ること
まず、節税のやり方っていうのは、実は日本では1コしかありません。
というのは、間に「資産管理会社」っていうのを噛ませれば良いだけなんです。
今回はYouTubeの話です。
YouTube…googleさんから広告収入が、はじめしゃちょーさんの場合は、UUUMというマルチチャンネルネットワーク(いわゆるプロダクションですね)に入ることになっております。
もちろん企業案件とかもね、このプロダクションの方にお金が入って来ます。これをこのまま、はじめしゃちょーさん本人がもらうと、税金面で非常に損するんですよ。
もし、この「資産管理会社」がなかったら、UUUMの方から流れてきたお金をそのままもらった場合、「事業所得」という事になってはじめしゃちょーさんクラスだと最高税率が適応されますので、所得税で45%、それから住民税で10%、併せて55%、さらに事業税で5%で60%の税金がかかるんですね。
つまり、「資産管理会社」がなかった場合は、最高税率の60%の税金がとられるんですね。
では、この「資産管理会社」を噛まして、本人の取り分を少なくして、資産管理会社の方に利益を残した場合の話をしましょう。
小規模法人というのは、利益800万円までは税金が安いんですけれど、それを超えたとしても、だいたい実効税率で35%くらいなんですよ。
資産管理会社がなかったら60%の税率も、資産管理会社の方に利益を出したというふうにすると35%まで落ちるわけです。
ですから、日本で本当に儲かっている方の多くは、見た目はしょっぼく見えるような、でも、実質的には税金を安くするための資産管理会社を作っています。
不動産の賃貸で儲けている人も全部そうです。いったん資産管理会社を噛ませようぜってなるんです。
なるべく本人にお金が行かないようにするにはどういうふうにすればいいか…っていう感じで、こいうふうに噛ませているわけですね。
資産管理会社を使った場合の節税効果はどれくらい?
あとは経費になる金額も個人と資産管理会社だと全然違うんですよ。例えば個人事業者で車を買ったとしましょう。
車を買った場合、全額を経費に落としたいと言っても、「じゃあ仕事にはどれくらいの割合で使っているの?」っていう感じで、按分しないといけないとか面倒くさいんですね。
ところが、資産管理会社で買った場合は、ほとんど全額経費で落ちます。
これは不動産なんかも同じです。
不動産を借りたり買ったりしても色々やり方があって(笑)、とにかく資産管理会社をたった1コ、たった1コ噛ませるだけで日本の法律はちゃんと安くなるようにできているので、こうやって節税をしているのはまず間違いないだろうと。
この資産管理会社から本人が自由に使えるお金が使えるのが、月々だいたい50〜100万円かな〜っていう話だと思うんですよ。
ただしけっこう経費をつけかえますから、経費に振り分ける形でお金自体はけっこう使っているはずです。
自分で自由に使っているとは思います。その領収書を資産管理会社の方にしているはずなんですね。
もう一つ考えられるのは、資産管理会社というのは、まぁ私たちが常識で考えると、この株の持ち分は100%はじめしゃちょーさんが持っているハズです。
ところが役員や代表者は親にしているかもしれません。
というのは、登記簿上に代表者とか…いわゆる取締役とか、多分これ合同会社にしていると思うので、社員さんて言うんですけれど、要するに経営者の住所が載っちゃうんですよ。
ですから、ご本人さんの住所が載っちゃうのはマズいので、株は100%全部自分がもっているんだけれど、その会社の代表者は親の名義にしているかもしれないっていう話です。
資産管理会社をかませていれば月収50万円は妥当
ユーチューバーのような、いわゆる公人に近いような人はすごく攻撃を受けるので、そういう人たちが資産管理会社を作る場合は、株式会社にはしないと思います。
私だったら「合同会社にしましょう。」っていう感じでアドバイスをします。
それはなぜかと言ったら、合同会社は決算公告がないんです。
官報報告と言って、要するにどれだけ儲かったかっていうのを出さなきゃいけないんですね。
あくまで法律上ですけれどね。
そうすると、株式会社なのに決算公告している会社ってほとんどないんですけれど、やっぱりユーチューバーっていう叩かれる役になると、「決算公告していないじゃないか!!」とかガンガン叩かれるわけですね。
そうなると、決算公告の必要がない合同会社がよかろうというわけです。
また、はじめしゃちょーほどの収入があっても、資本金を1000万円未満にしておくと、消費税が最低1年間だけは免除になります。
”例えば”ですが、ザックリですよ(本当の所得は分からないですからね)、収入だけで考えると5億ありますから、消費税8%で最高4000万円まで免除されるだろうと。
収入が少ない普通の人だと、だいたい2年間 消費税は免除になるんですけれど、はじめしゃちょーくらいの収入がある、”儲けすぎている人”みたいな人たちは、2年目からは免除はないよっていう感じですね。
役員報酬について言えば、はじめしゃちょーさんくらいの有名人になってしまうと、法人で必ず社会保険に入るはずです。その方が圧倒的に安いのでね。
その時に、社会保険に入って役員報酬はどれくらいに抑えるかっていうと、私だったら、どんなに儲かっている会社でも、だいたい500〜600万円で抑えます。
つまり、年収で500〜600万円くらいの”表面年収”にしてしまう。
そうすると、社会保険、厚生年金も安いし、なおかつ節税がしやすいんです。色んな形でね。
すると、会社の方は無税で800万円まで貯金ができます。個人の方は無税で年間84万円まで積み立てることができます。年金という形でね。
これが一般的に「節税会社」とか「資産管理会社」と言われるもので、儲かっている方の間では一般的な節税方法です。
要するに、法律を知っていて実務能力があるか・どうかで全然違うんですよ。
実はこういう形で、多くのユーチューバーは資産管理会社を持っているんじゃないか??有名ブロガーもそうなんじゃないか??っていうお話でした。