インターネット上では「戦略」の重要性がますます叫ばれ、多くの会社が「戦略」構築に走っています。その一方で私達がぼんやりとイメージする戦略は、諸葛亮孔明や黒田官兵衛のようにクールで聡明な人が、綺麗な説明資料を利用して、人の心を躍らせるように生まれるものだと考えがちです。戦略とは営業スタッフの目標売上を達成させるための「やり方・仕組み」、ただこれだけのことです。
マーケット対応力を培う上で戦略の持つ重要性
営業が売上を上げ続けるには、1)マーケット対応力、2)マネジメント力、3)モチベーション力という3つの力が必要です。(前記事参照)
この中でもマーケット対応力はとても重要な力であり、社内で内製化されているべきものです。
マーケット対応力とは、戦略をベースにその戦略に則って営業する仕組を指します。
マーケット対応力を因数分解すると、
- 1)戦略
- 2)営業「量」
- 3)営業「質」
の3つの要素が合わさることにより、最大化されます。
中でも一番重要な要素は、最初のベースとなる「戦略」です。
そこでは本記事では、「戦略とはなんぞや?」というところから解説したいと思います。
目標達成に必要なやり方・仕組みが戦略である
戦略とは何のことでしょうか?
私達がぼんやりとイメージする戦略は、諸葛亮孔明や黒田官兵衛のようにクールで聡明な人が、綺麗な説明資料を利用して、人の心を躍らせるように生まれるものだと考えがちです。
しかし難しく考える必要はありません。
戦略とは、皆さんの会社、営業部門、営業スタッフの目標売上を達成させるための「やり方・仕組み」、ただこれだけを意味しています。
そして戦略を立案するのは、諸葛亮孔明でも黒田官兵衛でもなく、貴方です。
こう考えると何も難しくはないと思います。
しかし今まで、「戦略を考えねば」「戦略を立案してくれ」と聞くだけで、その立場を多くの人が敬遠してきたという事実があります。
それは、なぜでしょうか?
私が多くの経営者からヒアリングしてきた内容を紐解くと、その理由が浮き彫りになります。
- ・小難しい理論だけで実態とかけ離れている
- ・なんだかスローガンのような、お題目のようなもので形式上の話
- ・実践的でなく使い物にならない
これらが経営者が戦略を敬遠してきた理由です。
しかし、論理的で実践的・実務的かつ、着実に売上・シェアを拡大する上で、戦略は絶対不可欠のものです。
なぜなら論理的でないと人は動かず、実践的でないと結果も出ず、実務的でないと行動にすらつながらないからです。
ですから「戦略」が必要であり、重要なのです。戦略を立案することから逃げてはいけないのです。
まずは「戦略」という言葉の意味を、自らの中で単純化して理解することから始めましょう。
戦略の重要性は市場環境の変化で益々高まる
では、なぜ今の時代に「戦略」の重要性が高まっているのでしょうか? なぜ多くの会社が「戦略」構築に走るのでしょうか?
それには理由があります。
日本国内の市場環境が大きく、急激に変わっているからです。
市場が拡大している状況下では、目標数字をつくって営業に“ガンバレ”と掛け声をかけても、どうにか売上をつくれたのも事実です。
それは、市場拡大が営業の売上を後押ししていたからです。
しかし今の時代、国内のあらゆる業界で市場は確実に縮小しています。
かつての市場拡大期と同じ方法、つまり、数字目標だけをつくって“営業ガンバレ”と掛け声をかけても、目標達成などあり得ないのはご理解いただけると思います。
だからこそ、売上・シェアを拡大するため、売上目標を達成するための「やり方・仕組み = 戦略」が重要になってるのです。
では、その「戦略」の具体的な中身とは?
次回の記事でお伝えしていきたいと思います。