こんにちは。黒坂です。
私の好きな言葉に、「行動」と「考動」というものがあります。前者は「やりたいと思ったことを実行すること」であるのに対し、後者は「自ら考え、明確な意志と目的に基づいた行動」という違いがあります。
ネットを見ると、「考えずに動いても意味がない。行動はやめて考動しましょう!」などと呼びかける人が多いですが、私はそうは思いません。
また、「考動>行動」という図式に捉えがちですが、時には行動の方が考動より重要な場面もあります。
成功をおさめるうえで必要不可欠な「行動」と「考動」2つの言葉の捉え方について、今日はお話したいと思います。
「行動」」と「考動」の違い
「行動」」と「考動」の定義
ちなみに考動は「造語」ですから、明確な定義は存在しません。
強いて言うなら、
行動=感情や他律的・自律的な欲求の元に動く。
考動=自ら考えた上で行動をする。その際、目的や意思を求めて動く。
というものだと、私自身は理解をしています。
「行動」はリサーチや戦略はともかく、まずやってみるというニュアンスで、「考動」はしっかりとその分野のリサーチを行い、明確な目標を定めた上で取り組むという意味合いが込められています。
「考動」は最短最速でゴールを目指すのに不可欠
考動はしっかりとした戦略と目的に基づき、アクションを取るので、行動に比べると最短最速で目的に到達することが出来ます。
ビジネスは結果が全てですから、経済的合理性を追求する姿勢はすなわち正義であり、会社という組織で求められるのは「考動」に他なりません。
私も経営しているフルーツギフトショップ・肥後庵ではもっともお客様の満足度を高められ、なおかつ会社としても利益を残すような運営をしています。
それには仕入れや、人員配置に始まり、あらゆる経営資源で最高のパフォーマンスを出すために知恵を搾り、一緒に働く仲間も働きやすいような経営資源を投下するようにしているのです。
ビジネスの目的を「利益の追求」ということを第一義的に考えるならば、考動は常に行動に優先するように思えます。
考えなしに「行動」することも必要な時がある
しかしながら、必ずしもそうとは限らないのが世の中の面白いところです。
たとえばそもそも戦略が立てようがない、まったく未知の分野に挑戦するにあたり、考えすぎて時間を浪費してしまったりリスクを恐れて行動ができなくなったりすることもあるのです。
考えても答えが出ない分野においては、考えすぎて頭がショートしてしまう人も少なくありません。
そんな時は、過去記事に書いたとおり、「まずやってみる」ということが重要です。
成功して利益を最大化させることを目的にするのではなく、これから挑もうという対象の正体を知るためにも、行動してみることの意義は大変大きいのです。
「行動」と「考動」をバランスよく取り入れる
行動が実を結んだ実体験
たとえば、私はフルーツギフトショップ以外にも様々なビジネスをしていますが、利益の追求より楽しさ、面白さ、ワクワクを優先して取り組むこともあります。
私は昔から文章を書くことが好きで、あれこれ書いてメディアに寄稿していたら、いつの間にかビジネスジャーナリストと称号を頂いていました。その結果、2冊の本の出版やビジネス講演にも呼ばれるようになりました。
また、楽しく書き続けているうちに「黒坂に会ってみたい」という方も現れるようになり、イベントの開催を実現させ、自分と似通った考えをした人と出会えるという成果をあげることもできました。
これは「考動」ではなく、「行動」の結果です。明確な目的を定め、しっかり考えて動くのではなく、ただただ心がワクワクする道を歩んでいたら、そこから利益が生まれるようなビジネスになり、自分も周囲も楽しく笑えるような理想的な世界が出来たという感じです。
これから発売する2冊目の本も、購入者限定の面白いイベントを開催するつもりです。
これも「お金を稼いで大儲けしたい」「高額商品を売りつけてお金がほしい」という気持ちよりは、「どんな人が興味を持ってくれるかな?」「面白いイベントになるだろうか?」という感じに、頭を空っぽに、とにかく好奇心に惹かれるままに行動した結果やってみようと思っています。
行動も考動も両方必要
私はビジネスの世界では、行動も考動も両方が重要と考えています。
「考えなしに行動するな!」と相手を叱る人がいますが、必ずしもその主張が正しいとは限りません。
考えるより先に行動することにより、様々なデータをスピーディーに得られるメリットの大きさは計り知れません。
それにビジネスを利益の追求とだけ考えるのは、時には疲弊してしまうことにもなります。私のビジネススタンスは「利益=楽しさ」という等価値ですから、これからも「考動」だけではなく、「行動」も大切にしていきたいと思います。